藤本ひとみのレビュー一覧
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フランス革命期に生きたサドには誤解があるようだ~サド家は麻と布の商人で豊かになり,13世紀に伯爵位を授けられ祖父の代にアヴィニョンで侯爵となったが,爵位継承の費用が嵩み,1763年10月妊娠している淫売を相手に金貨2枚で肛門性交を望み聖体を汚したが,むちを使えなかったため金貨1枚に値切って告発されたが,新婚間もない義母の根回しにより15日の拘留で済んだ。1768年4月復活祭の日,パリ郊外のアルクイユで鞭打ちでなければ刺激を感じないサドは鞭を打つたびに軟膏を塗ってやるが,逃げ出して訴え,2400リーブルで示談となった。1772年6月年貢の手形を換金しよとマルセイユに出たサドと下男は,女三人を呼ん
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Posted by ブクログ
藤本ひとみほど、フランスの歴史物をわかりやすく、ロマン溢れる書き方ができる作家はいないと思う。
もう五回くらい読んでいるけど、何度読んでも色褪せない。
フランス革命時に活躍した恐怖政治で有名なジャコバン派のリーダーロベスピエール。
ロベスピエールに心酔し、その思想を純粋に実行しようとするジュリアン。
貴族に生まれながら、ヴァンデ地方の蜂起に加担することになったアンリ。
思想の違いによりアンリと対立する革命軍陣営に身をおかざるを得なかったニコラ。
以上の魅力的な主要人物たちがそれぞれの思惑を持ちながらも、フランス革命という激動の時代を生き抜く。
必死になればなるほど、民衆の求めるも -
Posted by ブクログ
快楽には伏流がある。
読み終わって本の題のつけ方が上手だなって
思っちゃいました。
読んでて事件の進み方がわかっていたのだけど
最後の夫のマイケルまで犯罪に絡んでるとは
最後のあたり来るまで気付かなかった。
親が子を押しつぶす関係。
すごく理解できる関係なので
それが開放してくれる相手は子供にとって神。
だけど神だと思っていた相手は悪魔だったっていう今回のお話。
人間は人によって色んな性癖を持ち
その欲求を満たすのは人それぞれで。
そんな欲求を人として道が外れてしまった時点で
犯罪になっちゃうんだなって。
そして、今回もシャルルはかっこよかった。 -
Posted by ブクログ
15世紀フランスの神の使いを名乗って散っていった有名なジャンヌ・ダルクのお話。
ジャンヌ・ダルクの一生や足跡を追うと言う形ではなく、彼女と同じ名前の娼婦ジャンヌを主人公にして、権謀術数が渦巻く宮廷や、信仰心の厚いジャンヌ・ダルクや、フランス王太子・シャルルの即位に関わる人々の活躍などが描かれている。
まず、主人公がずばりジャンヌ・ダルク、じゃないところが良かった。しかも、神の世界からは汚れた罪人として扱われている娼婦っていう設定が、物語をただの正義の為の戦いの聖戦的な色あいから遠ざけ、物語に幅と深みが加わって読み応えのある作品に仕上がっていると感じた。
彼女の作品を読むたびに、細かい部分までし -
Posted by ブクログ
やっぱり藤本ひとみの歴史ものは面白い。フランス革命ものっていうのはそれこそ星の数ほどあるかと思うんだけれど、なるほどこういう切り取り方もありか。王妃マリーアントワネットの幼なじみでオーストリアの士官である青年の視点で書いてある、ということはこれって政治的にはオーストリアの視点で描いてあるわけだ。西洋史を見るときによく混乱するのが王室の関係なんだけれど、そこのところがすっきりと説明されていてたいへんわかりやすい。けっきょくのところヨーロッパの各王家ってのは婚姻によってかくも密接に結びついているものなのだなあ、と改めて感心。アントワネットがあんまり身勝手な行動ばかりとると、その出自である国まで危う
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Posted by ブクログ
178ページ、4行目の「ビエン」は「ブルーノ」のまちがいだろう。ビエンの骸を収めた棺をあらために来たのに、死人が「息を吞んで」ものを言ったりしたらミステリでなくホラーだ。おそらく作者のミスだろうが、編集や校閲は何をしているのか。大事なシリーズ完結作であるのに、可惜という思いが湧いた。
作品自体は、イエスの死体を蔽った布にその顔が写し取られたと言い伝えられる、カトリックの聖遺物「聖骸布」の存在をめぐるハラハラドキドキのストーリー。ミステリというよりは冒険活劇か。
エーコの『薔薇の名前』に寄せるオマージュなのか、大学受験を目前にした日本人高校生が、頭頂部を剃ってアルプスの麓にある周囲と隔絶した