藤本ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
30歳を目前にした主人公(女性)が
公私共々新しい道を切り開こうとするストーリーです。
彼女の境遇や言動に共感できることもあれば、そうでないこともありましたが
私自身の年齢が彼女と近いこともあって、
良くも悪くも良い距離で見ることが出来たかなー、と。
何事にも真摯に取り組もうとする彼女には、とかく好感が持てました。
そして、この小説を通して初めて「パラリーガル(paralegal)」という職種を知りました。
正しい表現かどうかは分かりかねますが、「法務事務職」ってことでいいのでしょうか。
米国では養成課程が用意されるほどメジャーな職種なんだそうですが、
日本では制度上、資格が認められていな -
Posted by ブクログ
ネタバレヴァンデの戦い、いわゆる、フランス革命である。フランス革命はバスティーユの襲撃から始まる。バスティーユは政治犯を収容していた牢獄であり、抑圧された革命派が襲撃を企て、成功を収めた。革命派の主導者がロベスピエールであり、そのロベスピエールの目といわれたのが、主人公の一人、マルク・アントワーヌ・ジュリアンだ。ジュリアンは、『バスティーユを陥落させたことは、取るに足らない。王座を打倒すべきである』と、ビラを配り、それが、議員でもない、18歳の青年であるというところに、ロベスピエールは感動し、次第にジュリアンを重く用いるようになる。
そして、本書のもう一人の主人公とも言えるのが、アンリ・デュ・ヴェル -
Posted by ブクログ
ネタバレノストラダムス。誰でも聞いたことのある名前だけど、実は彼が預言者ということぐらいしか知らない。そんな彼の生涯を描いた作品だ。
時代は、13世紀、ノストラダムスは本名がミシェル・ドゥ・ノートルダム。父親はフランスのアヴィニヨンの商人兼金貸しだ。9人兄弟の長男で、町の名士の一人という地位であった。当時での金貸しは卑しい職業とされており、その職業を聞いただけでも、あーユダヤ人か、と思い浮かぶのである。ただ、ノストラダムスは、祖父がユダヤ教からキリスト教にアヴィニヨンで改宗し、ノートルダムと名乗るようになった。洗礼を受けた教会がノートル・ダム教会であったため、習慣に従って、教会名を苗字に頂いたようだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ娼婦のジャンヌダルクと、聖者ジャンヌダルクの話。
聖者ジャンヌダルクの強さは
神への告解が終わっていることが重要とされ、
死をおそれていないこと。
娼婦のジャンヌダルクの強さは
すべて自分の力で道を開き、自分を信じてるところ。
娼婦という仕事を作ったのも神であり、という
娼婦ジャンヌダルクの言葉に・・・・そうだ・・・と思いました。
何が汚いものなのと思うかさえ個人の自由。
信仰心のないわたしには聖者ジャンヌダルクの気持ちは理解しがたいが・・・。
娼婦ジャンヌダルクの生き方にとても惹かれました。
が、あんなに強くかしこくは生きれないなぁ(笑)
どんな生きざまがその人らしく、幸せである -
Posted by ブクログ
ネタバレ最終巻。結局はロベスピエールは、自分が設置したギロチン台に消えることにはなって、テレジアは解放されましたけど、そこで終わりなんですよねー。なんか物足りない。
ページ数があるのかもしれないけど、もうちょっとあと少し、革命の終わりとかナポレオンとの出会いとかも書いてて欲しかったと思いました。
それにしても、テレジアって正しい革命のあり方を説いてはいるけど、有力者との交渉はすべて身体でしたね。しかもみんな最初はテレジアをはねのけていても、最後はテレジアのいいなり。それほどいい身体だったのかなぁ。史実と同じか分からないけど、その点はすごいなと思いました。