鈴木大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
突然の脳梗塞。命は取り留めたが、外からは見えない障害。当事者が語る。
高次脳機能障害とは、脳卒中などで脳の一部を損傷し、思考・記憶・行為・言語・注意などの脳機能の一部に障害が起きた状態をいう。著者は、発話や行為に一部不自由が生じたようだが、これが周りからは分かりにくい。例えば、半側空間無視なんて知らなかったが、どちらか左右の空間を認知出来ず、極端に言えば左半分もしくは右半分の空間がなくなってしまっている状態。著者は、片側に何か嫌なものがいる感覚と語る。
脳梗塞後には、感情のコントロールができなくなる「感情失禁」になる事も。穏やかだった人が急に怒り出すなど。著者もこの状態に時々陥る。
大変 -
Posted by ブクログ
読みやすい。漫画も面白い!
脳に外傷があったり、脳血管疾患にかかり、一命を取り留めたけど、脳に障害が残り、少しずつ生活が不便になるというような障害がある。高次脳機能障害というけど、知らない人も多いと思う。福祉や医療に関する人はなんとなくわかるはず。
その程度の認知度である。そこで、みんなの高次脳機能障害への共通認識を育んでいくような本。
あーあれね。となるかならないかでは絶対に差がある。すごいことに挑戦しているなあと思う。
ただ、私は読み応えを求めてしまうので少し物足りず評価を低くしてしまいましたが入門にはいいと思います。
余談だけど同著者『脳が壊れた』ではハイでイケイケな文章が書いてあった -
Posted by ブクログ
自分でも思うし、親しい友人や家族から見ても私はかなり左寄りの人だと思います。
だから、ネット右翼ってものに対してやはり嫌悪感はかなりあった。ってか、今もある。絶対的にある。
結局は、人は分からないもの、得体の知れないものが本能的に怖くて畏怖を感じてしまうだなということ。それゆえに、これまで自分が生きてきたなかで培われた価値観や知識を覆させられるようなものに出会うと、敵意にすり替わってしまうんではないかと思った。
私自身、重い病気や障がいを持った子供を授かってから理解できたことは数知れず。それまではどう接していいかわからない、とこの一点張りだった気がして。
そういう自分バイアスをまず理解する -
ネタバレ 購入済み
ちょっと胸が苦しくなりそうです
原作は小説ですが、鈴木大介氏の取材結果をもとに構成しているのでしょうから、貧困女子層はリアルに描かれていますよね。
実際にはこういう現場には、いわゆる境界知能例の人や発達障害等の生きづらさを抱えている人がやむを得ず(一見他の選択肢が見えず)危ういセックスワークにはまっていくのでしょうから……本当は被害者であり弱者なんですよね。これはノンフィクションでちゃんと向き合って読むべきだな、と思う作品でしたね。 -
無料版購入済み
ちょっと本編とはずれる感想
先日読んだ「ケーキの切れない非行少年たち」(新潮新書)とも重なる、境界知能っぽい女の子とかもこういうセックスワークに紛れ込んでいそうですね。主人公周りの描写を読み返し、そういうのはありそうだと改めて感じましたよ。