鈴木大介のレビュー一覧

  • ネット右翼になった父

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    筆者が亡き父親を受容できたことは何よりと思いつつ、なぜ定年した父親が無遠慮に差別的発言をするようになるのか?が気になって読み始めた自分には少し腹落ちしない部分はあった

    多分自分が欲しかったのは166頁の筆者の姉の言葉に詰まっている
    キーワードは「自尊心」「優越感」である

    筆者の父親は戦中生まれで大学まで行って恋愛結婚してバリバリ働いてきた企業戦士である
    自身の社会的地位に誇りを持って生きてきた
    定年を迎え会社での地位がなくなったら、地域活動を精力的に開始した
    その時期から保守系雑誌を読むようになった

    周囲に影響力(支配力)を持っていたいという欲望が定年前は仕事で満たされたが、定年後は地域活動と好奇心から触れた保守的言説に置き換わったのではないだろうか?
    差別的発言は自分より影響力のない人間がいるというマウントではないのか?
    (言う相手は無差別でなく家族に対していることから家族内での影響力を持つことが狙い?)

    人様の父親(故人)を貶める意図はない
    突き詰めれば筆者の家族の話なので外野がごちゃごちゃ言う道理はないわけだが、途中から自省的な方向に話がいくのがモヤモヤして頭に入らなかった

    情緒的虐待を受けた側が歩み寄らないといけないのか?与えた側は省みずに逝ったんだけど…
    グルグル思考が巡ったが、確かに自分にも認知バイアスはあるわけだから自分の納得のためにも第六章の「検証」はする意味があるかもしれない

    血は争えない
    親を受容することは自身を受容することに通ずるのだろう

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    2026年07月15日
  • ネット右翼になった父

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    人は物事をカテゴライズして理解してきた。
    これは人が進化の過程で獲得した能力なんだけど、分類の結果が必ずしも正解ということはない。
    無理にカテゴライズしなくとも、そのまま受容できればいいのだが、どうもそうはいかないらしい。中途半端な理解は、それはそれで多くの不都合をもたらすだろうからね。
    ここで紹介される分析や検証の手法は参考になるかもしれない。個人的には賛成できないけど。

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    2026年06月19日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    これまでの取材経験と著者自身の実体験を元に、働きたくても働けない脳の障害(脳疲労)をとりあげた新書。これが貧困の大きな原因の一つであるとして警鐘を鳴らしている。

    著者自身も含めて脳障害のために労働が困難になった事例を紹介しており、誰しもそうなる可能性がゼロではないという当たり前のことを再認識しました。
    希望を言えば、取材・調査をより拡充した上で統計的に優位な多角解析をしてもらえると、貧困との因果関係をより明確に示すことができ、原因・対策の分類と具体提案につながって、読後の納得感も高まったと思います。

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    2026年06月11日
  • 老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体

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    高齢者を狙うオレオレ詐欺の実態を知ることができました。
    組織で動いていて、一度引っ掛かったら逃げられない仕組みになっていることが、脅威だと思ったし、こんなことが起こっている現実がすごく悲しかったです。
    しかし、普通の求人広告に載ってるテレアポの仕事が詐欺の入り口だったり、自分が加害者になってしまう可能性もいくらでもあるなと思い、高齢者の方も含めて、自分の身は自分で守らないといけないなと思いました。

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    2026年06月08日
  • 発達系女子とモラハラ男

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    定型者の発達障害体験(?)と解説、面白かったです。
    ただ、家族や友人に発達系女子がいる方は参考になると思うけども、そうでない人や特に会社人事のひとがこれを読んだら、敬意や労りより面倒さが勝つのではないかなあと、危惧するところです。

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    2026年06月04日
  • この脳で生きる。脳損傷のスズキさん、今日も全滅

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    漫画でわかりやすい。細かくは文章で説明があって突っ込んだ話も書いてある。
    脳って考えるだけじゃなくてやる気や体の動きにも繋がっている。疲労すると何もできなくなるが、見ただけじゃ分からないから当事者はサボってるとみられて苦労する。

    耳や目からの情報の取捨選択が難しい。注意欠陥多動性障害みたいね。

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    2026年05月24日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    ネタバレ

    『貧困と脳』は、「貧困は単なる金銭問題ではなく、脳の認知・情報処理の問題とも関係する」という切り口が非常に印象的だった。

    特に、「できる時」と「できない時」の差が周囲から“怠け”に見えてしまう、という話は重かった。しかも本人自身も説明できない。

    一方で、本書はかなり仮説ベースなので、脳科学的データや検証が加わるとさらに説得力が増したと思う。

    貧困問題を“自己責任論”だけで見たくない人にはかなり考えさせられる一冊。

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    2026年05月16日
  • 最貧困女子

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    YouTubeのおすすめで出てきたので読んでみた。よく確認していなかったのだが10年以上前の本だった。しかし2026年現在、この本の出版時よりオンラインは庶民に広く普及し、性はよりラフに消費される印象が強くなった。未来を予言しているものではないが、この本で危惧された、最貧困なる女性達は確実に減っていない。より包括的な内容を期待していたが、ほんの内容は想像よりもセックスセックスセックスだった。読んでいて少し気分が悪くなるほどだ。日本という世界においてはまだまだ豊かな国における一部現実を見るという意味では意義のある読書となった。

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    2026年05月03日
  • 最貧困女子

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    家出少女や不良少女、シングルマザーなど貧困層にいる女性たちの取材内容、取材内容から筆者が感じたことが記されている。
    読んでみると筆者の無力感や懺悔に近い内容に感じた。
    凄惨さは伝わるし同情する気持ちもわかるが記者としてのライン(自腹を切って資金援助など)を越えそうで危ういなと感じた部分もある。

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    2026年04月07日
  • ネット右翼になった父

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    ネット右翼へ傾倒していく理由や過程、その構造を体系的にまとめているというよりは、筆者が生前、自身の父親に対してミソジニーなネット右翼と決めつけ拒絶し、本当の姿を理解しようとしなかったことに対する、謝罪と懺悔がこの本のテーマになっているように思います。正直勝手にやってくれ〜と思った所もありますが、相手を右翼(または左翼)のイメージで画一化せず、自分がどういった観点で相手の主義主張に違和感や拒否反応を覚えているのかを一つずつ紐解くことが、自身の掛けている色眼鏡に気がつく方法だというのは確かになと思いました。

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    2026年04月04日
  • 最貧困女子

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    ここにインタビューに出てくる女性はまだ子供。20台、それも前半も前半。
    まだ子供と言うに相応しい。
    自分の子供が中学生で、その子供と5歳ほどしか違わない子供たちが、子を産み、生きて行くために風俗に参入して行く様が、その道筋が分かる。
    一生関係ない世界で生きて行く人々がいる一方で、そこでしか生きていけない人たちがいて

    楽しいとか嬉しいとか、頑張った!と言う経験が
    全て生活のため

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    2026年03月25日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    「努力不足」と「機能不足」。はたから見るとすべて努力不足にしか見えない外形を持ってしまう。当事者として問題に直面しないと見えてこないものがある。これを自分はずっと認識していて、だからこそ何かについて語るとき、他人事の域を超えることはないし、だからこそその問題について語ることのおこがましさをずっと感じて、それで自分を正当化している。正直、この本が救いたい人たちはこの本にたどりつくことはないと思う。ただ、この本を読んだ身として、運よく「健常者」として生きている間は、救われるべき人への接し方を考え続けたい。

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    2026年03月09日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    難しくてなんとか読み終えましたがいまいち分からなかったです。疲れあやすさや疲れのそもそもの違いがあったり、脳機能の低下で働けないのも私も当事者としては共感する部分もあった。最後には不良少年少女について言及していましたが、東横キッズのような子が福祉につながれて幸せになれたらいいのにと感じました。

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    2026年03月08日
  • 発達系女子とモラハラ男

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    発達系女子を妻に持つ著者は家事ワンオペに疲弊し、家事をしない妻に不満があった。ところが脳梗塞により高次脳機能障害という発達障害に近い障害の当事者になった著者は、発達障害にの当事者の脳内で起きていることを上手に翻訳して言語化し伝えてくれた。
    本書は敢えて発達障害もをもつ女性が直面する障害についてフォーカスしているのだがそこには明確な理由があり、日本における性的役割に縛られる呪いとも言えるバイアスにも関連する。
    発達障害に限らずいずれ自分もしくは配偶者にも訪れる老化にむけて是非読んでもらいたい一冊。

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    2026年02月15日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    見えない努力を無にする理不尽、それによって起きる孤独こそ貧困の本態。人権と尊厳を毀損すること。とクリアに言い切るところが気持ち良い。一方でそれを解決する方法や対策についてはいまだ解明されていない。そばにいることが唯一の方法なのか?

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    2026年02月08日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    怠惰に見える貧困者は脳の能力が低いために貧困にならざるを得ない、という話を筆者も脳機能障害になったことから理解できたという話。
    ワーキングメモリと認識能力が低いため、レジでの支払いすら出来なかったり、細かい書類を読んで判断することも難しい。(情報を認識できない)
    また、不安や緊張に陥るとそのこと以外考えられなくなってしまうため督促状だったり返済の催促からも逃げるしかないらしい。

    以下本文からまとめの引用
    ・人の脳は原因となる疾患や機序がどうあれ、情報処理速度の低下、疲れやすさ、記憶や注意の機能の低下等々の症状が現れる。
    ・結果として、他者の言葉についていけなくなり、言葉や文字、文章の理解が困難になり、複雑な条件から正しい道を選択したり、優先課題を絞りこんだり、中長期的に課題を把持することができなくなり、その状況を他者に合理的に説明することも極めて困難になる。
    ・それらの不自由は「不安の心理」があることで、一層強く濃厚になる。
    ・だからこそ当事者は働けなくなり、迫る危機を把握・対応できなくなり、制度の利用にも繋がれなくなってしまう。

    著者としては過去に出来たことから引っ張り出し、できることを行っていくのがいいと言うがそもそもずっとこの脳で生きてきた人間はできたことがないから難しいんじゃないか。また、やはり「できることだけ」やろうとする人に対する一番の壁は感情だと思う。できないこともやらなきゃいけない立場の人からすると「できることだけ」やる人を「支援」しようとは思いにくいと感じた。
    ライフハックが進み、こうした人達もちゃんと色々なことをやるようになれば感情の壁は乗り越えられるのではないだろうか。

    著者はこうした人がスペックを最大限発揮するために一番重要なことは「信頼できる人への適度な依存」だというがそもそもそうした関係を築けないことが難しい気もする、また周りにお願いしたいこととして11個も上げていたが、これからの時代自分一人で精一杯という人が増えてくるためこうした社会で支える仕組みというのは感情的にも経済的にも厳しくなっていくんだろうなと思う。
    支え合い、とはいうが正直こうした人に支えてもらうことはないし、、難しい課題としか言えない。

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    2026年02月08日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    見落とされているけれど、本当に、大事な視点。頭が悪いから理解できない、とか、容量が悪いから、とか、そういう次元の話ではなく、脳の状態の話。理解の幅が広がる本。

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    2026年01月24日
  • ネット右翼になった父

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    本当に自分の父がネトウヨになったのか
    ちゃんと親と会話することにより相手を知ることから判断しないといけない
    親世代の時、当然だと思われたことは今ではハラスメントになっているかもしれないと理解しないといけない

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    2025年11月30日
  • ネット右翼になった父

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    偏見は、自分の頭で想像を膨らませてしまう。育った環境が違えば、考え方も違う。言葉の背景を理解できるようにしたい。

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    2025年11月03日
  • 好きで一緒になったから

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    『まだ、うまく眠れない』で興味を持ったので、新著を拝読しました。対話形式+部分的にマンガという形式で読みやすいのですが、内容そのものは相当深いというか、そのような存在に関心を持ってこなかった自分のような凡庸な人間には、表面をなぞった程度で、そう簡単に理解できるようなものではありませんでした。
    著者のお二人ともに、言語化できないものをなんとか言語化しようとされている、その生々しさがとても印象に残りました。
    書名メインタイトルと内容が、個人的にはややアンマッチかなと感じました。

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    2025年10月12日