朝比奈秋のレビュー一覧

  • サンショウウオの四十九日

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    杏と瞬がどのような人間なのか口絵が欲しい…と思ったのが本音。しかし、どの部分でどう違うのか、2つあったり、肥大している臓器の描写が今後どのように生きてくるのか。想像は人それぞれになるところが面白い。杏と瞬、見た目は1人の少し歪な人間なのに、意識は2人分。多重人格ではなく、身体があるところ、意識と身体は一体なのかという哲学的な問いが陰陽図と表現されていた。陰陽図、授業で出てきて、ペプシのロゴみたいだなぁと思っていたのでタイムリーで既視感あった。凹凸が上手く噛み合い、白と黒、表裏一体のような関係。サンショウウオという題名から、魚が出てくるのかなと思ったが、伯父の勝彦も父の若彦を体内に魚として飼って

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    2026年01月26日
  • 受け手のいない祈り

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    読んでて苦しくなった。
    ほぼ、似たような真実なんだろう。
    外科医も産婦人科医も、段々居なくなる。
    美容系医師は増える。
    地方では病院集約しか道がないのであれば、もっと住民にその意味を知らすべきだし、時代が変わっていることを自覚すべき。

    自分で自分の首を絞めるようなことになるぬように。

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    2026年01月20日
  • あなたの燃える左手で

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    ネタバレ

    「移植」という行為に抵抗を感じてしまうのは、日本人ならではなのでしょうか?
    臓器提供意思表示カードには、すべての臓器に◯をつけていますが、提供する側はもう生きていないので、あまり深く考えることはありませんでした。でも、移植される側は、その後も生きていかなければなりません(いゃ、生きるために移植するんですもん、当然です)。内臓なら目には見えませんが、目に見えて常に意識させられる部位の移植は、肉体的だけでなく精神的にも感覚的にも受け入れるのに相当な負荷を乗り越える必要があるのでしょう。とても想像が追いつきませんでした。
    国境の争いや人種間の摩擦を、移植になぞらえて描いていくこの物語は、時に吐き気を

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    2026年01月07日
  • 受け手のいない祈り

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    人の命を救うことを生業とするならば、自分の命を惜しまず働けというのは、それは戦時中の兵士だよな、まじで。この比喩がどんぴしゃりだった

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    2025年12月21日
  • サンショウウオの四十九日

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    結合双生児であり、一つの身体を共有して生きる姉妹。思考や記憶を共有する2人の日常とは。

    とにかく引き込まれた。彼女達が実際に存在しているように思えたし、目の前で生きている姿を見せてくれた。

    思考や記憶は混じり合う中でも、意識だけは混じらない。どれだけ体を重ねても意識までは一つにならない。意識とは誰のものなのか。意識があって体があるのか。体があって意識があるのか。
    そんな答えのない問いを考えさせられる。

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    2025年12月12日
  • 植物少女

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    素晴らしかった。最近読んだ中でも群を抜いて好きな作品だった。生と死という境界をあらゆる角度から立体的に描かれていた。病室という空間、息、周りの人々、鼓動。空っぽの中に注いでいく美桜。素晴らしかった。

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    2025年12月05日
  • 植物少女

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    母と娘との静かな会話

    物言えぬ母とのなんとも言えない会話

    この作者だからこそ表現できた作品。

    もっと読んでみたくなる作者ですね。


    ぜひ〜

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    2025年11月26日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師作家9人によるアンソロジー作品。
    どの作品も50頁程なので、スピード感がある。

    研修医 精神科医 救急医療 現場医療 研究者 認知症等 医療1つとってもジャンルが違い、心理描写の加減に手に汗握ってハラハラしたり、淡々と読み進めたり、一冊で何度も美味しい読み応えのある本でした。

    医師(著者)が実際に経験しているであろうリアリティがそこにある。


    認知症対応を生業としている身としては、何度も見た光景で「あーー大変さの中に、いくつも希望が見いだせるんだよ」「怒ったらダメダメ」と逆の意味でハラハラさせられた。


    現代はサービスが揃っているので、抱え込まず使える手段を利用していくのがお互いの

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    2025年11月05日
  • サンショウウオの四十九日

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    結合双生児の姉妹。胎児内胎児だった父。
    肉体の境目、意識の境目は、はっきりしているようであやふやな時もある。
    精神や意識は、どこにあって、肉体が消失したらどうなってしまうのか。
    考えさせられた。

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    2025年11月01日
  • 私の盲端

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    ドサリ、ドサリ。
    全体的に、温度の低い描写がよい。色々なことが起こるのに、どこか一歩引いた目線というか。
    一度で内容を深く読みきれず、すぐに2回目も読み込んだ。

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    2025年10月29日
  • サンショウウオの四十九日

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    「単生児」という表現や、肉体と意識、自己、陰陽魚など、新しい視点をもたらしてくれた作品。自意識はともかく、周囲の受容のしかたにも当然濃淡があって面白い。

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    2025年10月19日
  • 植物少女

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    ネタバレ

    確信を持って「生きる」ことの定義を示された気がする。特殊な小説ではあるけれど、テーマの核はシンプルでとても力強い。

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    2025年09月18日
  • あなたの燃える左手で

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    ネタバレ

    他人の体と繋がることはどういうことなんだ?
    本文にも出てくる、"他人を意のままに動かすことができるのか?"答えはNo。
    私が司令塔であり、命令を下す側であり、手を従わせなければならない。
    "自分の体"とは、他人を受け入れるということは、自我や受容について、少し医療の倫理的な視点もあって自分と他人の「境界線」についてめちゃくちゃ考えさせられた。

    でもまさか、境界線に対して、国境の話が入ってくるとは思いませんでした。国と国の境目の話が出てくるのがとんでもなく説得力がでて、後半泣きながら必死に読んだ。

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    2025年09月03日
  • 受け手のいない祈り

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    はじめは、あまりに過酷な労働環境に、お医者さんて大変だなあ、たまに行く総合病院のお医者さんも、皆疲れていて、お休みあるのかなあ、なんて思っていたので、同情するような気持ちで読んでいましたが。
    だんだんとみんなが狂ってきて、怖くなってきて、これからどうなるの?と気になって、あっという間に読み切りました。こんなに早く読んだのは久しぶりです。
    確かに、医者が昼も夜も働き続けるドキュメンタリーやドラマって、医者をヒーロー化して、医者は特別な人として捉えていて、こんな働き方おかしい!って思ったこと無かったかもしれません。
    私が年老いた頃には、もう医者が少なすぎて診てもらえなくなるかも、と怖くなります。

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    2025年08月31日
  • 受け手のいない祈り

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    背骨を立てて浴室で死ぬ。光が眩しい 何日寝てないか分からない。過労死とは。絶え間なく搬送される患者に真摯に対峙する医師たち。医者なら当たり前なんだろうか。ニュースで過労死した若い医師を知らせている。小説を超えた臨場感。

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    2025年08月25日
  • 植物少女

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    植物状態の母の横で娘は日々成長していく__
    病室という閉ざされた世界で、2人だけの秘密のような時間が積み重なる。意思疎通が出来なくとも、怒りも愛もぶつけ合うことはできるのかもしれない。
    『お母さんはどんな人だった?』その問いへの答えが心を掴んで離してくれなかった。

    花の盲端は途中リタイヤしそうになったので大丈夫かなと不安に思いつつ、書店で1ページ目を読んで購入。生々しい描写に顔を歪めてしまう所もあったけど、目を逸らしたくないと思った...生きるって綺麗事じゃない。

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    2025年08月15日
  • 受け手のいない祈り

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    想像を絶する、医師達の超暗黒勤務実態を如実に描写していながら、タッチがドライな筆致なのでドロベタしてなく読み易かったです

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    2025年07月17日
  • あなたの燃える左手で

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    ヨーロッパで暮らすアサトは、左手を失ってしまうが、他人の手を移植される。
    自分ではない異物との戦いを、ヨーロッパの人種や国境問題と絡めて描く。

    私たちは、自分を守るため、細胞レベルで、個体レベルで、生まれついた人種として、あるいは国として、他者と戦わなければいけないのか。それとも、受け入れて共存できる道を探さないといけないのか。
    理論や科学、理想を超えた我々に染みついている感情をどう落ち着かせていけるのか。

    傑作。

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    2025年07月05日
  • 受け手のいない祈り

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    行き場のない絶望感が伝わってきました。

    自分がぼろぼろでも、立ち上がり、治療に臨まなければならない状況に、やるせない気持ちになりました。

    読み進めるにつれて、どんどん追い詰められてゆく感覚があり、突然訪れるラストシーンでふと置いていかれるような感覚を抱きました。 

    命を守る人の命も大切にされる世の中でありますように、と願わずにはいられない物語でした。

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    2025年06月24日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    どれも共感する。
    これから医師として働く自らの身に降りかかりうる未来と考え、深くしかしながら一瞬のうちに読破した。

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    2025年06月04日