朝比奈秋のレビュー一覧

  • 私の盲端

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    重たいけど重たいだけで片付けてはいけないような気がする。

    想像以上に知らないことが多くて
    この世界観に圧倒されてしまった。

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    2024年09月14日
  • 私の盲端

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    ネタバレ

    苦しい。苦しすぎる。

    大学生で人工肛門と共に生きる葛藤。

    半年だけと思って希望を持っていたのに
    いざ蓋を開けてみたら
    永久的に人工肛門になってしまった絶望。

    人工肛門って外見の変化があるから
    本人の受入れとか周囲の理解とか
    私が出会ってきた医療現場の葛藤の中で
    上位を争うくらい難しい課題。

    少し前に比べたら
    オスメイト対応トイレが増えてきて
    世間の認知も上がってきたかもしれないけど
    偏見とか誤解はすぐに変わらないから
    当事者からしたらまだまだ大問題。

    それに
    事前に人工肛門になると説明されて
    受け入れいても
    いざ目の当たりにするとショックを受ける。

    それなのに涼子は
    バイト中に倒れ

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    2024年09月09日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    9人の現役医師による医療小説アンソロジー。
    医師作家でしか表現できないと思われる臨場感あふれる詳細な描写、ヒューマンでミステリアスなストーリーが魅力の作品集だ。
    1〈研修医ヒナノの洞察〉
    上司からパワハラを受けている研修医が患者の膠原病を見つけ上司を見返す痛快な話
    2〈魚類譚〉
    封建的で理不尽な医大の内部構造、詳細な手術シーンにミステリーとホラーの要素を取り入れた作品
    3〈パイナップルのある光景〉
    同じような引きこもり系の精神疾患でも、一方は入院治療、一方は家族による対処という示唆をする精神科医。専門的な見解が押し付けなく、ふわっと伝わってくる秀作
    4〈救いたくない命〉
    救急外来に運び込まれて

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    2024年09月04日
  • 私の盲端

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    「植物少女」から「あなたの燃える左手で」を通り 「サンショウウオの四十九日」を読んで、ここまで辿り着いた。朝比奈秋から 逃がれることができない。すっかり どハマり中!ざらりとした手触り感が なんとも言えない読後感で クセになる(個人の見解ですが笑)
    人工肛門と共に生きることの戸惑いと衝撃もそうだけど ヒトもまた 生々しい生物なんだなと 認識させられた。「塩の道」は読み始めは 方言についていけなくて(笑)半分過ぎたあたりから するすると わかってきた。それぞれの看取りは それぞれで 正解も不正解もない。

    再読したら また 別の思いがでてきそう!

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    2024年08月17日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師が描く小説はリアリティがあります。専門的な用語も飛び交うがそれもまた面白い。本短編集はよく知った医師作家が多かったので、新たな面も見れて楽しめました!

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    2024年08月07日
  • サンショウウオの四十九日

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    ネタバレ

    とても変わったお話でした。
    結合双生児という、ひとつの体に二つの人格を持った姉妹の物語です。

    彼女らをみていると、意識というものはすべての臓器から独立していることがはっきりしますが、それは誰しも同じだというのが本書の主旨。

    自分だけの体を持っている人はいない。
    みんな気がついていないだけで、みんなくっついて、みんなこんがらがっている。
    自分だけの体、自分だけの思考、自分だけの記憶、自分だけの感情、なんてものは実のところ誰にも存在しない。
    いろんなものを共有しあっていて、独占できるものなどひとつもない。

    こういう感覚について今まで考えたことがなかったのでとても不思議な心地がしました。
    分人

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    2026年01月31日
  • サンショウウオの四十九日

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    一つの身体に二人の命。左右で分けられたその身体にあるのは一人分の数通りの臓器と手足と頭、そして二人分の意識。何が個人を個人たらしめているのか。何をもって死は訪れるのか。似た境遇であった伯父の死をきっかけに、杏と瞬は考えるようになる。

    短かったが濃密なストーリーだった。藤沢に住んでいるという設定は物語上どうでもいい割にはやたら解像度が高かった。
    映像化はとてもじゃないが難しいだろう、そこに文学の開けた可能性を感じた。

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    2026年01月31日
  • 受け手のいない祈り

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    地方の病院の医者不足の救急医療の地獄のような現実。3日も寝ずにぶっ続けで仕事、何ヶ月も休みが取れず残業300時間、朦朧とした中で手術…賢く生きる医者は辞めていき、責任感の強い医者のギリギリの体力と根性と使命感だけが頼りの限界医療。病人より辛く苦しく、若くして過労死する医者たち。恐ろしい現実。医者同士の本音の会話に引き込まれたが疲労困憊により現実から幽体離脱したような主人公の医師の妄想描写と内蔵の描写が多すぎてそのあたりは斜め読み。日本は簡単に医者に診てもらえてありがたいとか思ってたけど彼らの瀕死の医療の上に成り立っていると思うと本当に心苦しい。でも先日、身内が救急車呼んで入院した時は医師も看護

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    2026年01月29日
  • 受け手のいない祈り

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    著者は医師だし自身の経験も入ってるから長時間勤務で追い詰められた表現が生々しい。
    目に見える景色(現実も妄想も)、体の反応の表現、感情の表れ方

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    2026年01月24日
  • サンショウウオの四十九日

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    ネタバレ

    ひとつの体に存在する2人の「私とわたし」
    自分に結合双生児に対する事前理解がなかったからこそ、読みながら様々なことを考えた。
    2人が一つの体で共存するという結合双生児、中でも稀とされる、身体の中央に境界線のある、完全に一つの体の瞬と杏。体は一つでも、意識は二つ。二重人格とも違う。感覚も思考も共有。ふたごとも違う、1人でもない、その感覚を自分には理解はしきれなかった。
    瞬と杏のような結合双生児は実在するのか、前例はあるのか、という疑問が浮かんだが、そんなのはどうでもいいことだと改めた。読みながら「意識ってなんだろう?」という2人の問いを、一緒になって考え始めた時点で、私たちも当事者なのだと思う。

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    2026年01月11日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    つい読みやすい短編の医療系に手が伸びてしまいました。その期待は裏切らないのですが、短編集はやはり短編集でした。それにしても、お医者さんがもっと楽な社会にはならないのでしょうか。

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    2026年01月10日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    本当に医療に携わる方々の体力、知力、タフさは尊敬するし感謝しかない。どのお話もよかったけど、「研修医ヒナノの洞察」、「春に綻ぶ」が好き。
    少しでも健康でいようと思う。

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    2026年01月05日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    アンソロジーは、新しい作家さんとの出会いも楽しみ。シリーズ物も読んでみたいと思う作家さんに会えた。医師をしながら小説家もできるなんて凄すぎる。

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    2026年01月04日
  • 植物少女

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    難しい。
    そうなる前を知っている父と祖母と、そうなってからしか知らない美桜が感じるものは、まるで違うのだと思う。母の病室に通う美桜に悲愴感はない。
    でも、温かく手を握ってくれたことに満足していても、最後に一度でいいから母と話してみたかったと思い、母を外に連れ出すことを考えなかったことを思う。
    うーん、難しい。

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    2025年12月27日
  • 受け手のいない祈り

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    いやはや、すごい小説だった。これを厚労省の役人とか、大臣とか、医療制度の責任者はどう読むのか?

    この数年最も寝ていない外科医公河。同じ市内に三つあった救急医療を担う病院のうち二つが、急患の受け入れを停止した。残ったのは「どんな命も見捨てない」を院是に掲げた公河の勤務する病院だけ。24時間勤務は当たり前、時に四日連続勤務に当たることもある。冒頭、医大の友人ヤナザキが死んだとの連絡を受ける。こちらは産科医。母体と赤子を救うため働き続けて、病院のシャワー室で座ったまま死亡したのだ。背中を立てたまま死ぬ?公河の思考は混濁し、現実と妄想の狭間を行き来する。読んでるこちらも、魍魎とした不可思議な世界に引

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    2025年12月24日
  • 受け手のいない祈り

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    作者の魂の叫びが描かれた気がする作品。医療現場で本当にこのような状況があるのなら患者としての関わり方も考えなければいけない気がした。「あの本読みましたか?」に出演した時の作者の表情が忘れられない。

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    2025年12月17日
  • サンショウウオの四十九日

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    杉江マライ芥川本から。一度読みたかった作家。このレベルで一心同体だと、もうエンパシーっていう段階を超えて、究極の他者への配慮が必要になるってことだな。自分事として考えると、とてもじゃないけど難しそう。

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    2025年12月10日
  • サンショウウオの四十九日

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    同じときに生まれた、それぞれ違う形の双生児のお話。

    はじめうまく理解できなくて戸惑い、状況が理解できてからは、その双子たちのことを考えて戸惑いました。

    そして訪れる、1人の死。

    生命とは何か。
    ひとりの人とは何か。

    考えさせられる一冊でした。

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    2025年12月09日
  • サンショウウオの四十九日

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    ネタバレ

    最初は普通の姉妹の物語だと思って読み進めていたのに、一人称が「私」と「わたし」で入り混じっていることに気づいた瞬間、一気に物語に引き込まれた。
    著者が医者だと知っていたので、少し構えて読み始めたが、医学的な専門知識はほとんど登場せず、医学に明るくない私でもとても読みやすかった。
    姉妹や兄弟で性格が違うのは当たり前のことで、例えば「頭は二つで胴体が一つ」の有名な結合双生児たちの例はすんなり受け入れられるのに、「頭からつま先まで一つの頭に一つの胴体を共有している」となると、なぜか途端に特別な設定のように感じてしまう。その自分の感覚が不思議だった。
    でも、その違和感こそがこの物語のカギであり、姉妹の

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    2025年11月28日
  • あなたの燃える左手で

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    現実の日々のなかの、正しさを強いられ続ける世相。感情を抑えつけ、なだめすかして、間違いのないように制御するために思考し続けることを強いられるような毎日の繰り返しに、本能的な嫌悪感が加速していくわたし個人の心象風景と、主人公アサトの身体反応、健常と障害、国家と国境など、異質や隔絶、分断のその先の景色と、シンクロするような人ごとで済まされない物語を見せてもらった。

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    2025年11月25日