朝比奈秋のレビュー一覧

  • 私の盲端

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    ネタバレ

    『私の盲端』
    突然人工肛門になった大学生の涼子の話。
    オストメイトのトイレの使い方とか、
    知らないことも多いんだけれど、
    それより何より、涼子のバイト先がおかしい。
    セクハラ、パワハラ、盗撮、なんでもあり。
    何であそこに戻ろうとしたのかわからない。
    障害と性描写が混ざり合って、
    これは見てはいけないものを見ているのでは…?
    という気持ちになった。
    書いているのが消化器系の医師だというのが、
    どう捉えていいのかわからん。
    人工肛門に指やその他諸々入れる人っているの…?

    『塩の道』
    後から感想を書こうと思って忘れたまま返却してしまったので
    今必死に思い出しているのだけれど、
    やっぱり先の私の盲端

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    2025年02月12日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とても読みやすい短編集だった

    魚類譚 ちょっと異彩を感じた
    闇の論文 過去に宗教が人々を救ったように、ガン代は医療が人々を救っている

    空中テント 認知症の恐ろしさを知る

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    2025年01月18日
  • あなたの燃える左手で

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    作品としては素晴らしいのかと。
    短い中に色々な要素が含まれ、文字数少ない割にヘビーな印象。
    ただ、戦争と、切り離された手と、その再生手術後のメンタル面や本人、医師描写がグロすぎて少し苦手。
    視点とコロコロ変わる主語に翻弄され、またハンガリーやウクライナが舞台なのに、会話が大阪弁風や、京都弁風と個性的…
    ハンガリーの医学界に日本他、外国資本が流れるよう授業料があまり高くないような話を聞いたことがある。作者が関係者なのか?ウクライナの侵略に胸を痛めて舞台にしたのか?なぜ東欧なのか?そこら辺を知りたいと思った。

    ゾルタンは紙っぺらを一枚差し出した。病理検査結果と書かれた紙の中程に、切断された左手の

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    2024年12月14日
  • あなたの燃える左手で

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    他人の手を移植した人の葛藤の話。

    文章に熱が籠もっているようで、読んでいると沸々と伝わってくるものがあった。移植した手と自分の腕の境界の関係を、自国と他国の境界に例えるのが面白かった。

    現実と妄想がごっちゃになりよくわからなくなる。

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    2024年12月13日
  • 私の盲端

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    ネタバレ

    大学生時代、芥川賞を読破して時代の変遷を感じたいと思っていたことがあった。全集を端から読み始め早々にリタイアしてしまったのだが、今でも芥川賞受賞の文字には心惹かれるものがある。冒頭から引き込まれ、騒々しいくらいに頭の中を掻き乱される作品。

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    2024年11月26日
  • あなたの燃える左手で

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    この本はかなり描写が大人だった。難しくてあんまり覚えてない。
    自分の体が自分のものでは無いような感覚になるのは当たり前だし、医療技術が発展すれば近い将来でも有り得るようになるのかなと思う。

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    2024年11月22日
  • あなたの燃える左手で

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    ネタバレ

    正直言って内容の3分の1ほどしか理解できていないと思う。

    そもそも他人の手をそんな簡単に移植できるのもなのだろうか。
    それも赤の他人で国すら違う人間のものを。
    途中拒絶反応的なものが起きる場面があったが、
    あくまでも精神的なものの影響というか、
    自分の中での葛藤がありそこに打ち勝つことと
    現実を直視することができるようになったことで収まったのか、
    妻の死も自分の腕についても受け入れて生きていく。
    …という解釈でいいのだろうか。
    「日本人は寛容なようで実はとても閉鎖的」というのは
    自分自身納得してしまい思わずフッと声がでてしまった。
    ここだけは深く同意。

    腕を移植されたことと国境のことや内戦

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    2024年11月16日
  • あなたの燃える左手で

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    ロシアのクリミア併合、並行してハンガリーによるウクライナ西部の制圧、実際起こり起こり得ることを、日頃からの西ヨーロッパ目線と対比して考えるチャンスとなった。

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    2024年11月06日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医療従事者でありながら小説も書く、凄い方々の短編集。どの話も知識と経験をもとに書かれているので、現実感アリアリ。「魚類譚」、「パイナップルがある光景」、「闇の論文」、「空中テント」が面白かった。

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    2024年10月14日
  • 私の盲端

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    人工肛門になるって人生ひっくり返る程の衝撃的な出来事だと思うんだけれど、現実に自分の身に起こると、意外と冷静に受け止めるものなんだろうか(で、砂に水が染みるようにじわじわショックがやってくるのかな)
    著者の方は現役のお医者さんで、人工肛門とか排泄の描写は凄くリアルで、読みながら自分がこうなったら、うーん、と唸ってしまった。
    主人公の心情がリアルなのかは、人それぞれに思うところが違うだろうからわからない。ただ、達観したようで実は静かに傷ついて行く様子は読んでいてしんどかった。
    そもそも人工肛門についての知識がほとんど無かったことに気づいて色々検索してしまった。

    もう一作の塩の道は賞をとったそう

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    2024年08月09日
  • あなたの燃える左手で

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    時代が行ったり来たりし、一度読んだだけでは、私には理解が追いつかなかった。もし左手に他の人の手が移植されていたら、どんな気分なのだろうか。

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    2024年07月21日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    流石全員医師だけあって、医療現場の描写は迫力あるし、過労死ライン超過等の働き過ぎ問題や様々な課題が浮き彫りにされているが、小説としての上手さや完成度は、やはり久坂部氏以外は然程でもない。南杏子氏は出版社勤務から医師になった変わり種らしく、文章のセンスはなかなかだった。

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    2024年06月19日
  • あなたの燃える左手で

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    ネタバレ

    左手を切断してまたくっつけた人の話。

    他人の手をくっつけるなんて超空想の話のようだが、その描写がめちゃくちゃリアル。
    くっついた手(=他人の手)の厚みとか、色とか、指毛まで細かく描かれていて、だからこそその違和感や気持ち悪さが際立っていたような気がする。
    個人的にはその気持ち悪さがこの小説のけっこう重要な要素だと思っており、しっかり表現できていて味わい深い小説だなと思った。

    他人の手をくっつけて自分のものとして受け入れる(そのプロセスにおいて一定反発が発生するし、場合によっては受け入れられず終わる)という構造が、主人公のアサトだけでなく国と国の関係にまでメタ的に読み解くことができ、すごい視

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    2024年06月09日