今日マチ子のレビュー一覧
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日常を描く作品もありますが、沖縄、アウシュビッツ、長崎、広島、貧困少女などをテーマとして描く作者の最新作は震災。作中で固有名詞は出ていませんが、テーマは15年前に発生した東日本大震災なのは明らかです。
震災を扱った漫画はいくつかありますが、「るすばん猫きなこ」でも他の漫画のように悲惨さはもちろん描かれますが、本当に描きたいテーマが「救い」だと思われます。
実際に亡くなってしまった2万人もの人、残された人、そしてペットたち。彼らの想いが柔らかいタッチで描かれた漫画の中で浄化されるかのようです。
もう15年、まだ15年。人によって捉え方は様々ですが、年々風化していることは事実でしょう。そんな -
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先日の高校入試に取り上げられたのがきっかけで、手に取った本。
小6の海斗は、何をやっても中途半端、今はゲームに熱中している。約束の時間が過ぎてもゲームをやめなかったので、お母さんにゲーム機を没収されてしまう。両親に言われて何となく通っている塾に行く途中に、駅構内から聞こえてきたピアノの音に心ひかれて立ち寄り、ストリートピアノを弾く青柳さんと出会う。それがきっかけとなって、ピアノの練習を始める海斗。青柳さんに教えてもらった、『ピアノピアーノ』を合言葉に懸命に練習に打ち込む。
あとがきに書かれていた「あの時あの人に出会わなかったら、あの本を読んでいなかったら、今の自分は全然ちがっていたかもしれない -
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この話には「承認欲求」と「体験者の語り」の二つが裏テーマとなっている
「承認欲求」は、主人公がどうしても這い上がりたい、周りからよく思われたいということを燃料に、過去の戦争体験さえも自身の糧としていく。今までの「可愛そうな戦争漫画」という範疇では決して登場しないキャラクターではあるため、それを受け付けない読者もいるかもしれない。
そして「体験者の語り」。これは作者がラジオのインタビューで語っていたが戦争体験者の語りを聴く会に参加した際、最初は喋りなれた方が登場して、それを聞くと周りの人も涙していたが、その後に出てきた人は喋りなれておらず感動はなかった。
伝え方で何が伝わるのか、そして今でい -
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「cocoon」や「アノネ、」「ぱらいそ」など、あえて”ファンタジー”として戦争を描いてきた作者が次は広島・原爆をモチーフにした作品。
今までの直線的なストーリーとは違い、複数人の視点で多重的に描かれているが、そのつながりは見事。
昨今の「書き込み量=上手い」といった作画タイプではなくシンプルなタッチではあるが、構図や描き方などはあまりにも上手い。
戦争漫画=反戦=可哀想な人、といった短絡的な描き方から脱却して描いているので反発する読者もいそうだが、戦争が過去のものでない現代、そして我々がそこに巻き込まれる可能性がある今、こういったアプローチで戦争を描き、平和を願うという作家としての意思 -
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ネタバレ今日マチ子さんの『ぱらいそ』、読みました。
私が罪を犯すように、世界のひとたちも罪を犯す。そして、世界が罪を抱えていることのように、私は贖罪を抱えるしかないのかな、と思いました。だから、世界も天国も灰色なのかもしれないけど、私たちは濁った身体かもしれないけど、人々に色を重ねて黒に塗りつぶしてしまうことに抗って、人と人との間に白い光を見つけないといけないと思いました。
そして、神様に守られた場所である教会の上に落とされた原爆が最初「白い光」だったことが...そしてそれは人を限りのない黒に塗りつぶして、世界も人も白と黒の混ざった灰色にしてしまう...なんとも言えない気持ちになりました。きっと、それ -
Posted by ブクログ
ネタバレあまりに強大な敵や残酷な現実に、か弱い少女たちが唯一戦えるとすれば、甘い想像力しかないという言葉が印象的だった。
自分も読んでいて、少女たちの綺麗な言葉遣いや何気ない等身大の少女たちの日常や感性の中に、明らかに残酷で異常で、凄惨な日常が同居していることの異様さ。そして、人が人でない死に方をしたり、人間らしさが奪われることが当たり前の現実を生きるしかなくて、その全てが現実として彼女たちを襲い、それをも日常として受け入れてしまうというか、耐えれてしまうことがすごく恐ろしいことだと思った。
繭は羽化するまでの間を守ってくれるもの。
その中にある糸が紡いだ空想の雪空に寝そべっていられるからこそ、サンは
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