今日マチ子のレビュー一覧

  • センネン画報 その2

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    教室、カーテン、校舎の曲がり角。
    風が撫でた草のざわめき。
    水中で弾けた 梱包材のプチプチの泡。
    クラフトパンチのまあるい紙の雪。

    1つの物質だったアメが忘れられない記憶の中心になる。
    ほんの少し油断しただけでスルリとすり抜けていく
    何気ない瞬間の叙情のゆらめきに息を呑む。

    息をひそめて見つめてしまう 通過する青の景色。

    七夕の夜に、川を挟んでカレに写真を撮られてる
    彼女の越しの眺めがたまらなく愛おしい。

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    2013年09月03日
  • センネン画報

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    俯瞰、主観、客観、ズーム。
    心情を語る視点と距離の面白み。

    白い光、青い空、紺碧の夜。
    風にさらわれる気持ち、跳ね上がる心。
    拾って、繋いで、結んで、集めて。

    何気ない日常の中で瞬きをする間に
    通り過ぎていきそうな瞬間を
    最小限のセンテンスで最大限に感じさせてくれる。

    作文嫌いで原稿用紙に文字が埋まらず
    マス目にフリスクを並べる男の子の風景、いいなぁ。

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    2013年09月03日
  • アノネ、 下巻

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    第二次大戦の強制収容所をモチーフに描く“パラレル・センソー・ワールド”。戦争から正義と悪をレッテルとして廃し、想像力を養分に残酷かつ甘美に花咲かす。
    この行為自体に賛否両論があると思う。が、それでもアクセルを踏み込んだ今日マチコさんは気高いアーティストだ。という風に僕は納得した。これは事実に対する一つの解釈で、非難の対象ではない。でもこれは戦争の一側面ではないし、これはスタンダードになってはいけないと思う。
    ただそれでも、綺麗だと思ったことは間違いなく本当で、こういう危うげな感性は貴いと思うな。

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    2013年07月31日
  • mina-mo-no-gram

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    水辺、ボートの上、シャワー室。方向感覚のない水の中でもがいているような、あてどない息苦しさ。10代の頃のひりひりした気持ちがよみがえってくる。文句のない傑作。最後の主人公の決意に、涙が出た。

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    2013年07月24日
  • COCOON

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    戦争のお話。戦争系は自分がその立場ならを想像し、ゾッとするからあまり自分からは読みません。
    今日マチ子さんの作品だから見ようと思いました
    私は、この時代に産まれていたら
    己の弱さに自ら自決を選んでいるだろう。そう思う

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    2013年04月22日
  • みかこさん(6)

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    相変わらず日常のちょっとしたこころの機微をよくとらえているなあという印象。全巻を通じた作品中の色遣いや登場人物たちの身振り・服装から、舞台としてこの東急3線の三角地帯周辺を中心に据えたのは意図的なものなのだろうか、というのがとても気になっている。

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    2013年04月20日
  • みかこさん(3)

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    寒い時電球に暖かさを分けてもらう・・そんなこともう滅多にやってない。
    心が少し固まった私に何かを気づかせてくれました。
    ありがとう、みかこさん。

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    2013年02月06日
  • みかこさん(2)

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    色合いとか一つ一つの言葉や表情が心にスーっと溶けていくようでした。
    わたしも感じることのある複雑な気持ちを同じように感じる人がいて嬉しくなりました。

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    2013年02月06日
  • センネン画報

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    2013/1/5.
    頂き本第二弾。よかった、言葉を削って視覚的に伝わってくるなにかがあたしの隙間にすとんと落ちて、とてももどかしい。

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    2013年04月02日
  • センネン画報

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    ネタバレ

    中に収載されている〈おとながり〉と”百合”がすきです。
    百合の花を切りおとすところがすごい素敵でした。
    淡々と描かれたようでいて深くてずっと見ていられるような本でした。
    NIVEAのクリームのかんかんの話もとてもぐっとくる。

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    2013年04月21日
  • みかこさん(5)

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    少しずつでも着実に時間は進む。変わる心も変わらない心も。
    色使いがとても好き。赤、緑、白、色とりどり。幸せな気分になれる。

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    2012年08月04日
  • みかこさん(5)

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    ネタバレ

    やっと5巻だ・・・!

    2012/9/15
    やっと購入。受験期。
    みんながんばってるなかで私も生活してるから
    なんか考えるなぁ。とりあえずもやもやした。
    ほんと、みんなにがんばって欲しい。
    あとお母さんたち好き。

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    2014年02月13日
  • みかこさん(3)

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    #75 抹茶アイス にやわらかな衝撃を受ける。
    世界は、世間は、おとこのこは、そしておんなのこというものは、私が思っていた以上にきっと早熟ではなく、純粋なものだったんだ、というのが近頃の驚き。
    ますます、自分と自分の生きてきた道が、見えなくなってくる。

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    2012年07月08日
  • センネン画報

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    手書きの素朴さ、あったかさ。
    色彩の淡さによって、うたかたの夢のような雰囲気。
    ソーダ水の底に沈んで、キラキラした水面を見上げたような
    爽やかで、少し寂しくて、眩しい。

    シュールだったり、ドキっとしたりする1ページ。
    漫画というか、画集というか。
    一言では表せない作品だ。

    風が「びゅっ」と吹く感じの表現が素敵。

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    2012年04月18日
  • センネン画報

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    懐かしくて繊細で情緒的。若さゆえに純粋で危なげで。そんなシーンだけを切り取った漫画。どんな漫画が好きですか?どんな写真が好きですか?どんな映画が好きですか?どんな小説が好きですか?そのどれらの質問にも、これを取り出して「こういう感じのです。」って、きっと答える。それぐらい、私が大切にしたい精神がぎゅっと詰まった一冊です。

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    2012年04月17日
  • みかこさん(1)

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    『センネン画報』のように一ページではなく、
    一話完結ではないが、一つの話で五ページくらいのものが多い。
    主人公みかこと友達、隣の席の緑川など、
    登場人物かかなり少ないが、それでも充分である。
    『センネン画報』のように日常にある一つの隙間に吸い込まれていく。
    痛くて心がうずく。

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    2012年02月09日
  • センネン画報 その2

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    1ページの中に閉じ込められた物語。
    しかし、その1ページが自由に動きだし、
    1ページが何ページにも変わっていく。
    終わりも始まりもそのページにある。
    奇麗で愛しい、そして時には残酷。

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    2011年11月15日
  • みかこさん(2)

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    ネタバレ

    二巻は一気に青春色が濃くなって、緑川くんとの関係に見ててああもう!ってもどかしくなる。
    でもそう、きっとあの年代ってそうだった。
    誰だってずいぶんとあとになってから気がつく、甘酸っぱく愛おしい時期のお話。

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    2011年09月21日
  • センネン画報

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    言葉なしで、絵で魅せる作品。
    何もしゃべっていないのに、少し胸がキュンとするのは、私だけではないはず。
    どこからでも読み始められるので、寝る前にパラパラめくる分にもいい。

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    2011年06月26日
  • みかこさん(3)

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    些細な日常的な光景なのに思わぬ心の揺れにハッとさせられる。あるいは、普段気づかないような感情を見つけてドキッとする。そんな感じの漫画でした。
    王道と言っていいくらい分かりやすい少女漫画の世界なのに、唯一無二の叙情的で詩的な世界を持っている。やはりこの人はスゴイ。

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    2011年03月27日