新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
剣持麗子シリーズ第3弾。
亡くなった町の弁護士・村山の案件を引き継いだ剣持麗子。
村山に昔の事件で世話になったという、源氏名『武田信玄』というホストから弁護士として、不動産屋殺害事件現場に呼び出される…
ホスト・信長殺害事件、弁護士・峯口事故死、首吊り死体発見と、事件が立て続けに起こる…
『武田信玄』こと、黒丑は、麗子に報酬を支払えなかったことから、バイトとして、麗子の助手に…
なぜか必ず事件に黒丑が…
何も関係のない事件だと思っていたが、黒丑が麗子に近づいたのには理由が…
ただの短編かと思っていたら、連作で、まだ続きがあるとは…
そこまでひっぱらなくてもいいのではないかと。
そ -
Posted by ブクログ
テレビドラマを観てから読んだので、白熊楓は杏を、小勝負は坂口健太郎を、どうしても思い浮かべてしまったのが、いいのか悪いのか。公正取引委員会、SMAPが解散の後、テレビに出られなかった件で登場して、有名になった役所だ。たった何人かで仕事をしている、という話だったが、どうやらちゃんと大きな組織で動いているらしいと、この小説で知った。タイトルのインパクトもあり、目の付け所が面白い作家さんだと感心した。お仕事がテーマのライトノベルという印象。専門的な分野も庶民的なアプローチで読ませてくれる。実際の事案もこんな感じなのかしら?わからない分野だけに、違和感を抱きようもない。面白かったけど、文章に拙さを感じ
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Posted by ブクログ
初めて読む作家さんだが、テンポよく読めて面白かった。
五歳の時に母と生き別れて以来、一人で生きてきた探偵・邑楽風子(名前は置き去りにされた町役場の職員に付けてもらったもの)。
先祖を調査するという、なかなかニッチな探偵業だがここにも風子の狙いがあった。人探しが目的の探偵業には当たらないため登録不要なのだ。
『野良猫みたいに暮らしてきた』風子が『自分の先祖を探す助けになるかもしれない』と始めた先祖探偵、なかなか興味深い。
彼女のキビキビした部分と思いやる部分とのバランスあるキャラクターもなかなか良かった。
一般人にとっては戸籍はあって当然のものだが、この作品を読むと、戸籍の曖昧さ危うさを感じ -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】「ヤツデの一家」 新川帆立/「大代行時代」 結城真一郎/「妻貝朋希を誰も知らない」 斜線堂有紀/「供米」 米澤穂信/「ハングマン -雛鵜-」 中山七里/「ミステリ作家とその弟子」 有栖川有栖
いずれも2022年~2023年に雑誌に掲載されたもの。世相を反映しているものが多い。
「ヤツデの一家」 父親の後継者として政治家になった娘の、後妻の連れ子である兄と実妹への執着を描く。
「大代行時代」 代行業者の話。新入社員の一人は退職代行を依頼。もう一人が依頼したことは。
「妻貝朋希を……」 迷惑動画で炎上した男について、記者の取材に周囲の人間が答える形で事情が説明される。ファンタジー要