エーリヒ・ケストナーのレビュー一覧
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ハッピーエンドなのが良い。
これを読んだときの思い出です。
当時小学生6年生で、家庭が経済的な事情で困窮し、父が単身赴任することになって家からいなくなったことがありました。
(この本は父が学生時代に、ドイツ文学だかドイツ語の勉強の為に読んだとかで家にあり、勧められたのです。本には線がひいてある箇所も。)
学校でも、クラスの女の子内で仲間別れがあり、友達をかばったら次の日から突然1人になりました。3学期、卒業式まで1人でいました。
ショックなことが重なりましたが、この本のおかげで割と平気でした。
アントンに共感していました。どんなことがあっても境遇に文句を言わず、まっすぐでいることって大切だ、と思ったことが私の原点となった本です。 -
Posted by ブクログ
実に素敵な物語です。子どもの頃に出逢っておきたかった。そう思わされます。少年たちの友情と冒険をたっぷりのユーモアをもって描かれています。そして出てくる大人たちが素敵なんです。子どもたちを信頼し少し離れたところから温かく見守り、必要な時には必要な分だけ助言を与える。特にエーミールのおばあさんが粋で素敵です。そんな大人たちに囲まれて、少年たちは大人になります。
前書きに作者自身が登場して登場人物と会話したり、実際に行なわれた前作の映画化を作品に取り入れるなどメタな構造も面白いです。こうすれば面白くなるという要素を惜しげもなく放り込んだ感じでしょうか。 -
Posted by ブクログ
「エーミールと探偵たち」の続編。
あれから2年たったエーミール達が、再度集まって夏休みを楽しむも
またもや事件がおきます。
以前の事件で、制服を貸してくれたボーイの少年との出会いや
エーミールの母親に再婚話が持ち上がるなど
前回と違い、今回は大人にも焦点が当てられているのがポイントです。
同時進行で、各キャラクターの背後にあるストーリーが進んでいます。
新しい登場人物が増えても、根幹にある友情と冒険と自立は揺るがずに
エーミール達は少しずつ成長しているんだなとしみじみ感じました。
前作の「エーミールと探偵たち」は今作で作中内でも映画化されていて
その事にも触れているのが、現実とリンクしていて面白かったです。 -
Posted by ブクログ
エミール続編!!
今度は、自分のことではなく友達を救うための冒険譚。
前回に引き続き、教授・グスタフ・火曜日・ピッコロくんたちも登場し続編だけど前作を見なくても楽しめるという二度美味しい作品。
前作の2年後と言う設定なので、エミールも大人になっていて、お母さん大好き・お母さんは僕が救う!!という発想からもう一歩踏み出していることからくるお話がすごく沁みました。
(お母さんが再婚することに関してのエピソードね。)
そこで、おばあさんがエミールに言う「自分は進んで大きな犠牲を払っているのに、それはおくびにも出さないで、人の犠牲をありがたく受け入れるのは、簡単なことではない。そんなこと、誰も知らないし、誰も褒めてくれない。でも、いつかはきっと、そのおかげで相手は幸せになる。それがたった一つのご褒美だわ」というセリフ素晴らしいと思う。
こんなセリフが言えるおばあさんも、もちろんのこと、教授を信じて自由を与える教授のお父さんや、エミールのお母さんと再婚してもエミールに父と呼ばせることをしないイシュケ警部など、大人たちもお手本にしたい人ばかり。
(エミールのお母さんはなんともいえないけどね。) -
Posted by ブクログ
エーリヒ・ケストナーの児童文学1作目。エーミール少年がとある休暇に叔母や祖母のいるベルリンまで一人旅をする。道中の列車で、母親から持たされたお金を盗まれてしまい、それを取り戻すまでの勇気と冒険の物語。
またもやわくわくがいっぱい詰まっている話だった。友情、知恵、勇気が子供たちの中で育まれ、本当に微笑ましい。また、ケストナーの母親に対する愛情も多分に物語に反映されているようで、心が温かくなる。
『飛ぶ教室』も同じような少年たちの物語だが、田舎と都会をどちらも魅力的に描いているのもまたこの作品とも共通している。訳者の池田さんのあとがきを読むと、ケストナーは新しいもの好きなようである。挿絵のセンスも結構好みで、これも好きな作品となった。