原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったが、ところどころ描写が分かりづらく、読者の理解力に頼りすぎている部分があるなと感じた。純粋に最後の結末に納得がいかなかなったというのもある。(貞市を殺しても主人公サイドの勝利にならないなら、最初からほぼ負けゲーだったんじゃない?というモヤモヤ)(そもそも間に合わなくて殺せなかった説もあるけど)
最後のシーンで物語中の「よく分からない夢のシーン」が何を指していたのかなどはクリアにはなったものの、一番のモヤモヤポイントは全く精算されず……それを何とか回収するためにもう一度読み直そうという気力も起きず……。という感想。
結局もう1つの「籠り」は北斗総一郎の有里子への執着だった。それが貞市の日記の籠りと共鳴し、呪物の影響力を引き上げ、ブラックホールのように現実へ強烈な影響を及ぼさせた。
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⬛︎貞市死亡世界線
雄司と有里子が結婚
北斗は有里子へ執着を続ける
縁でパプアニューギニアへ行く(恐らくここから日記が呼んでる)
日記の存在を知り、日本へ送らせる(玄田を使う)
墓石の貞市の名前を削る
(呪いの侵食開始)
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⬛︎貞市生存世界線(侵食完了)
保は子供も作らずがんで死んでいる。よって、保の孫の主人公は存在しない。
貞市は生存。孫のちえこ(チェコ)と暮らしている。ちえこのお腹には子供がいる。
冒頭の女性一人称の悪夢描写はちえこのもの。
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貞市生存世界線と死亡世界線の入れ替わっていく描写が自分的に抽象的というか、SF的な考え方がないと分かりづらいかも。全体的に世界観は好きだっし怖さもちょうど良かったので読んで悔いは無い。
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Posted by ブクログ
昨今のモキュメンタリーブームを取り入れつつ、テンプレート通りにならないよう工夫がされているのがよかった。
本作は短編集なわけだけど、合間に作者さんと担当編集者のやりとりが導入されていて、作品が進むうちに担当編集者さんが一人、また一人と姿を消していくという設定。この挿入のお話が上手にかかれていて、読む人は「え、これってマジの話なの?」と本当に信じてしまいそう。
各話の短編は良くも悪くも優等生作品だった。なので「担当編集者が消えた」というビックリ要素がなかったらあまり印象に残らない作品になってしまうかも。
ちなみに各話のホラーは「祠を壊したから呪われた」みたいな因果系のお話ではなく、「なんかしらんけど怪異に遭遇した」という理不尽系のお話が中心だった。
作者さんの文体は自分に合っていたので、別作品もおってみたい。というわけで⭐︎三つ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ南方で戦死した祖父の兄の日記が見つかったことから、怪奇が現実を侵食しはじめる…というめちゃくちゃ面白い話。「ヒクイドリヲクウ、ビミナリ」このフレーズだけで天才的だと思う。
それだけに主人公の「私」こと雄司にも、その妻の夕里子にもあまり魅力を感じられなかったのが残念だった。とくに夕里子さん、この人を手に入れたいがために現実を変えようと思わせるだけの説得力が欲しかった。
自分が恋愛小説好きじゃないからかもしれないけど、雄司、夕里子、北斗の三角関係が物語の核心ではあるけど萎える。
墓石から消えた文字、関わった者の奇妙な行動、不気味な夢など、怪異のレパートリーや感触それなりに良い。
冒頭の墓石〜手帳の「ヒクイドリヲ…」辺りまでが非常に面白いので、出オチ感というか、そのあと同じだけ面白さを引っ張っていくのが難しいけど、後半熾烈を極める二つの世界のせめぎ合いもそこそこ面白く読めた。
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Posted by ブクログ
ネタバレあーー……そっちいっちゃうのぉ?
という感じで想定と世界観が全く違ったわけですが、久しぶりにちゃんとしたバッドエンドで、まぁ良しです。
記憶が改変される系に関しては、きちんと「もしかしたら私も……」って一回味わうピュアタイプリーダーなのでその辺も堪能できました。
のびたパンツのゴムみたいな思念しか持ち合わせていない自分にはifの改変はできないな〜とか
こういう世界線のif系って、細かく見ちゃうと「結局のところなんでもありやないか」ってなるのであんまり端々凝視していませんが、いろんな方の考察読んでいると、はぇ〜と思うところもあり、読後も楽しい。
実写化もされているようなので、その辺も絡めたら感想も面白い。サブスクに出てきたら観たいなと思います。 -
Posted by ブクログ
アンソロジーの良いところは、今まで読んだことのない作家の作品に触れられるところ。6人のホラー作家のうち、私はなんと4人が未知の人。映画化作品ではよく知っているのに原作は未読だったりして、今さらながら「読んだことなかったわ」と自分で驚く。
「最恐」を謳っているけれど、さほど怖くはありません。でも登場人物たちの確実に潰えて行くさまは感じ取れます。個人的には『にえたかどうだか』にドキドキしました。
そういえば、私の勤務先の博物館にも「見える人」「感じる人」はやっぱりいて、そういう人たちが「絶対近寄れない」という場所があるんですよね。憑いていてもおかしくないものを収集してきているわけだから当たり前のことですが、そんな話を聞くたびに、私は霊感がなくてよかったと思います。怖いもん。 -
Posted by ブクログ
わたしは澤村先生が本当に大好きだということを、この本を読むことで改めてしみじみと実感いたしました。どうしてこんなに面白く、怖い話が書けるのでしょうか。どこへ並んでいても先生のお話が一番好きです。コンビニで、スーパーで、デパートで、田舎で都市部で、わたしは一筋の光明を見るでしょう。それが澤村先生です。夜の海にも朝の山にも、新しく見つけられる気がします。はい?どういうことですか?さっぱり分からない。まぁだからあの、それほど先生のお話は近くに生きているということです。
この本ではその澤村先生を一発目に置いているわけですが、初手王手すぎます。お願いしますと挨拶を交わした直後「はい、王手」とされるということですね。いや、いやいやいやって。それをぜひみなさんにも味わっていただきたいです。
もう一つ、原浩先生の感想は身から出た闇の方にあげていますが、828-1、本当に素晴らしいお話ですので、広く読んでほしいです。この二つが読めるというだけでこの本は星5に値します。短編でこの質の高さ、異常です。大変恐ろしいです。