原浩のレビュー一覧
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ネタバレ作家本人がさも今この状況にあるかのように書かれたモキュメンタリーはもはや珍しくないから、またこのパターンかと思いながら読み始めました。同じパターンだと思いつつも手に取るのは、結局私はこれが好きだからなんですけど。
本作は「こんなふうに編集の場が設けられて、こんな話を収録することになりました」と1話ずつ進められ、しかし収録する話については全て創作だと最初に言い切っているのは新しい。そして、言い切っているのに現実に影響を及ぼしているところがやっぱり怖いのです。
何でも「そうだ」と思えばそう見えて来る。橋も落書きもエレベーターもこれから見てしまうやん(泣)。 -
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ネタバレ南方で戦死した祖父の兄の日記が見つかったことから、怪奇が現実を侵食しはじめる…というめちゃくちゃ面白い話。「ヒクイドリヲクウ、ビミナリ」このフレーズだけで天才的だと思う。
それだけに主人公の「私」こと雄司にも、その妻の夕里子にもあまり魅力を感じられなかったのが残念だった。とくに夕里子さん、この人を手に入れたいがために現実を変えようと思わせるだけの説得力が欲しかった。
自分が恋愛小説好きじゃないからかもしれないけど、雄司、夕里子、北斗の三角関係が物語の核心ではあるけど萎える。
墓石から消えた文字、関わった者の奇妙な行動、不気味な夢など、怪異のレパートリーや感触それなりに良い。
冒頭の墓石〜手 -
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ネタバレあーー……そっちいっちゃうのぉ?
という感じで想定と世界観が全く違ったわけですが、久しぶりにちゃんとしたバッドエンドで、まぁ良しです。
記憶が改変される系に関しては、きちんと「もしかしたら私も……」って一回味わうピュアタイプリーダーなのでその辺も堪能できました。
のびたパンツのゴムみたいな思念しか持ち合わせていない自分にはifの改変はできないな〜とか
こういう世界線のif系って、細かく見ちゃうと「結局のところなんでもありやないか」ってなるのであんまり端々凝視していませんが、いろんな方の考察読んでいると、はぇ〜と思うところもあり、読後も楽しい。
実写化もされているようなので、その辺も絡め -
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アンソロジーの良いところは、今まで読んだことのない作家の作品に触れられるところ。6人のホラー作家のうち、私はなんと4人が未知の人。映画化作品ではよく知っているのに原作は未読だったりして、今さらながら「読んだことなかったわ」と自分で驚く。
「最恐」を謳っているけれど、さほど怖くはありません。でも登場人物たちの確実に潰えて行くさまは感じ取れます。個人的には『にえたかどうだか』にドキドキしました。
そういえば、私の勤務先の博物館にも「見える人」「感じる人」はやっぱりいて、そういう人たちが「絶対近寄れない」という場所があるんですよね。憑いていてもおかしくないものを収集してきているわけだから当たり前 -
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わたしは澤村先生が本当に大好きだということを、この本を読むことで改めてしみじみと実感いたしました。どうしてこんなに面白く、怖い話が書けるのでしょうか。どこへ並んでいても先生のお話が一番好きです。コンビニで、スーパーで、デパートで、田舎で都市部で、わたしは一筋の光明を見るでしょう。それが澤村先生です。夜の海にも朝の山にも、新しく見つけられる気がします。はい?どういうことですか?さっぱり分からない。まぁだからあの、それほど先生のお話は近くに生きているということです。
この本ではその澤村先生を一発目に置いているわけですが、初手王手すぎます。お願いしますと挨拶を交わした直後「はい、王手」とされるという -
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第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>を受賞した代表作『火喰鳥を、喰う』が映画化され、ホラー小説界で今ホットな一人(多分)、原浩。既刊作品が新たに文庫化されると知り、せっかくなので手に取ってみることに。(当方、著者長編作品は『火喰鳥を、喰う』のみ既読。)
21年前、今ではダムの底に沈む、長野県にある六河原村のキャンプ場で起きた集団生き埋め事件。生き残った3人の証言によれば、彼らは自ら掘った穴に入り、自ら生き埋めになったという。その場にいた、彼らの行動を指示していたという"謎の女"。その女の正体は、その土地に伝わる「比丘尼の怨霊」なのか。オカルト系雑誌を発刊する天竜書