【感想・ネタバレ】身から出た闇のレビュー

あらすじ

これは私が、角川ホラー文庫編集部から依頼を受けた連作短編集です。駆け出しの私に依頼が来るだけありがたく、最初は喜んで引き受けた作品でした。しかし、短編を提出するごとに、担当編集の休職が発生している以上、これを刊行するという編集部の判断が、正しいのか分かりません。
※このあらすじは、原浩氏の強硬な主張により、挿入されたものです。編集部の意図とは相違があります。本作は、あなたが望んでいる作品です。

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Posted by ブクログ

タイトルに惹かれて…
(何のこっちゃ)

ほうほう、ふむふむ、こうくるのね。
原さん(この作家さん)に、角川ホラー文庫から、書き下ろしのホラーの短編の依頼。

テーマは、
「怖ければ何でもよいのでは」
と角川ホラー文庫さん…

何編かを角川ホラー文庫さんとやり取りしながら描いていく。
しかし、描き進めるたびに、担当が休職などで変わる。
……

何が原因なんやろと思いながら、描き進めるけど、何か変…
担当者に降りかかってたような事を描いているような…
ホントに、考えて描いているのか…???
描かされてるのか???
ひょっとして実話か…
原さん悩みながら、描き進める…

こんな事が、ホントの読者に降りかかっても良いのかという想いがあって、角川ホラー文庫さんに、大丈夫なのか再確認してみる…

「原さんは作品のことだけを考えてくださればいいんです。何が起きても、それは…ニアリ」
打ち合わせの最後、角川ホラー文庫編集者はこう言って微笑んだ。
(文中より)

一番怖いのは、角川ホラー文庫さんや!!
∑ヾ(;゚□゚)ノギャアアーー!!


なかなか面白い企画でした♡

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

 短編集が刊行されるまでの経緯と五つの短編に付随する作者と編集のやり取り、相次ぐ担当編集の不可解な休職が繋ぎ合わさって恐ろしい一冊に仕上がっていて、それぞれの短編は勿論現実と虚構の境界線が分からなくなる怖さもあって恐ろしかった。

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2025年09月13日

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 この作品を読んで、私が最初に現実と虚構の境目が曖昧になったのは、冒頭、ある登場人物の名前が出た時でした。角川ホラー文庫で、この名前の人物……確信犯なのか偶然なのか、と。(本当にここは実在の人物の名前を使っているとしたら申し訳ないと思いつつも)その時点で、すでに術中にはまっていたような気もします。

 ということで本作は、作者の原浩さんが角川ホラー文庫の編集部から、書き下ろしで短編集の出版を提案され、一本ずつ短編を書いていくうちに、現実世界でもおかしなことが、という作品になっています。そういう意味では連作集ではあるのですが、短編自体は独立していて、それぞれの短篇はバラエティに富み、クオリティはとても高いものになっています。個人的に特に好きだったのが、「トゥルージー」と「らくがき」で、前者はラストの余韻、後者はらくがきと死に憑かれた会長の語りが、とても印象的でした。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

こわかった~
828の1は、久しぶりに怖い話を聞いたなって感じになりました。
実際、作品と現実がリンクしてどこからどこまでが現実?仮想?ってなってくる体験はあるって、別の作家さんが言っていました。
だから、そう思わせるように構成されてる、閑話休題も含め短編集まとめて一冊、気味が悪い感じに仕上がってます。
小野不由美さんの残穢ばりに、読後もじわじわ怖いです~久しぶりに怖い話を読んだよ~

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2025年09月11日

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こういうホラー好き。突飛すぎる超常ではなく、日常から少し外れた所からにじり寄ってくる感じ。
前編通じて死がにじり寄ってくる。
担当編集とのやりとりが挟まれているのも新鮮で好き。
あと角川ホラーの菰田っていうと某作家のサイコパスを思い出して怖かった。

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2025年10月25日

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ネタバレ

一つ一つのお話がとても面白い。
凄い怖いって訳ではないけどなんかちょっと不気味なお話。
トゥルージーが一番好きだったし泣けた。
ただ編集者がどうなったのか分からないままでモヤッとした。

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2025年11月16日

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怖いんだけどそれ以上に完成度が高くて唸ってしまった。。とにかく原先生の引き出しが凄い。そして角川ホラー文庫への熱い愛を感じられる。今作に出てくる"別の作品"も当然読んでいたので嬉しかった。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは私が、角川ホラー文庫編集部から依頼を受けた連作短編集です。
最初は喜んで引き受けた作品でしたが、しかし、短篇を提出するごとに担当編集の休職が発生している以上、これを刊行するという編集部の判断が、正しいのかわかりません。


映画化もされた『火喰鳥を、喰う』でデビューした、原浩さんの現実浸食型連作短篇ホラー。
それぞれの短編も面白いですが、編集さんとの会話を収めた幕間がまた不気味で怖い。何より、以前にホラーアンソロジーに収録された短編が収められているという事を逆手に取って一段上のオチに昇華している所がとても好みです。面白かった!

個人的に好みだったのは、『らくがき』と『828の1』。死を予知する話はフィクションでもやっぱり怖い。自分のも他人のも、死期はできれば知りたくないな……。

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2025年09月24日

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劇中作の物語と現実世界の物語の切り分けが面白い。
読んでいると段々「あれ?これってもしかして…」と恐怖を感じれるのも良かった。

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2025年09月23日

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いわゆる都市伝説ホラー的なものから、モキュメンタリーちっくなものまで…とにかくホラーを読みたいという人にはおすすめ。
最近、モキュメンタリー的なホラーが増えているがこれはさらに複雑というかモキュメンタリーっぽく作ろう、と言ってる人達を描いてるものでもある。

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2025年09月21日

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怖かった!どの話も怖くてゾワッとした。幕間の「編集者との打ち合わせ」、初めのうちは要らないんじゃないかと思ったが入ったことでよりリアル感が出て恐怖が増幅された。面白かった。

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2025年09月17日

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作家と出版社の担当者がこの本を出版するまでのやり取り等、斬新で面白かった。
短編もゾワリと怖い。
ラストに繋がっていく様が読む手を止めない。この怪異は本当に起きた事なのでは?と信じてしまう筆力✨

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2025年09月05日

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短篇でいくつもの恐怖が詰まっている。阿刀田さんや星さんの趣きも感じながら、独特の恐ろしさが読後もまとわりつくよう。趣向を凝らした、楽屋落ちにも近い構成を取りつつ、現実と虚構の間を行ったりきたりして、熱中症も相まってクラクラしました。初読の作家さんですが、怖くて次も読みたくなりました。裏の橋がなんとも言えず恐怖を感じます。

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2025年08月31日

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短編ホラーとそのホラーに関する編集者とのやりとりがモキュメンタリーとして書かれている。
そのやりとりの最中に編集担当の様子が少しずつおかしくなっていくが、ホラー原稿の内容と関連しているようで…このスタイルホラーは何冊か読んだ事があったので編集者の変容は予想していた。ただ短編そのものが面白くて一気に読んでしまった。3.8

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2025年08月27日

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ホラー作家の書く短編が
編集者の日常とリンクして侵食していく
今流行りのモキュメンタリー風ホラー
一つ一つの短編がしっかりしてます

私はエレベーターの話が怖かった
あの昔のタイプの窓がついている
古いマンションのエレベーター苦手です
何かガラスに反射して写ったり
過ぎ去ったフロアに何か得体の知れないものがいるんじゃないかと思ってしまいます
霊感ゼロなので何も見たことないんですが
絶対ガラスの方見ない方にしています

ただ、あまり心には残らないかなぁ
ちょっと消化不良なお話もあったので、、
角川ホラー文庫に対するリスペクトは感じました

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2025年11月30日

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編集者との打合せやメールのやり取りを挟みながら、進んでいく。
そして、だんだん関わる編集者が退職や休職に追い込まれていく。

編集者からの提案により、最近のアプリに似たような話などを書いていく。最後の話がおもしろかった。まさかの言葉でこんなに怖く感じることになるとは…。

籠の中の執筆中に編集者がおかしくなっていくのも、気味が悪かった。

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2025年11月09日

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ホラー小説界隈では今や言わずもがなのメインストリーム、読むと祟るモキュメンタリー小説。

当然の類似点に、各作家さん工夫を凝らし差別化に余念が無いのは分かるけれど、読んだ人を怖がらせるというホラーの肝となるべき箇所(ゴール)が予め分かっている以上、その恐怖たるや限定的にならざる得ない。

個人的に2025夏、幾つか読み終えたこのカテゴリーの作品の中、おっ!と思えたのは現段階で2作。
丁寧に描かれているとは感じたのだが、今作はその二つに入っていない。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

派手さはないけれど生活の中にするりと恐怖が侵食してくる系統と話が多い短編集。
最後の話が一番身近なものに感じつつオチが弱いかなと思いきやそこから更にもう一捻りしてきて楽しめた。
著者と編集のやりとりというメタな要素を使って短編とは別のホラー要素を盛り込んだ構成も面白かった。

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2025年10月26日

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面白かった。モキュメンタリーホラーの体裁をとった今っぽいホラーではありつつも、テーマ性のある怪談話をまとめた短編集でもあるという感じ。著者は決して若い方ではないようで、文体というか書き口も落ち着きがあるし、物語そのものもとっ散らかっていなくてまとまっているから、なんというか信用できる書き手という印象を持ったかも。はじめての1冊だったので、いくつか読んでみたい。どうでもいいけど、ホラー小説の出版社ってきっと怪異に満ちているのだろう、みたいなこと自体は、ちょっと俗っぽい考えというか、言い方わるいけど妙におっさんっぽく思ってしまったかも。でもそれ自体もネタにしているというか、自身の年齢性別とかに言及する一文が入っていたり、多少は読者に語りかけるような要素もあったりで、あえてこういう感じにしたんだろうなとは感じた。なので、企画ありきの作品にも感じつつ、それ自体を著者が書く作中の著者が言及していることも含めると、すごくメタ的というか、けっこううまく練られているもののように思った。

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2025年09月24日

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『角川ホラー文庫』
30年も続く角川ならではのジャンル。

私も江戸川乱歩や夢野久作の作品は、角川ホラー文庫のものを持っている。

ホラーというのは、なぜ、求めてしまうんだろうか。

人によるとは思うが、私にとってのホラーは、切っても離せないようなものである。
私に霊感があることも理由の一つだが、YouTubeで怪談を聞いてしまったり、不定期的に怖い本を読みたくなったりするのだ。

純文学作家がたちが何年も前からゾクっとするホラーを書いていること。現在でもホラーを求める人がいること。

やはり人間はホラーというものから逃れられない。

ホラーは、時代と共に求められる作風が変わっていく。
最近では読者が巻き込まれるようなものが流行っているのだろう。(背筋さんや梨さんの流行りのように)

本作「身から出た闇」もわりと体験型だと思う。

本作は、作者である原浩と角川ホラー文庫の担当編集者によって企画されたホラー短編を刊行するまでに起きる怪奇を記した作品である。

作者本人が物語に出てくる点や、実在する名前が出てくることで実際に起きているという濃い輪郭を残す。ある意味で体験型だと思う。


ただ、本当にそうなのか?
私は、体験したいと思ってこの本を手に取ったのか?

私たちが求める怪奇は時代を追うごとに増え、いろんなところに潜むようになる。
私たちが怪奇を求めると言うことは、私たちが怪奇を生み出しているということだ。

読者よ。第三者の立場でこの本を手に取った?
違う。新しい怪奇を生み出す手伝いをしてないか?

この本が多くの人間に読まれること。
怪奇が広まるということ。

自身の身から出た怪奇を求めるという欲の闇。

これは、あなたが望んでいる作品です。

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2025年09月21日

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現実パートと短編パートが交互に進む。
短編はフィクション色が強くてホラーとしての怖さは控えめ、でも読みやすく良い表現の多い文章で、丁寧に展開されていて面白かった。…のだが、先が気になるのは現実パートの方なので、短編を読んでいる間はもどかしくて集中できない。そして、気になる現実のオチは…
いや知らんがな。

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

複数の短編が合わさって、最終的にメタ的な一つの長編になるのは好きなパターンなんだけど、短編ひとつひとつがあまりにベタで少し弱いのが残念。まあ、長編パートのためにあえてのベタなのかも。
「828の1」はアンソロジーからの再読。再掲か…とガッカリしたけど、読み返すとやはり面白く結果オーライでした。

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2025年09月13日

Posted by ブクログ

編集者たちとやりとりをしながら短編集を作り上げていく。これがこの本。まるで話が現実を侵食していくかのような不気味さが良かった。短編それぞれも怖くて楽しいものが多い。けど無理にモキュメンタリーに作っている感じが出てる気がする。現実の話は無しに短編だけで良かったんじゃないか。

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

ホラー短編集。

作品を書き上げるごとに、担当の編集者さんが体調を崩して休職してしまうという気味の悪さ。

短編ホラー作品もどれも、怖く、気味が悪い。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

角川ホラー文庫で角川ホラー文庫の編集さんたちを出す趣向がまず面白い。ひとつひとつの短編も怖いし途中で狂気じみてくるメールの文面もまた怖い。

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2025年08月23日

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