あらすじ
これは私が、角川ホラー文庫編集部から依頼を受けた連作短編集です。駆け出しの私に依頼が来るだけありがたく、最初は喜んで引き受けた作品でした。しかし、短編を提出するごとに、担当編集の休職が発生している以上、これを刊行するという編集部の判断が、正しいのか分かりません。
※このあらすじは、原浩氏の強硬な主張により、挿入されたものです。編集部の意図とは相違があります。本作は、あなたが望んでいる作品です。
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Posted by ブクログ
裏表紙のあらすじから不穏な空気が流れている一冊。
内容は著者が書いた短編集と作者と編集者の打ち合わせシーンを交互に出して展開していく構成。
短編だけでも読み応えあり。テーマは日常的に潜む恐怖。SNS、橋、エレベーター、落書き、そして子供の頃の思い出。普段から目にする日常に怪異が侵食し、伝播する。ホラーでは割と良くある構成ですが現実の打ち合わせシーンを挟み、そこにまで障りが出ている様子を描き上手い事エッセンスにしている描写はお見事。
もうちょっと現実パートにオチがあれば良い気もしましたが、得体の知れなさが想像を掻き立てて新たな怪異に血肉を与えてくれそうなのでこれはこれで良い気がする。
子供時代に何も知らずにカマキリとバッタを捕まえて同じ虫カゴに入れてしまった人はトラウマが想起される可能性があるので注意です。
でもこれだって、あなたが望んだ恐怖ですよね?
Posted by ブクログ
震えましたね、良すぎて。怖くてじゃないですよ、良すぎて震えがきました。
1話目を前菜として、まるでコース料理のようにバランスの良い一冊となっていますが、なかでも最も評価したいのはメインにあたる828-1です。ホラー好きでこの話が嫌いな人はいないのではないかと思います。それぐらい良質な、トリを飾るのにぴったりの最高な作品でした。
怖さって、近さなんですよね。この先生はそれをちゃんとわかっていて、そして見事に操っていますね。そのことが知れて、大変にゾクゾクいたしました。まだまだ見届けたい先生がいるということに、嬉しくて震えがきました。
Posted by ブクログ
一つ一つのお話がとても面白い。
凄い怖いって訳ではないけどなんかちょっと不気味なお話。
トゥルージーが一番好きだったし泣けた。
ただ編集者がどうなったのか分からないままでモヤッとした。
Posted by ブクログ
これは私が、角川ホラー文庫編集部から依頼を受けた連作短編集です。
最初は喜んで引き受けた作品でしたが、しかし、短篇を提出するごとに担当編集の休職が発生している以上、これを刊行するという編集部の判断が、正しいのかわかりません。
映画化もされた『火喰鳥を、喰う』でデビューした、原浩さんの現実浸食型連作短篇ホラー。
それぞれの短編も面白いですが、編集さんとの会話を収めた幕間がまた不気味で怖い。何より、以前にホラーアンソロジーに収録された短編が収められているという事を逆手に取って一段上のオチに昇華している所がとても好みです。面白かった!
個人的に好みだったのは、『らくがき』と『828の1』。死を予知する話はフィクションでもやっぱり怖い。自分のも他人のも、死期はできれば知りたくないな……。
Posted by ブクログ
読みやすかったです。短編が4つ入っている。なんかどれも「怪異が広がる、どこまでも追ってくる」系で嫌な感じだな。と思ってたら、最後で綺麗にオチがあってゾワっとした。もしこれを読んでこの話に似たようなことが身の回りで起こったら、その怪異を自分な繋げたのもそれを望んだのも私たち。ヒェッ…
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫編集さんの勧めでホラー短編集を作っていこうとしてるその過程のお話。5つの短編(うち1編は、メールのやり取りという形式で作成途中の様子も提示)と、短編が仕上がった段階での編集さんとの都度のやり取りが載ってました。
短編はそれぞれ色合いが違ってて面白い。
ビーリアル的なお話も載ってて、おばちゃんの私には興味深かったです。怪異抜きにしても、なんか色々大変だなぁって、界隈外の私は思ってしまった。楽しさよりも圧の強さを感じたらもう終わりだよね辛。。
ただ、合間に起こった編集さんの怪異がなんか微妙… それがこの本の骨格みたいなものだと思うんだけど、多分そうなったんだろうなぁって読者が想像しないといけない、そんな曖昧な感じで終わってるのが残念だなってなってます。
読者の想像に委ねてしまったら、その人の想像の範囲内でしかお話が広がらないし、今まで出会ったことのないお話に出会いたいと思って手に取ってる、その気持ちはどうしたらいいんだろってなりませんか?…って誰に聞いてるんやろ(笑)