原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこれがデビュー作?
そりゃ大賞とる。
最後はある意味ショックだけど、あとから考えるとすべて納得できることばかり。
そもそも主人公夫婦のなんだか血の通ってない感じの夫婦関係に疑問を抱いたのが最初でした。
性格として執着がないと後から明かされますが、その持って生まれた性質と平和ボケした世代なので負けは確定ですよね。
火喰鳥(または同僚の人肉)を食べて戦争を生き抜いた人と子供の事を守る母親には私を含めほとんどの人は勝てないのではないでしょうか。
主人公の母親が巻き込まれていたら話は変わっていたかもしれないですがそこは北斗の策略ですかね。
伏線を確認したいので、もう一度最初から読んでみようと思い -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて…
(何のこっちゃ)
ほうほう、ふむふむ、こうくるのね。
原さん(この作家さん)に、角川ホラー文庫から、書き下ろしのホラーの短編の依頼。
テーマは、
「怖ければ何でもよいのでは」
と角川ホラー文庫さん…
何編かを角川ホラー文庫さんとやり取りしながら描いていく。
しかし、描き進めるたびに、担当が休職などで変わる。
……
何が原因なんやろと思いながら、描き進めるけど、何か変…
担当者に降りかかってたような事を描いているような…
ホントに、考えて描いているのか…???
描かされてるのか???
ひょっとして実話か…
原さん悩みながら、描き進める…
こんな事が、ホントの読者に -
Posted by ブクログ
この作品を読んで、私が最初に現実と虚構の境目が曖昧になったのは、冒頭、ある登場人物の名前が出た時でした。角川ホラー文庫で、この名前の人物……確信犯なのか偶然なのか、と。(本当にここは実在の人物の名前を使っているとしたら申し訳ないと思いつつも)その時点で、すでに術中にはまっていたような気もします。
ということで本作は、作者の原浩さんが角川ホラー文庫の編集部から、書き下ろしで短編集の出版を提案され、一本ずつ短編を書いていくうちに、現実世界でもおかしなことが、という作品になっています。そういう意味では連作集ではあるのですが、短編自体は独立していて、それぞれの短篇はバラエティに富み、クオリティは -
Posted by ブクログ
豪華ホラー作家による短編集。
一見「人間が怖い話」のように見せておいて、しっかり怪異でさらっていく。特に印象に残ったのは、やはり澤村伊智の「ココノエ南新町店の真実」である。
とあるドキュメンタリー作家の取材という名目で始まり、途中途中で、編集者と思われる人とのメールのやり取りが挟まれている。
なんの変哲もない街のスーパーで起こった「心霊騒動」にスポットを当て、怪異の正体について取材をしていた女性。平凡な日常を送る店内。ゆったりとしたイートインスペース。休憩中の買い物客。時折り見かける「おかしな」客。どこを切り取っても、当たり前が溢れていた。
徐々に滲み出す不穏。狂い出す文体。緊迫さを通り越