原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『潰える』をテーマに、最恐の執筆陣が書き下ろした短編ホラーアンソロジーです。
今回の収録作品は、澤村伊智:ココノエ南新町店の真実、阿泉来堂:ニンゲン柱、鈴木光司:魂の飛翔、原浩:828の1、一穂ミチ:にえたかどうだか、小野不由美:風来たりて。それぞれの作者によって全く異なる色合いのホラー小説が展開される。
アンソロジーということで、未読のホラー作家さんの開拓の意味も含めて読んでみましたが、本来私は大層な偏食家だったことを思い出したという感じでした。全編頑張って読みましたが、鈴木光司さんの『魂の飛翔』は一読ではうまく話が理解できず、今一怖さを感じられませんでした。
今作品集で怖い!で -
Posted by ブクログ
太平洋戦争末期に戦死した大叔父の日記が死没地から届く。強烈な生への執念が籠った死者の日記を読んだことによって、主人公の周りで怪異が起こり始め、とっくの昔に死んだはずの大叔父が生きていた世界線が徐々に現実を侵食し始める。
ビニール袋を裏返して行って、全部裏返った後袋の口を閉じられて中に閉じ込められたような読後感。巻末の解説にも「十日間を1本ずつの指に見立て、1本ずつ折って行って最後は掌に閉じ込められる」と書いてたけど、ほんとにそんな感じ。一回読んだだけでは全てを理解するのは難しかったけど、虚構と現実の境界線が曖昧になり、最後はひっくり返ってしまう不穏さが良かった。また、火喰鳥というモチーフが物 -
Posted by ブクログ
あまりホラー小説は読まないが、これは恐怖をしっかり感じた。
日記に少しずつ書き込みが増え、その異常が周囲の人間まで巻き込み、やがて現実そのものがおかしくなっていく。原因も仕組みも分からない何かによって、当たり前だった世界が崩れていく恐怖があった。
佐藤究『Ank: a mirroring ape』を読んだときにも少し似た感覚だ。とても読みやすくのめり込んだ。
ただ、正直ラストは微妙だと思った。あれだけドキドキしたから、その緊張感を最後まで持っていってほしかった。
二つの世界がどういう関係なのか、片方で生きればもう片方で死ぬのか。考えてもどうにも整理できない。もちろん、そこを読者の解釈に委ねるこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったが、ところどころ描写が分かりづらく、読者の理解力に頼りすぎている部分があるなと感じた。純粋に最後の結末に納得がいかなかなったというのもある。(貞市を殺しても主人公サイドの勝利にならないなら、最初からほぼ負けゲーだったんじゃない?というモヤモヤ)(そもそも間に合わなくて殺せなかった説もあるけど)
最後のシーンで物語中の「よく分からない夢のシーン」が何を指していたのかなどはクリアにはなったものの、一番のモヤモヤポイントは全く精算されず……それを何とか回収するためにもう一度読み直そうという気力も起きず……。という感想。
結局もう1つの「籠り」は北斗総一郎の有里子への執着だった。それが貞 -
Posted by ブクログ
昨今のモキュメンタリーブームを取り入れつつ、テンプレート通りにならないよう工夫がされているのがよかった。
本作は短編集なわけだけど、合間に作者さんと担当編集者のやりとりが導入されていて、作品が進むうちに担当編集者さんが一人、また一人と姿を消していくという設定。この挿入のお話が上手にかかれていて、読む人は「え、これってマジの話なの?」と本当に信じてしまいそう。
各話の短編は良くも悪くも優等生作品だった。なので「担当編集者が消えた」というビックリ要素がなかったらあまり印象に残らない作品になってしまうかも。
ちなみに各話のホラーは「祠を壊したから呪われた」みたいな因果系のお話ではなく、「なんか