原浩のレビュー一覧

  • やまのめの六人

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    ネタバレ

     六人組が土砂崩れに巻き込まれとある屋敷に避難するもその家族から命を狙われ、逃げる途中で元は五人組だったことに気付き「じゃあ紛れ込んだものはいったい何なんだ?」と恐怖と疑念に占められていくというストーリーで、後ろ暗いところがある五人組のそれぞれの心情や『やまのめ』という怪異の不気味さが話のおどろおどろしさを引き立てていて最後まで気になって読み終えた。「これは結局人間の業が引き起こした惨劇か。」と思いきや…

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    2024年09月04日
  • やまのめの六人

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    面白かったんだけど、すごく面白かったんだけど、最後の章が蛇足というか、むしろあのラストで、ここまで引っ張ってきた勢い(←足元に溶けた鉄が沸々と熱を持ってでろろろ〜んと渦巻いてる感じ)が失速してしまった感じ‥がしたのは私だけか?
    いっそばーさんがラスボスでよかったんだけどなぁ。

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    2024年05月14日
  • やまのめの六人

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    前作がとても好きだったので読みました。
    相変わらず読みやすく、少しずつ疑問が解けてゆく展開で一気に読み進めてしまいました。

    理解しきれず、いくつか どういうことだったんだろう、という点は残りましたが、最後まで読み終えた直後は心の中で「うわーーー楽しかったーー!」と叫んでいました。

    明らかに奇妙で、現実にはあり得ないことが起こっているのに、なぜだか そんなことあるわけないじゃん と思わせないような空気、没入感があります。

    山と街の確執、虐げられた者の報復、そして人間のもつ恐ろしさ。
    普段口にすることはないような、でも潜在的に共感してしまうようなものが、物語の底にあるからかもしれませんね。

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    2024年01月11日
  • やまのめの六人

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    あっという間に読み終えた…展開が早くてテンポがいいのに加え、少しずつ真相?をチラ見してアピールしてくるのでページ読む手が止まりませんでした。辻褄が合ってるか?と問われるとうーんとなるのですが、落ちには満足、楽しめました。

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    2024年01月01日
  • 身から出た闇

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    ホラー作家の書く短編が
    編集者の日常とリンクして侵食していく
    今流行りのモキュメンタリー風ホラー
    一つ一つの短編がしっかりしてます

    私はエレベーターの話が怖かった
    あの昔のタイプの窓がついている
    古いマンションのエレベーター苦手です
    何かガラスに反射して写ったり
    過ぎ去ったフロアに何か得体の知れないものがいるんじゃないかと思ってしまいます
    霊感ゼロなので何も見たことないんですが
    絶対ガラスの方見ない方にしています

    ただ、あまり心には残らないかなぁ
    ちょっと消化不良なお話もあったので、、
    角川ホラー文庫に対するリスペクトは感じました

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    2025年11月30日
  • 蜘蛛の牢より落つるもの

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    ネタバレ

    『火喰鳥を、喰う』で得たいの知れなさとふてぶてしい傲慢さを披露していた北斗総一郎の前日譚。
    『火喰鳥』では好印象が持てない人物だったが、このキャンプ場で起きた集団生き埋め死事件の真相にぐいぐい迫り、鮮やかに解き明かす彼はなんと頼もしいことか。同一人物の中に棲む光と影の部分が二つの作品で読めて興味深い。
    伝説の比丘尼の怨霊も絡み、ホラーとして決着するのかミステリーとして解決するのか最後の最後までハラハラする。
    複雑な世界観に驚かされた『火喰鳥』と比べるとストーリーは明快で読みやすく、自分はこっちが好みかな。

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    2025年11月30日
  • 火喰鳥を、喰う

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    読後、なんとも言えない余韻が残る、読み始めて直ぐに物語の着地点が全く見えなくなる、独特の世界観は感じながらも、忍び寄る怪異やこれが人の悪意なのか情報は増えてくるが全く繋がらない、霧の中を歩いているような手応えがなく、少しイライラしながらも何処か惹かれていく、後半に入れば先が気になりドンドン読み進めていく、最期の最期まで答えははぐらかされ、読後の印象は何ともスッキリしたとは言えない想い!
    しかし、これはこれで有りだと思う!率直な気持ちシーンによってはホラーの色も強いが、ミステリーではあるのだろう、◯◯レ◯ワールドという楽しみ方が出来るとすれば、非常に面白い物語であった。

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    2025年11月23日
  • 火喰鳥を、喰う

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    緩やかにそして確実に怪異が日常的に侵蝕してくる前半は大傑作!と言う感じだったのだが、後半……そう、ポッと出のキーパーソンが現れてから高揚感は急激に失速していった。様々な可能性(怪異を引き起こした人物)について考えながら読んでいたのだが、うーん……この……物語の構造は面白いのだが、なんかこう結末まで読んでも釈然としない点が多い。
    登場人物の一人称や敬称に「ん???」と思う点があり、多分そうなるのは計算づくで伏線というかヒントなんだろう。
    モノローグパート着目してみると、まず冒頭から「さてこれはいったい誰なんやろか?」てなるんやけど、コミカライズはともかく映画はこれどう処理したんやろか。

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    2025年11月20日
  • 身から出た闇

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    編集者との打合せやメールのやり取りを挟みながら、進んでいく。
    そして、だんだん関わる編集者が退職や休職に追い込まれていく。

    編集者からの提案により、最近のアプリに似たような話などを書いていく。最後の話がおもしろかった。まさかの言葉でこんなに怖く感じることになるとは…。

    籠の中の執筆中に編集者がおかしくなっていくのも、気味が悪かった。

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    2025年11月09日
  • 身から出た闇

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    ホラー小説界隈では今や言わずもがなのメインストリーム、読むと祟るモキュメンタリー小説。

    当然の類似点に、各作家さん工夫を凝らし差別化に余念が無いのは分かるけれど、読んだ人を怖がらせるというホラーの肝となるべき箇所(ゴール)が予め分かっている以上、その恐怖たるや限定的にならざる得ない。

    個人的に2025夏、幾つか読み終えたこのカテゴリーの作品の中、おっ!と思えたのは現段階で2作。
    丁寧に描かれているとは感じたのだが、今作はその二つに入っていない。

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    2025年11月04日
  • 火喰鳥を、喰う

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    ネタバレ

    夢なのか現実なのか境目がよくわからなくなった。雄司と保の存在する世界、千弥子と貞市の存在する世界。2つの世界が浸食しあい、結局は北斗総一郎の願った現実に書き換えられてしまう。貞市の手帳に込められた思念と北斗の執念がこの有り得ない現象を起こしてしまった。
    「ヒクイドリヲクウ ヤムヲエズ」こわーい!!

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    2025年11月03日
  • 火喰鳥を、喰う

    ネタバレ 購入済み

    不穏な空気が終始漂ってます。怖いとはまた違うんです。夢のシーンが多い。私にはよく分からなかったなぁ。

    #ダーク

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    2025年10月29日
  • 火喰鳥を、喰う

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    映画をみてから原作を読んでみた

    うーん、確かにこれを読んでしまうと、なんとなく映画が今ひとつに思えてしまうかも。
    映画は、あれはあれで好きだったんだけど、ほとんど原作準拠な割に、ここを削ってしまったのか、みたいなものもちらほら感じてしまって、
    原作を読んでから映画の流れだと、少し物足りなくなるのはわかる気がしたかも。

    だけど、映画はなんていうか、言い方わるいかもだけど、ちょっと笑えるというか、なんだこれ的な突拍子もないような感じが面白くはあったので、、
    こちらはけっこうしっかりした小説なので、あれはあれでいい映像化なのだと思えるような気もするし、
    うーん、って感じ

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    2025年10月27日
  • 身から出た闇

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    派手さはないけれど生活の中にするりと恐怖が侵食してくる系統と話が多い短編集。
    最後の話が一番身近なものに感じつつオチが弱いかなと思いきやそこから更にもう一捻りしてきて楽しめた。
    著者と編集のやりとりというメタな要素を使って短編とは別のホラー要素を盛り込んだ構成も面白かった。

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    2025年10月26日
  • 火喰鳥を、喰う

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    【短評】
    「第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞」を受賞した原浩のデビュー作。
    私の読書史上に残る最悪な読後感を齎した作品である。世界がぐにゃりと歪むような独特の瘴気を纏った濃密な筆致は大変に好みだったが、物語の着地点が大変に好みではなく、斯様な評価と相成った。

    信州に暮らす久喜雄司(くきゆうじ)の元に、太平洋戦争の南方戦線で戦死した大叔父・貞市(さだいち)が遺した日記が届けられる。日記に綴られていたのは、熱病と飢餓における喘ぎと強烈な「生」への執着、そして火喰鳥を喰うことに対する異常な関心であった。日記が放つ瘴気に気圧されるなか、最終頁に足される「ヒクイドリヲ クウ ビミ ナリ」の

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    2025年10月24日
  • 火喰鳥を、喰う

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    映画の方でマカロニえんぴつが、と言うことで読んだが、ファンタジー?オカルト?要素が強くミステリーよりはホラー寄りなのかなと感じた。
    多くの現象で描写、説明が足りず理解が及ばない点が多くあった。曖昧な表現等によりどこか世界観自体を掴みきれないのは考察の余地、解釈の幅を持たせてくれているのかもしれないが、自分の読解力では及ばなかった。
    テンポが良く、非常に読みやすかったが、自分としては一つ一つのロジックを丁寧に描写している方が作品としては好みだと感じた。それでも、十分面白い作品で怖いながらもサクサクと読めてしまう良作だった。

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    2025年10月23日
  • 火喰鳥を、喰う

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    「火喰鳥」という象徴的な存在にもっと深く惹きこまれたかったし、惹き込んで欲しかった。
    結末がややあっさりしていたので、もう一歩踏み込んでほしかったかも。

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    2025年10月18日
  • 火喰鳥を、喰う

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    ネタバレ

    主人公視点で救いなしのバッドエンドが清々しくてよかった
    ホラーってオフェンス側が有利なのに結局助かる作品が多いように感じていたのでしっくり来た

    じいちゃんは助かるかは五分五分とか意味ありげな事言ってたが活躍なしで退場かい

    助かるには早期に手帳燃やしてみる必要があったんかな

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    2025年10月15日
  • 火喰鳥を、喰う

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    久喜雄司は妻の夕里子と信州で暮らしている。二週間出張に行ってきての帰りだ。家を離れていた間に不思議なことが起きていた。一緒に暮らしている祖父の保の兄である貞市の名前が墓から削られているのだ。貞市は太平洋戦争で亡くなっている。誰のいたずらだろうか。それに増して不思議なことに、貞市の従軍日記がニューギニアより送られてきたという。現地の人が保管していて、遺族に返してほしいと言われたそうだ。この二つのことから今回の不思議は始まっているようだ…。面白かったけど、ラストのあたりでは少々納得できなくて繰り返して読んでみたけど☆三つです。

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    2025年10月13日
  • 火喰鳥を、喰う

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    ネタバレ

    映画化するという事で読みました。かなりホラー要素があり、引き込まれる内容で終盤の真相が明かされていくところは素晴らしいと思いました。ただ同時に2つの世界が混ざっていくあたりから、夢なのかこちらの世界の事なのか、もう一つの世界の事なのか混乱しました。最後の一文を読んでゾッとしましたが、結局ある人物の独占欲が引き起こした事態という事で読後感はなんとも言えませんでした。考察が必要な小説かなと思います。戦争時の【ヒクイドリ=人=部下もしくは上司】を食べて生き延びたって事ですよね?

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    2025年10月11日