島崎藤村のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
部落問題を扱った小説。
作者は、人間は平等だという前提でこれを書いた。
けれど解説にある通り、その根拠が小説中に示されない。
だから、差別を考える際の根本的な問題「人間は本当に平等か?」という問いには踏み込めていない。問題提起で止まっている。しかも、その根拠を示していないのだから議論で言ったら、文句を言うだけのクレーマーの位置にあたる。
また、第一章の(三)では、主人公の出自について、外国からの帰化人ではない旨が書いてある。つまり、主人公は穢多として差別される対象でありながら、ナショナリズムによって異邦人を差別する主体でもあったということだ。
作中では、それは具体的な形では描かれないが作者の