島崎藤村のレビュー一覧

  • 破戒(新潮文庫)

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    こんなに良いと思ってなくて今まで読んでこなかった事後悔。。。

    全ての国民が平等とされた明治時代、実際は穢多 非人への偏見は消えておらず被差別部落出身である事がバレたら迫害されていた時代のお話。
    被差別部落出身の穢多でその事を隠しながら教師として働いている主人公が少年時代から父にこの生まれである事を隠せと戒めを受け続けていて、この戒めがある事で自分らしく生きる事や本来こうありたいと願う自分で生きる事が出来ない、その葛藤に苦しむ姿が書かれてて今では想像出来ない時代背景に驚いた。周りの無意識の差別にじわじわ心を削られていく描写も辛かった。

    明治時代にこの題材で小説書いたの勇気が凄すぎる。
    最後の

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    2026年03月18日
  • 破戒(新潮文庫)

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    えた、ひにんのヒエラルキーが存在していた時代の話。島崎藤村の書く、カフカの変身みたいな、ノンエンタメ小説です。
    教員でありながら、えたの身分であることを隠す主人公が、周囲の差別発言に苦しくなる心境が、なんとも苦しかった。
    「夜明け前」もそうだけど、島崎藤村さんって振り幅がとんでもない作家だなぁ。

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    2026年02月24日
  • 破戒

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    ネタバレ

    ボリュームのある作品だけど、自分の素性が周りに知られ始め、これから丑松の運命がどうなってしまうのか、緊張感を持ってさくさく読み進められた。
    島崎藤村は自然主義文学の先駆者と言われているそうだけど、この時代に被差別部落の現実を写実的に書くということは世間では相当な衝撃だったと思う。
    最後は新天地のテキサスへ向かうことになったが、これは新たな希望ともとれるけど、自分の誇りであった教師を辞職し村を出ていかなければ行けないという現実がある。
    丑松の最後の涙の意味をすごく考えさせられた。

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    2026年01月29日
  • 破戒(新潮文庫)

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    出生による選別という自己努力では決して外すことができない鎖に繋がれて、虐げられ、否定されるのはどれほどの辛さなのだろう。

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    2026年01月19日
  • 破戒(新潮文庫)

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    叔父が好きだった本だよ、と祖母が私にくれました。
    丑松に人並みに仕事も恋愛も交友も楽しんでほしいと思いました。

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    2025年12月03日
  • 破戒(新潮文庫)

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    これは傑作だ……。人の醜さも美しさも全て入っている。とてつもなく残酷な世界だけれど、それでもきっと誰かが見てくれているから、前を向いて歩いていけるはずだと、そう強く信じ願う作品だ。そして今も、文学の必要性を示し続ける作品だ。
    丑松は周りの人々をしっかり見ていた。そんな誠実な彼を周りの人々も見ていた。それが、差別を乗り越えて絆となった。今の社会も、この作品の時代と何も変わっていない。差別は吹き荒れ、人は権力に惑わされ、苦しむゆえに他者を傷つけてしまう人もいる。そんな社会で、この作品の彼らのように、私は誰かを見ることができるだろうか。前を向くことができるだろうか。

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    2025年11月02日
  • 破戒(新潮文庫)

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     土屋君にまさか丑松が穢多ではあるまいとバレそうになったシーンでは本当にヒヤヒヤして、何となく好きだった土屋君を嫌いそうにもなったが、ラストでの土屋君の行動は胸を衝いた。
     しっかり二度涙を流す程感動したし、いちいち丑松と一緒に心を動かしたりするくらい感情移入する良作だった。風景描写も精緻で景色が頭に浮かんできて綺麗だった。読んでよかった

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    2025年09月11日
  • 破戒(新潮文庫)

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     感涙必至!また、日本文学史を少しでも意識するなら、社会性を問うている斬新さから、完全に必読書。

     『破戒』が問うている世界は、日本社会そのものの危うさ。関東大震災の時に韓国人を虐殺していることや現代のsnsにおいても人が「これが正義だ!」と思った瞬間、一歩踏み込んで容易に人を傷つけること。人々の「安心」は、隠された攻撃なのかもしれない。
     重要なことは、それらと向き合う人々から「人間性」が表出すること。別の世界を目指すことや苦しんだからこそ平然と向き合える新しい世界。たしかに、私たちはそうやって生き延びてきた側面がある。
     大江健三郎の『個人的な体験』のラストにも通じる生の可能性は必見。

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    2025年09月11日
  • 破戒(新潮文庫)

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    テーマは重いですが、情景描写のゆったりどっしりした感じと、主人公の内面の焦燥感がそのまま社会問題にも当てはまってるようで感慨深い。信州の冬は体験したことないのでぜひしてみたい。

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    2025年03月31日
  • 破戒(新潮文庫)

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    ネタバレ

    森達也氏の「いのちの食べかた」で知り、読んでみたいと思い3年ほど過ぎていた。「破戒」は差別的用語を他の言葉に言い換えた改訂版が出版された過去がある。
     
     「『破戒』初版本はそれがなまの形でなされる限り、差別を温存させ、挑発しようとする日本のマス・コミュニケーションに一つの大きな援助をさしのべることになる」

    この一文に現代のマスコミを取り巻く諸問題を思い出し、歴史を繰り返しているのだと実感を持った。

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    2025年03月10日
  • 夜明け前 第一部(上)(新潮文庫)

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    私は好きだ。こういう感覚になることは少ないが、まるで自分も幕末にタイムスリップしたかのような感覚になる。あと3巻どうなっていくのか楽しみ。

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    2025年03月08日
  • 破戒

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    ネタバレ

    再読。前回は大学生の時に新潮文庫で。
    穢多の教師である瀬川丑松が父の戒めを破り、穢多であることを職場で告げるシーンは胸にくるものがある。しかし、解説の野間宏の批判は全体を通して共感できるものであり、完成された小説とは言えないのかもしれない。

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    2025年02月21日
  • 破戒(新潮文庫)

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    ネタバレ

    丑松が自分の出自を告白した後の展開が気になって読んでみました。
    まさか宿屋から放逐された大日向が最後に丑松に絡んでくるとは思っていなかった。
    最後の展開も、身分に関わらず慕ってくれる丑松の生徒やお志保、身分が穢多であれ友達思いの銀之助たちのお陰で、丑松が報われていて良かった。

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    2024年08月25日
  • 破戒(新潮文庫)

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    ネタバレ

    丑松の苦悩と葛藤が伝わり今まで読んだ本の中で1番、一度本を読む手を止めて考えたり、悩んだりする時間が多かった。
    丑松が生徒や銀之助に自分の身分を打ち明ける場面は彼の覚悟が伝わりとても心に響いた。
    最後はうまい事いきすぎている気もするけど、個人的にはそれくらい報われてもいい程丑松は思い悩んで苦しんできたので、丑松良かったね!!って感じでした。
    日本の歴史をまた差別について知る上でも、人生で一度は読むべき一冊だと思う。

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    2024年07月17日
  • 破戒(新潮文庫)

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    被差別部落問題の本は、他に“橋のない川”を読んだことがある。それとは違いこちらは、当事者の丑松のカミングアウトまでの長い長い心のうちをあの手この手で描いている。

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    2024年07月04日
  • 破戒(新潮文庫)

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    2024.04.07〜05.09
    情景描写が美しい。「青白い闇」なんて言葉、素敵だ。丑松の辛さ、絶望感が手に取るようにわかる。
    当時の生きづらい世の中を、丑松を通して描かれている。が、生きづらい世の中は、今でも変わらない。対象が身分ではな無くなっただけだ。

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    2024年05月09日
  • 破戒(新潮文庫)

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    内面描写が丁寧すぎて、ただただ丑松に感情移入してしまった。それでいてハラハラドキドキ感もあり、全く飽きさせない展開の連続で、スラスラ読めてしまった。日本人として、語り継がないといけない作品。忘れることができないと思う。

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    2023年12月19日
  • 夜明け前 第一部(上)(新潮文庫)

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    やっと、この文章にたどり着いた。 この本を手に取った動機はただ一つ、如何にして青山半蔵は座敷牢へと至ったかだ。 読まねばならぬ本は数あれど、やはり心の命ずるところに従おう。 ディランが、濁声でがなりたてている。 ``And it’s a hard, and it’s a hard, it’s a hard, and it’s a hard / And it’s a hard rain’s a-gonna fall '' (「激しい雨が降る」詩:ボブ・ディラン)

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    2023年12月17日
  • 春(新潮文庫)

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    良かった。島崎藤村の自伝的小説となっており、彼や彼の友達の生きる事への「苦しみ」「葛藤」が、著者のシンプルながら刺さる表現力によって描かれていて、悩める現代人にも共感出来る人は多いと思う、そんな作品です。
    因みに、「春」の序章的作品である「桜の実の熟する時」を先に読むのもお薦めしておきます。

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    2023年11月24日
  • 破戒(まんがで読破)

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    「まんがで読破」シリーズはまだ数冊しか読んでいないが、どの作品も素晴らしく感じている。まさに我が国の漫画文化の高さを証明してくれていると思う。本作も同様である。原作は28年前に読んでいるのだが、あまり覚えていない。初読とほとんど変わらない。印象が薄いのは部落問題が身近に感じられなかったせいだろう。私は北海道出身で、被差別部落なる存在を知ったのは社会に出てからだ。ただ結構な長編であったのは記憶しているので、この程度の厚さの漫画で収めきれるのかと初めは思った。しかしそれは杞憂であった。この漫画作品には感情を揺さぶられるものがある。登場人物に絵が与えられ、漫画的手法で情感が表現されると、読者は共感し

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    2023年10月02日