ユーン・ハ・リーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ頭の中の胃袋が、満足する正餐(面白いお話)でした。文句なしの星5つ。
物理大系を侵食される宇宙の運命と、体制に忠誠を誓う兵士に宿った、大逆人の霊体というちぐはぐバディもの、という時点でもう面白い。
章区切りで、ある種のシーン描写を省いているな?という疑惑はもちますが、そこはこの作者の味とみなします。
ただ一点だけ難を申し上げると、解説および周辺の読者の態度。
著者がFtMでゲイだからって、娯楽作品に作者のジェンダー観が投影されているとか、フェミニズム(最近はうす汚いモノとなり果てた)的読み解きをするのは如何なものかと。
娯楽作品は娯楽作品として楽しむのが、粋というものです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代スペースオペラのアンソロジー。スペースオペラとは言うじょう、波乱万丈ではまったくない。
〇イアス・S・バッケル「禅と宇宙船修理技術」ーロボット宇宙船が宇宙戦に生き残った戦争を起こした冷酷な独裁者の救助命令に逆らえないが。
・ユーン・ハ・リー「課外活動」ー七連合王国もの
〇アーカディ・マーティーン「あなたが王だと思っていたすべての色」ー女王のクローンが女王との決闘に臨み反逆を企てる。
〇アレステア・レナルズ「ベラドンナの夜」20万年周期で銀河を周回し記念イベントを行うが、実は種族は滅びている。哀愁漂う
・T・キングフィッシャー「金属は暗闇の血のごとく」
・チャーリー・ジェーン・アンダーズ「時空の一時的困惑」ーカルト惑星に侵入し盗みを企てる。ハチャメチャ喜劇
〇アリエット・ド・ボダール「包囊」ー母惑星から独立した宇宙ステーション人は母惑星の文化を装うため包囊を身に着ける。ベトナム系フランス女性作家の作品
・セス・ディキンソン「モリガン、光へと落ちる」)
〇ラヴィ・ティドハー「背教者たち」ーユダヤ教の背教者を探るため派遣された裁定者が背教し。
〇ベッキー・チェンバーズ「善き異端者」ーウィルスが寄生し超空間ナビゲート能力を得るが、共生がうまくいかずに。
〇アーニャ・ジョアンナ・デニーロ「クイーンズスロートへの旅路」ーMTFらによる女権帝国に対し男権主義者が反乱を起こし一時は帝国は滅亡しMTF狩が始まるが。
・アン・レッキー「審判」
〇サム・J・ミラー「惑星執着者」ー故郷の惑星へのゲートが閉じてしまい宇宙を放浪する男娼が武器商人と会い故郷の通貨を見つける
・カリン・ティドベック「スキーズブラズニルの最後の旅」 -
Posted by ブクログ
巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アンソロジーなら、もう少しB級感というか、やさぐれた感じを出してきたような気がするが、これはこれでいい。ただ、これはお約束なのか、どれほどとんがったSFガジェットをてんこ盛りにしていても、人情とか、家族関係なんかは今と変わっていない設定のお話がほとんど。多少の違和感はある。