柊サナカのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
二階で額縁屋を営業する兄伸也と、その一階でカフェを開いた妹真日留。
”喫茶ガクブチ”ではお客様の持ち込んだ思い出の品を買い取り、大小さまざまな額に入れられたものたちが、アートのように壁にびっしりと飾られている。
額装された過去の思い出たちが新しく生まれ変わる、とても心温まる物語です。
個展などで絵や写真を展示する際に、額の選び方や並べ方にもプロの技があって、伸也の持つ腕前が冴えわたっていて圧巻です。
繰り返される日常はすぐには変わらないけれど、思い出の品も額装一つで心の持ち方が変わるのです。
性格の全く違う兄妹コンビの掛け合いが絶妙で、柊サナカさんの描く人間模様が現実にもありそうで、最後にはホロッとさせてくれます。
続編があったらまた読みたいなぁ。 -
Posted by ブクログ
『喫茶ガクブチ 思い出買い取ります』
著者 柊サナカ
柊サナカさんは、温かみのある小説を書かれるので好きな作家さんです。
今作は帯にも“ハートウォーミングな連作短編集”とあり、安心して手に取りましたが、額縁屋で思い出を買い取り作品として売りに出すという、馴染みのない設定に少々戸惑いを感じてしまい、時間を置いて再読しました。
二話、三話と読み進めると、やはり“温もりの作家さん”(勝手にそう読んでます(笑))なんですよね。一気に読み終えました。
主人公たちはそれぞれに悩みを抱えていたり、伴侶との別れの後だったりするんですが、抱える悩みの重さに関係なく、みんなそれぞれの心に導かれるように、手放そうとした思い出に新たな輝きを感じ取りながら手元に残す決断をして、前向きに進みだして終わります。そのそれぞれの人生のアシストをするのが、喫茶ガクブチの兄妹なんですね。(この二人が、とてもいい仕事をしていますよ。)
個人的には、第二話の「最初で最後の写真展」の亡くなった夫の遺言で、写真の個展を開くという郁恵さんのお人柄が大好きです。
第四話の「婚活UFO」のお二人もほのぼのとまとまって、よかったなぁ~。
第五話の「夜歩く息子」は引きこもりの息子さんという重めの設定に、謎解き要素が加わって、これだけで一冊の作品になってっしまうくらいの内容が短編でまとめ上げられています。
そして、最終話第六話「おじいちゃんの絵」。これは号泣でした。またまた柊サナカさんにやられてしまいました。人には人としての心があると、どんなに自分をごまかしながら、偽りながら生きてきても、身近な誰かに与えてもらった愛情に気付けたとき、その想いへの感謝は生きていく上で一生の支えとなると思います。
あー、、、読み終わってしまいました。(´・_・`)次はどの作品を手に取ろうかな。(続編も希望します。)
(ひだまりトマトさん、遅ればせながら読み終えました。ひだまりトマトさんのご感想も大変参考にさせていただきました。人の温もりに触れることができた読書の時間となりました。まだまだ読んでいない柊サナカさんの作品もありますので、愉しみは続きます。ありがとうございました。(*´︶`*)) -
Posted by ブクログ
普段はミステリーばっかり読んでこういうご飯メインの作品は全然読まないけど、今回はご飯の作品大好きなおかんにプレゼントするために購入。どうせなら自分も読みましょかねってなもんで読んでみた作品。
ネットで試し読みしたら、"子育てに大変さを感じつつ奮闘するお母さんが時々自分にご褒美のご飯を作る…"みたいな話が読めて、この家族メインの話が続くのかと思いきや短編集で、読んだのはその中の1話やった。
だけど、連作短編みたいにもなっててちょっとだけ話が繋がってたりもして、そこにニヤリとしながら終始読めてめちゃめちゃおもろかった。ご飯も美味しそうやしね。ただどの話もかつお節がやたら出てきよるのは何でなん?いや、いいねんけどさ?
あとさ、この中の一つの話でふっつーに泣いてんけど、俺の情緒ヤバない?ご飯ものの短編集で泣くとか俺の情緒どうなってるん? -
Posted by ブクログ
柊サナカさんのショートショートミステリーですね。
山手線を巡る一駅一話のショートショートです。
全部で三十話。
ミステリー仕立てですが、謎解きあり、幻想あり、ユーモア、ペーソス、涙もの、ハートフルなどなど、とにかく思いつく限りのジャンルが、切れの良い文章でしっかり楽しめます。
短編の名手は、読みやすく読後感がいいと言われますが、まさしく柊さんは名手ですね。
とにかく、何が飛び出すかわからないので、一話読むたびに、次のページをめくるのにワクワクします。
柊サナカさんの、卓越した取材力の作品のファンとしては、これからどんな作品が出てくるかますますワクワクしながら、楽しみになりますね(=゚ω゚=) -
Posted by ブクログ
柊サナカさんのハートフルファンタジーですね。
写真館を営む平坂は、この日も配達員の矢間が届けてくる品物を受けとる。
写真館とはいえ、ここは少し普通の写真館とは違う。あの世とこの世の最後を結ぶ中継点なのだ。
亡くなった方が、ここに来て、矢間が届けてくる生前の写真を、走馬灯に仕上げる写真館なのだ。
但し、一日だけ此処が一番気になる日を選んで、平坂と一緒過去に行くことが出来る。そして、死者が自分で選んだカメラで走馬灯の写真を写せるのだ………?
「目次」
第一章 おばあさんとバスの一枚
第二章 ねずみくんとヒーローの一枚
第三章 ミツルと最後の一枚
そるぞれの人生を振り返る、思い出深いしんみりとほのぼのとする最後の人間模様に感動を覚えます。
やっぱり、柊サナカは文章が爽やかで、やさしさにあふれていますね(=゚ω゚=)
-
Posted by ブクログ
柊サナカさんのヒューマン・ハートウォーミング
ストーリーですね。
父親が亡くなり、額縁屋を継ぐことになった美咲兄妹だが、額縁屋はお客が減って、母はもう店仕舞いしてしまいたいと言う。
兄の伸也はアメリカでデザイナーの修行をしていて、もう少しで独立出来る所を、帰国しての家業引き継ぎを引き受ける。妹の真日留は、店に愛着があり潰したくない。
元気いっぱいで気転のきく真日留は、二階建ての店の一階をカフェにして、二階を額縁屋に改造。
そして、アイデアを出して、お客さんから持ち込まれた“思い出の品”を兄の伸也が額装して、お客さんが買って帰るか、カフェの壁に飾られて、別の誰かが買って帰ることで、店を復活させようとするのだが…?
目次
第一話 旅の空と今日の空
第二話 最初で最後の写真展
第三話 ポイ捨ての果てに
第四話 婚活UFO
第五話 夜歩く息子
第六話 おじいちゃんの絵
それぞれの持ち寄った“思い出の品”には、聞けば深い馴れ初めがある。何でもないような“思い出の品”でも額装してみると、気づかなかった回想を巡る。
生まれ変わった“思い出の品”が、傷ついた心を解放し、温かなな癒しと希望を産み出していく。
柊サナカさんの見事な手法に、癒されますね♪
ますますファンになりました(=゚ω゚=) -
Posted by ブクログ
柊サナカさんのご飯をめぐるハートウォーミングストーリーですね。
ショートショートの13篇です。
ご飯のレシピ監修は杉本史織さん(1981年、北海道生まれ)薬剤師、にんべんだしアンバサダー。
とてもほっこりする人間模様が描かれています。
ご飯が取り持つ家族や友達などとの心温まるショートショートです。
contents
わたしに花丸をつけて
ダイエット大作戦
秘密の昼ご飯
夫の寝言
雨の日のカタツムリ
おばあちゃんのだし巻き卵
二人の草と草
固いアボカド
父の遺した○
お母さんの味
なんのために生きる
停電の夜
終わりの日
最近、柊サナカさんはショートショートを何冊か出されていますが、これは、ほっとするハートフルストーリーですね。
食べてみたいレシピも気になります♪
生きる希望がわいてきます(=゚ω゚=) -
Posted by ブクログ
柊サナカさんの作品は3作目。
「喫茶ガクブチ」というカフェが舞台です。
「喫茶」と言ってもコーヒーはメニューには無くて、緑茶、中国茶、紅茶、ハーブティーがあって、他のメニューはその時々違うらしい。
焼き芋だったり、キャラメリゼどら焼き、黒蜜いっぱいの団子あんパフェ(黒糖まぶし)というちょっぴり謎のメニューがあって気になりました。
「ガクブチ」の方は、元々額縁店だったので、そのままの仕事もしつつ「思い出買い取ります」の宣伝で色んなものを額装していきます。
額装を依頼してくる人たちは、
認知症の母親の介護で外出がままならない人
亡くなった夫の遺言で夫の作品展をしなければならない人
夫が仕事を辞めて昼夜逆転の生活をしていて、保育園に通う子どもがいる女性
婚活でチャンスが巡ってきたけれど、大切なものを否定されそうになっている人
不登校の高校生
育児放棄され続けた中学生
色んなものを持ってお店を訪れます。
そして、額装されたものを見て元気になっていきました。
とても優しい物語でした。
自分だったら、どんな思い出を額装してもらおうかな〜と、考えたりするのも楽しかったですね。
-
Posted by ブクログ
柊サナカさんのほっこり癒しの物語ですね。
連作短編の四話です。
初夏のある日、八山友里は、泣き続ける腕の中にいる五ヶ月の息子の蒼を抱えて、とほうにくれていた。
友里は二十八歳、夫の転勤で、流川市、向日葵町に越してきたばかりだ。
友里は、泣き止まない蒼を抱えて、救いを求めてふらふらと公民館に入っていった。
公民館の自動ドアが開くと、受付の人が、にこにこしながら「ーーーは、二階ですよ」と言って階段を指す。
階段を上がると、会議室の戸口から、ヒョイと顔を出したおじいさんがいる。
「お園さん、お客だぜ」
「まあまあ、元気な赤ちゃんねえ」と、優しそうなおばあさんが出てきた。
おばあさんは、さあ、と腕を広げた。
こうして、友里と『ひまわり公民館よろず相談所』との出会いが始まる。
クセのある特技を持つ老人たちが集まって、よろず相談所を開いている。
友里を初め、このよろず相談所にやってくる人びとと、相談員の心温まる物語。
目次
プロローグ
第一話 励まし屋竜太郎の、
秘密のモーニングコール
第二話 サイキック後藤の華麗なる舞台
第三話 マナー講師舟木と悩める淑女
第四話 オオカミ少女と犬校長
エピローグ
「よろず相談所」にやってくる、お客さんをなんとか救おうと、謎解きを含めて、それぞれの特技を駆使して人助けに挑む相談員たち。なぜか、友里と蒼も巻き込んでのユーモアストーリーに、すっきりと楽しみました(=^ェ^=)