あらすじ
電車内には、たくさんの物語があふれている――
世界23言語に翻訳
『人生写真館の奇跡』
著者書き下ろし最新作!
笑いあり、涙あり、感動あり!
3分で楽しめる一駅間の超短編集!
(あらすじ)
母親から教育虐待を受けている児童を救うため、立ち上がる三人の乗客たち。その方法とは……(「通勤電車の流儀」)。一週間で一番憂鬱な月曜日。そんなとある月曜日、満員電車に乗っていると聞こえてきたのは笛の音で――(「月曜日の笛吹き男」)。駅と駅のあいだの時間で一編が楽しめる、山手線をテーマにしたチャーミングでシュールでハッピーなショートショート・ミステリー全30話、詰め合わせ!
(著者プロフィール)
柊サナカ
1974年、香川県生まれ。第11回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、『婚活島戦記』で2013年デビュー。他の著書に『人生写真館の奇跡』『古着屋・黒猫亭のつれづれ着物事件帖』「谷中レトロカメラ店の謎日和」シリーズ(以上、宝島社)、「機械式時計王子」シリーズ(角川春樹事務所)、「二丁目のガンスミス」シリーズ(ホビージャパン)、「天国からの宅配便」シリーズ(双葉社)、『お銀ちゃんの明治舶来たべもの帖』(PHP研究所)、『ひまわり公民館よろず相談所』(KADOKAWA)などがある。
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Posted by ブクログ
山手線全駅分+ひとえきの書き下ろし短編集。
長編より短編集の方が読むのに時間がかかるのは、毎度毎度、設定と登場人物を理解しないといけないからかも。
その分、読み応えはすごかった。
面白かった。一気読みは大変だけれど、1日に少しずつの読書にはかなりおすすめ。
僕も「山手線」をテーマにショートショートを書きたくて設定を出していたのだが、こちらが先に出たので断念して、テーマを東京にすることに。
さらに設定などが被らないように、読む必要があった。
ショートミステリー集なので、毎回そこには違った謎と伏線がある。一つ一つの話が、本の中の他の話と被らないように書き分けるのはかなり大変だっただろうな〜。
お気に入りは
江戸川乱歩「押絵と旅する男」から着想を得て書かれた『推し絵と旅する男』(浜松町)。
SNSで誹謗中傷する息子を発見し、それを諌めるためにアカウントを作った母の話『ドロシーちゃん』(駒込)
大きな仕事が決まった女優が、スキャンダル対策として過去のいじめ加害を清算する話『過去の代償』(代々木)
五十代女性と全身タトゥーの女性と出会いを描いた『わたしの桜吹雪』(五反田)
特に『わたしの桜吹雪』は最高だった。
野球で例えるならストレート、スライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップ、ナックルなど、本当に作風が豊かで、30本も似通わないストーリーを紡ぎ上げたのがすごい。
Posted by ブクログ
柊サナカさんのショートショートミステリーですね。
山手線を巡る一駅一話のショートショートです。
全部で三十話。
ミステリー仕立てですが、謎解きあり、幻想あり、ユーモア、ペーソス、涙もの、ハートフルなどなど、とにかく思いつく限りのジャンルが、切れの良い文章でしっかり楽しめます。
短編の名手は、読みやすく読後感がいいと言われますが、まさしく柊さんは名手ですね。
とにかく、何が飛び出すかわからないので、一話読むたびに、次のページをめくるのにワクワクします。
柊サナカさんの、卓越した取材力の作品のファンとしては、これからどんな作品が出てくるかますますワクワクしながら、楽しみになりますね(=゚ω゚=)
Posted by ブクログ
山手線の駅にちなんだショートミステリーなのかと思ったらそうでもなかった。
一駅目の「通勤電車の流儀」が面白かったから、笑いありの短編集かと思ったら、怖…って話もたまにある。
読みやすくて面白くて全体的に好きだったな!!
Posted by ブクログ
YouTube「ほんタメ」で紹介されていて気になっていた一冊を駅前の書店で見つけて即購入しました。
少し前に転職して、
山手線を使うようになったので、
どうしても通勤中に読みたかったんです。
数ページの中にオチまでつけて、
さらに30駅分というのが本当にすごい。
そして最後には幻の駅という+1駅が。
くすっと笑えるものから、ホラー、ミステリーまで。
個人的に好きだったのは、
「一駅目【大崎駅】通勤電車の流儀」
電車のなかで子どもに向かって叱り飛ばすお母さん。
九九が言えなくて泣きそうになってる子ども。
乗客たちが力をあわせて子どものピンチを助けようとする話です。
「十五駅目【西日暮里駅】ワタシヲ ワスレナイデ」
ホームの端できょろきょろしているロングヘアの女性。
彼女はおもむろに駅の柱にそっと塗装する。
いったいなぜ?
「二十八駅目【恵比寿駅】撲滅フラッシュモブ」
この世で撲滅したいもの…それはフラッシュモブ。
フラッシュモブが大嫌いなのに、なぜか車両内のフラッシュモブに巻き込まれる…
一話一話が数ページなので、
息抜きにちょこちょこ楽しめました。
山手線を利用されている方はぜひ!
Posted by ブクログ
時には心温まり、時にはヒヤッとするショートショートミステリー。山手線の次も期待したい。
ストーリーとは関係ないが、本日11月20日に最後のページまで読み続けると2023年11月21日第1刷発行と。どうやらタイムスリップしたようだ。
Posted by ブクログ
ようやく読み終わった。
いつからこの本をカバンの中に常駐させていたのか。
山手線の各駅が登場するショートミステリー集です。
書店で気になって買ってみたものの、オムニバスにありがちな欠点が読み進めるのを阻んでおりました。
シンプルに好きな話とそうでない話があります。
しかしこれは短編集にはすべからく起こり得る事象です。この本には他に2つ問題があります。
一つ目は、そもそもこれはミステリーなのか?ということ。ミステリー小説というと、謎解きや推理ものを想定すると思います。しかし本書はちょっと趣が異なるというか、どちらかといえば『世にも奇妙な物語』みたいな感じです。これではミステリーではなくファンタジーです。ちょっとタイトルと内容のイメージが乖離しているかな?というところです。
二つ目が特に良くなくて、山手線の30駅は登場さえするものの、特に意味がありません。電車内の描写や駅周辺での出来事は確かに多めに描写されています。しかしながら、例えばその駅の歴史や文化に準えた話とか、そういうのは少なかったと記憶しています。
以上から、駅も関係ないしミステリーでもない、ただの短編集というのが私の受けた印象です。
ただ、好きなエピソードもいくつかあったので、読んで後悔したとかそういったことはありません。可もなく不可もなくということで星3とさせて頂きました。
Posted by ブクログ
山手線使ってないから気づいてないだけかもしれないが、駅名はあまり関係ないかと…。ホラー系も多いけど、新宿駅の「親切の癖が強い宝田さん」が癖が強くて好き。
Posted by ブクログ
書評を参考に購入、初めての柊サナカ。
山手線の各駅をテーマにした・・・ミステリ??
ショートショートですが、ミステリーテイスト以外にもファンタジーやコミカルなエピソードもあります。
ま、通勤の電車内で読む事を前提に書いてるな、という一冊です。あっさり読めますので、ヒマ潰し感覚で(^_^;)
Posted by ブクログ
JR山手線全30駅をテーマにした30篇+1篇が収録された短編集。
1篇が9頁と短いものの、どの短編もドラマ性あり。
人の優しさを感じるものから、ホラー、SF、イヤミスと内容もバラエティ豊かで面白かった。
印象に残ったのは、六駅目【新橋駅】の『はじめまして』
SNS上で起きた思い込みによる不幸と転落。
実際に起こり得る可能性を秘めていて恐ろしい。
九駅目【神田駅】『鼻男』はユーモアもあって結末にほっこり。
二十五駅目【代々木駅】『過去の代償』は因果応報とも思える復讐劇に震える。
ブラックな内容多めだが、隙間時間にオススメ。
Posted by ブクログ
1話が短く読みやすかった。ミステリーやホラーからほのぼのするものまでジャンルが様々で良かった。
しかし、途中からホラー展開が多くスッキリしない展開が続いたので星3。
以下自分が好きな駅
高輪ゲートウェイ LOOOOOP!
新橋 はじめまして
神田 鼻男
秋葉原 電車内座席探偵
日暮里 四少女探偵団
西日暮里 ワタシヲ ワスレナイデ
池袋 王子とこじきみたいに
五反田 わたしの桜吹雪