柊サナカのレビュー一覧
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千駄木すずらん通りの一番端にある4代続くトトキ時計店。十刻藤子は妹が三子の出産で手が離せなくなった母の代わりに店番をしていた。時計に無関心だった藤子の前に、スイスから来た不思議な兄弟がトトキ時計店のビルに住み着き、シンボルである時計塔を20年ぶりに動かすと言い出して…
時計職人だった父が失踪し、ヤケになって大阪へ飛び出した藤子が母に請われて実家に戻ってくるが、時計に対して本当に無関心だったが、スイスからやってきたジャンとアキオによって少しずつ時計への興味が出てきた事が父とのわだかまりが解けてきている様でホッとしました。ジャンの時計への情熱と蘊蓄がすばらしく、17歳なのに天才時計職人なのも -
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自分の知らない世界のことを物語のテイストで説明してくれ、日常系の優しいミステリー本が好きなので、今回は自分も少しかじったことのあるカメラの日常ミステリー系を読んでみた。
自分の知っていたカメラがたまたま章の題材となっていたが、使い方や詳細の部分では「そうそう!」とうなづけて、読んでいるうちに自分の思い出が蘇ってきたりして、なんとも楽しかった。
途中に入っているイラストでもイメージがつきやすいので、カメラを知らない人でも知っている人でも楽しめる作品。
シリーズ物の1巻だったようで、2人がこれからどうなっていくのか、自分の少しかじっていた種類のカメラが出てくるのか、出てきたらどんなストーリーと -
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ネタバレ私の頭の中で出来上がっている今宮写真機店のイメージと、そこにいる今宮さんと来夏さん。イメージはもちろん書影が元になっているが、本当に心地良さそうな空間で、谷中の雰囲気、写真店というドキドキ感を含めてとても好きです。さまざまなお客さんがやってきて、今宮さんは謎解きのようなことをしていくのだけれど、気遣いがあって、丁寧で、ネガティブな感情をさらっと洗い流してくれます。来夏さんも優しく、気遣い屋さんです。谷中銀座近辺でふたり分のデザートを買って出勤するところも好きです。今回は、「生と死」がテーマだなと感じて、怖かったり、悲しかったりするところもあったけど、家族と関わる中での悩みや苦しみが出てきたら、
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前作同様、やさしさに包まれた作品に仕上がっていると思います。ラストではまたも(こちらも前作同様)読者のミスリードを誘うストーリーが用意されていてさすがに焦りましたが…。
今回は各章の間にショートストーリーが挟まれており(ここの登場人物も重要なのですが)小気味よいテンポで読み進めることができます。
前作から通して読んでみて、なんとなくこれはビブリア古書堂のカメラ屋さん版といえる作品であるなと感じました(作者がそのような意図をもっていたかどうかはわかりませんが。もちろんよい意味での評価です)。
刊行からだいぶ時間が経過しているわけですが、続編はもうないのですかね? まだまだ二人の物語のつづきを読み -
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ネタバレ全編にわたって優しい雰囲気に包まれている作品、舞台が谷中、そして舞台となるお店で扱うのがフィルムカメラだから、ということも作用しているのでしょうか…。
レトロカメラ店の店主とそこでアルバイトをしているヒロインが主役の物語。店主がお客にまつわる謎を解き明かすというものなのですが、殺人や強盗の凶悪犯罪ではなくいずれも日常の身の回りの出来事です。ただ、そのどれもが真相を知るとなるほどと思わせられるもので、出来事に関わるひとたちが持っている優しい想いに溢れています。
”謎”の真相もいかにも謎解き本のために作りました、というレベルのものではなく、日常のささいなこと、あるいは当事者の想いが積み重なって生じ