一木けいのレビュー一覧

  • 愛を知らない
    一木けいさん2冊目。やっぱり好きだ。いろんな感情が湧き出てきて、ここまで本にのめり込んだのは久しぶり。
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    学生の頃の「好き」だけで成り立っていた恋愛は、今も私の記憶の中でとても輝いている。過去に戻りたくなったり後悔したりすることはたくさんあるけど、結局は自分で選んだ人生。輝いていた思い出も後悔も丸ごと愛しながら、前を向くしかないのだと強く思った。
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
    読み進めていくうちに、タイトルの意味が深く染みてきた。物語の中にきれいごとは一切なく、読み終わってからしばらくは暗い気持ちが拭えなかった。
    主人公に影を落としているのは、父親が原因だけではない。家族だからと無遠慮かつ無自覚に人を傷つける祖母、母の存在も心が痛んだ。
    でも読んでよかった。何度読んでも苦...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    中学、高校のころを思いながら読みました。

    あの頃に戻りたいとはちっとも思わないけど、1ミリの後悔もない、はずがない。いや、ちょっとでいいから戻ってみたいかな。
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
    みかける度に気になっていて、今だなと思って手に取りました。
    『父がわたしを罵倒したり殴ったりしたのは、わたしのことが憎いからではなく、病気だったからなのだ。』
    アルコール依存性の父を持ち、幼少期から苦しみ続け、夫もアルコール依存性になってしまいそうな日々。これほどの境遇に置かれても、父の死に対して、...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    何度読んでも切なくなる本当に大好きな本です。

    もう過ぎた事の後悔をしないなんて絶対に無理だし払拭することもできないけど、
    登場人物全員の今が幸せであってほしい。

    少し重たいかもしれないので、好みはあると思いますが多くの人に読んでもらいたい本。
  • 悪と無垢
    今回もまんまと翻弄された。
    第一章から止まらなくなる流れ。でも読み終わるとさらに深まっている謎。
    こんなに整理するために読み直したの久々。

    時系列はバラバラながら「英利子」とのそれぞれの出会い、受けた恩恵、予期せぬ無関係そうに思える出来事。
    章を重ねるたびにそれらが密接に繋がっていることを理解し、...続きを読む
  • 愛を知らない
    いやぁ、一木さんやっぱりいいわ。

    ヒリヒリする。

    もう読む手が止まらなかった。

    出てくるキャラクターがみんな良い。
  • 悪と無垢
    不穏なプロローグから、一話目の物語を読み終えてこれは短編集なのか?紹介文にあった悪女とは??
    ただ、すごく好みの作品っぽい…
    常に持ち歩いて短い時間でも本を開いて没頭するくらい夢中になって読んだ。
    読みながら、その嘘に気付かない私も簡単に信じきって騙されてしまう側なんだろう…
    1話目2話目の危うい彼...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    椎名林檎ちゃんおすすめと帯にあったからつい買ったら一気に読んでしまった。

    ところどころ自分にも経験がある気持ちの描写があり共感が持てた。妻が大好きな夫と、昔の恋を思い出す妻....という男女の違いみたいのがわかるー....となった。

    めちゃくちゃ良くて、最後ずっと泣きっぱなしだった。この方の別の...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
     めちゃくちゃ、めっっっちゃくちゃ、いい本だった。風呂で読みながらひぃーんって馬みたいな音を立てて泣いた。
     複数の登場人物がいて、章ごとに一人あるいは二人についての物語が描かれる。物語同士が互いに絡み合って、本人たちが気付くことのなかった過去とかすれ違いとかを、読者だけが知ることになる。読めば読む...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    ブワッと涙が溢れる瞬間が、何度も何度もあった

    特に最後の手紙は強烈だった。



    私にも忘れられない恋があった、やり切れない若い時代があった
    その恋はこんなに綺麗ではなかったし、
    こんなに未完了でもなく、終わりがあった恋だけど

    そういう心の奥に眠ってる、切なくて苦しくて真っ直ぐな思いを鮮やかに思...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    めちゃくちゃ好みだった。中学時代の初恋・切ない終わり、大人になった由井とその周り。わたしはこういう連作短編が大好きなんだなあと改めて思いました。 刺さった言葉もたくさんあって、初読みの作家さんですがいろいろ読んでみようと思います。悩んだ過去・後悔したこともきっとどこかで繋がっているものなんだと改めて...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    なんだかすごく引き込まれた〜。
    それはきっと誰もがこういう気持ちや思いを持っているから。

    キツい生活の中でもキラキラした思春期を過ごした由井。
    大人になった由井とまわりの人たちが、過去を振り返った時の思いを綴った連作短編集。

    私達はみんな、日々色んな選択をしながら生きている。
    意識してない様な小...続きを読む
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    2022/01/01
    結構読むのに時間かかったけど、それだけ内容が濃い恋愛についての話でした。
    主人公は由井という中学生と、同じ中学校での桐原の出会いから始まるのですが、彼女らに関わる友人も含めて家族関係や、人間関係が結構複雑な状況です。
    浮気や不倫なども去ることながら、住む場所を家庭の事情で転々と...続きを読む
  • 愛を知らない
    血の繋がらない母と娘の感動作。
    といっても、虐待やクラスメイトとの関係などテーマはいろいろあった。

    一木けいさんの作品は、読み始めからぐっと引き込まれる。登場人物の心理描写が生々しいからか、臨場感もある。

    久しぶりに読書にのめり込んだ。
  • 愛を知らない
    「わたしがそのときいちばんつらかったのは、ただその人が憎いだけじゃないってことだった。」「引き出しを分けることにしたの」「恩にも時効はあっていい。」反芻して自分の中に落とし込んだ、冬香先生の言葉たち。

    そして、ヤマオが行動派で素敵なんだ。

    橙子のようなつらさ、悲しさ、想いを抱えている人はどのぐら...続きを読む
  • 愛を知らない
    高校で同じクラスになった親戚の橙子は、まわりから浮いている存在だ。クラスでも一目置かれるヤマオの推薦で橙子は合唱祭のアルトソロになる。ピアノ伴奏する涼と指揮者の青木さんの四人で練習をはじめるが...。
    「愛着障害」この言葉を最近になって目にすることが多くなってきた。
    橙子は、ネグレクトされて保護され...続きを読む
  • 愛を知らない
    母と橙子、それぞれの「愛してほしい」が切ない程伝わってくる小説。これをクラスメイトで親戚の涼の視点から書いているのが凄いと思った。青木さんとヤマオのキャラクターも魅力的。
    母娘の関係という地球上最も近い存在の愛の形を描いてると思う。恋愛の男女の関係とは別の視点で、人間として1番関係性が密接で深いのは...続きを読む
  • 愛を知らない
    橙子と芳子、両方の気持ちがわかったから、最後とても辛かった。でも橙子が逃げることができて(夜行バスで、逃げたんだよね?)安心した。ヤマオについて、あまり詳しく書かれて無かったけど、苦労してるのね。涼ちゃんみたいな存在がいると、少しだけ気持ちが助かる。皆、この後幸せであるといいなぁ。