一木けいのレビュー一覧
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一木けい(いちきけい)さんは初めて読みました。とても読みやすい文章ですぐに小説の中に入れた。
テーマはDVと重く、心に響く言葉がところどころにあった。『生きているではなく、ただ死んでいないという暮し』『この人は自分にとって唯一無二って相手に出会ってしまうのって幸せなことじゃないのかも』人生は楽しいことと辛いことを比率で言うと1:9なのかも知れない。思い通りに行かないことしかない。
その中で家族がDVされたら、家族にDVされたら、私だったら。。。主人公のようには思えないし出来ない。主人公はDVした人が変われるかもしれないと信じている。私は絶対変わってほしくないと思う。でないとDVを受けた人は -
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全部許せることはないと思うんです。
アルコール依存症の父親と娘の長く、壮絶な戦い。娘は、夫のアルコールへの依存にも悩み始める。
娘は幼児の頃から 暴言と暴力と理不尽な要求に耐えながら成長していく。働き始めても、一人暮らしを始めても 家族からの呪縛は解けない。
父親を説得して病院へ連れて行くが 移動中でさえ飲み続ける。
彼女は、許せない父親をなぜここまで治そうとできるのか。酒に溺れる前の幸福な時間への執着なのか。たぶんどこかに残る愛情なのかとは思う。
家族だった義務感である方が、生きやすいだろうな。
無理難題を突きつけ愛情を確認する試し行動をとる大人もいる。対応を誤るとより深刻になる。
前作の -
Posted by ブクログ
重度のアルコール依存症の父親をもつ千映。
そして夫にも酒への執着が見られる…
他人から見て、千映が置かれてる状況を考えたら、ゆるすなんて不可能だと思う。だけどそこで「全部ゆるせたらいいのに」と思うのは家族だから、愛がある(あった)からであって…なんとももどかしくて、切ない気持ちになる小説だった。自分の努力でどうにもならないことと向き合うのは、難しいよなあ…。幼い頃、父からたしかに全力で愛されていたのに、本人はそれを覚えていないのも、悲しかったな。
宇太郎と千映の物語だと思っていたら、千映と父親の壮絶な人生の物語だった。
切なく重いけど、目が離せない展開に夢中になって読んだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて一木さんの作品を読みました。
本屋さんで表紙に惹かれてなんとなく選んだけど、読む!って決めてよかった、素敵な作品でした。
誰が愛を知らない話なんだろう、と読み始めて
この子かな?と思ったところから
後半で転調、世界がひっくり返った。
でも、ひっくり返ってなかった。
愛がほしい者同士だったんだなと最後まで読んで感じた。
好きなセリフがたくさんあった。
『別の引き出しにしまう』そうすることで、
人をよく見過ぎたり、悪く思い込もうとしたりせずに、大事なままとっておけるなと教えてもらいました。
感情表現が繊細で、わたしの好きなタイプの本でした!
『優しい嘘って言葉、あたし大っ嫌い。そ -
Posted by ブクログ
ネタバレどうして主人公はこんなにも夫の飲酒へ過敏になっているのだろう?と匂わせながら次章では父親目線や自分の幼少期の目線で話が進んでいく。
2人のボタンの掛け違い、或いは掛け違いに気付いていてもどうしようもないことへの切なさが読んでいて苦しかった。確かに、愛はあった。選択したことのひとつひとつ、気持ちの弱さや脆さが積み重なり心が壊れていく、家族が壊れていく。
最後まで宇太郎目線で話が進むことはなかったから、主人公が一番大切な人を信じることに気付いたラスト、宇太郎が、今の家族が、どうなっていくかは千映のこれからの"ゆるす"形なのだと思う。
ゆるすことは、酒を許すことではない。
酒を許