一木けいのレビュー一覧

  • 結論それなの、愛

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    タイで生活する日本人女性たち。
    言葉よりも相手を知ろう、寄り添おうという気持ちの大切さ、人は自分を受け入れてくれる人をいつも探しているのかもしれない。

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    2026年03月21日
  • 彼女たちが隠したかったこと

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    ネタバレ

    寝る前に少しずつ読んでおり、途中分からないところは読み返していたので、読書期間は長めになった。二度読み必至の作品だ。
    章ごとに主人公が変わる構成だが、物語の終盤で点と点が結ばれていく。すべての出来事の元凶となるのは、ある一人の狂った女。その女がそれぞれの主人公に執着し問題を起こしていく。

    読後はもしこんなサイコパスな女が、身近にいたらどうしようと、そんな恐怖を感じた。
    自分の子どもの頃にいじめをしていたあの子も、もしかするとこの女のように、執拗に人の惨めさや悲しみを見て愉しむ人間なのではないか。そんな疑念すら抱いてしまう。

    この女に関わった人間は、疑心暗鬼に陥るように変わっていく。
    だからこそ、絶対に近づいてはいけない存在だと感じた。

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    2026年03月08日
  • 嵐の中で踊れ

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    ストーリーの設定はあんまり好きではなかったが、それぞれの登場人物の心情がすごくリアルで良かった。いや、かなりリアルだと思うなぁ。
    作者はいろんな恋愛をしてきたんだろう。
    「常に幸運を先取りして」って言葉好き。

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    2026年02月13日
  • 嵐の中で踊れ

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    よかった、とても。登場人物が多いから初めは混乱しつつも、各々がきちんと立っているのもあってすぐに馴染む。そきて点と点が線で繋がった時には嵐がおさまって、それぞれが自分で選んだ道を歩もうとしてるところ、ラストの余韻もとても好きだった。
    会いたくない人、今いないな…でも10年前とかならいたのかな?それとも10年後とか?今が多分私は一番幸せなんだろな

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    2026年02月04日
  • 結論それなの、愛

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    タイ旅行に行ったから、知っている地名や料理名が出てきて親近感が湧いた。カオニャオマムアン(マンゴーと餅米のスイーツ)、私と母のお気に入り。
    内容は、わりとシビア。娼婦になった女の子、逃亡劇、不倫の相手が自死する話……幸せとは何なんだろう。でも、この本を読んで、目の前の人と、通じ合うことをあきらめてはいけないと感じた。通じ合うために、お互いのことを知ったり、楽しませたいと思ったり、幸せを祈ったり…そういうことが必要なんだと感じた。

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    2026年01月12日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    2016年に、「西国疾走少女」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞した、一木けいさんのデビュー作。
    なるほど、女のための読み物である。
    一人の女性の人生を主軸に、思春期の瑞々しさ、二十代の混沌、四十代の…その時その時の心情が痛い程伝わってくる。
    自分はこんな風に疾走してきただろうか。若い頃を怠惰に過ごすと、後からちゃんと皺寄せが来る。人生はうまくできている。
    それに早く気づけた人が勝ちかな。
    短編集か?と思っていると、「ああ!あの時のあの子か!」などと、どの話も本筋から枝分かれしているだけで、現在過去未来が絡み合い、しっかり繋がっている。伏線も張られていて、読み進める楽しみがあった✨
    素敵な作家さんだ〜世代も近い(´- `*)
    #うしなった人間に対して1ミリの後悔もないということがありうるだろうか
    あるさ、そりゃ。

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    2025年12月26日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この小説のなかにある恋は、リアルな恋だと思う。
    少しでも恋を経験した人が読んだら、追体験させられるほどのリアルさだと思う。

    大人になってから出会って好きになった人に対して( もし学生の頃に同じクラスだったら好きになってたかな? )って考えてみたり、

    こんなに好きな人でいっぱいの毎日を過ごしていて、この人に出会う前は自分は何を考えてどうやって過ごしてたんだろう?って考えてみたり、

    喫煙者の彼と電話をしてるときの、タバコを咥えながら話すくぐもった声にキュンとしたり、

    みんな同じことを感じて、考えて、生きてるんだなって思った。

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    由井の今の旦那さんもとてもいい人で、由衣がこの人と出会えて幸せな家庭まで持てて本当に良かったと思う。

    でも、桐原との終わりが曖昧なものになってしまってるから、桐原も由衣もどうにもなれなくて辛い。

    由井は桐原のあの頃の思いを手紙で受け取ってしまって、自分の中で落とし所をみつけなくちゃいけない。
    桐原も新しい生活があるかもしれないけど、もしかしたら心のどこかで由井のことをずっと待ち続けてるかもしれない。

    とにかく最後があの手紙でおわったのが本当にいい。
    読者としてどこまでも考えることができるから、余韻が全然抜けない。
    ずーっと考えてる。

    娘さんからしたらあの手紙を読んでお父さんに電話したくなる気持ちも分かるし、「捨てちゃおうかな」って思ってしまう気持ちも分かる。

    私は、由井のことだからきっと手紙は押入れの奥深くにしまいこんで今を大切に生きていくだろうなとは思うけど、
    あの頃のあやふやな終わりをはっきりさせてきっちり終わらせたいと思うんじゃないかなとも思う。

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    桐原からの手紙の余韻にやられてしまって泉と高山のことが薄くなってしまうけど、泉は本当によくあの決断ができたと思う。

    きっと高山と一緒になってたら、心のどこかにずっと子どもが居続ける。
    高山と本当の意味で一緒になれることはなかったと思う。

    もうすでに大切なものがある人間は、それを捨てては生きてはいけない。

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    由井の父のアルコール依存症の書き方もリアル。
    本人も苦しむけどその苦しみのためにさらにアルコールに逃げて、家族はずっと苦しみ続ける。

    でもそんな由井に桐原という存在がいてくれてよかったし、逃げた先に幸太郎と幸太郎のお母さんがいてくれてよかった。

    あわよくば、そういう大切な縁を切って逃げてきた由井のこれからは、そのご縁を少しずつ取り戻すものであってほしいな。

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    由井の生い立ちを考えると、有島武郎『小さき者へ』に心を打たれる理由は分かりすぎる。

    私も読んでみたい。

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    2025年11月05日
  • 結論それなの、愛

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    舞台はタイ。南国の果物の皮をむいた時の香りのような魅力的で色気のある文章の数々に魅了されました。「やりたいことは全部やれる」という素敵なメッセージが込められた作品でした。一木けいさんの作品を読むのは初めてでしたが、ハマりそうです。他の作品も読んでみたくなりました。

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    2025年10月14日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

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    圧倒的にマジョリティが正しいという風潮が残る日本で、それの正反対を行くような家族のお話。伏線もしっかり貼られているし、途中で驚きもあるし、何よりそれぞれのキャラクターがものすごく個性的で読んでいて脳内ドラマが炸裂していた。絹香さんのお話も本当に素敵だった。読書中、めちゃくちゃ絹香さんを応援してしまった。

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    2025年10月01日
  • 結論それなの、愛

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    夕暮れ時に甘く漂う花の香り、大胆な気持ちになれる開放的な熱気、一度訪れたタイの雰囲気を思い出しました。

    一木けいさんの小説で、恋愛で本能的に惹かれ合う描写が好きです。

    駐妻の孤独や肩身の狭さを知りました。そんな世界があるのかぁ、という感じ。
    言葉で気持ちを伝えるのも大切だけれど、キスの長さで思いを伝える、という描写がなんか好きでした。
    それくらいの切実さを持って、大切な人と向き合いたいと思いました。

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    2025年08月23日
  • 愛を知らない

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    序盤の内容のまま進んでいくのかと思ったら、どんどん肉付けされていって、初めと違う印象になった。それぞれの思いに久しぶりに読書で
    泣いてしまった。
    最後の橙子の判断が本当に良かったと思った。
    その判断に行き着くことができたのは、友達と合唱コンクールの力だと思う。
    追い詰める人は、追い詰められてる人。
    橙子を育てているのか、それとも管理しているのか。
    その通りだなと思う。
    母親がひどいことしてるのはわかるんだけど、わかるところも多く、全てを責められなかった。
    みんな苦しくて、だけどまずは大人が自分の気持ちを止めなくてはいけないよね。
    その後の皆が幸せに生活していると良いな。

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    2025年08月03日
  • 結論それなの、愛

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    びっくりするくらい好きな作品だった。3つの連作短編だけど、ひとつひとつが本当に好き。分かりたくないのにわかるやつ、全然ハッピーな作風じゃないけど、タイに二度だけ行ったことある私でも読んでる時タイの香りを感じた。あの国にまた行きたいな

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    2025年03月22日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    タイトルがまず刺さりました。
    日頃ほんとうにそう思います。
    何もかも許せたら、自分だって相手だってもっとよく過ごせるはずなのに。
    共感する部分が多くてしんどいながらも引き込まれて読み終わりました。

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    2025年01月16日
  • 愛を知らない

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    「恩にも時効はあっていい」
    他人に期待しすぎていつもがっかりする自分にかけたい言葉。

    タイトルにある「愛を知らない」、本当に愛を知らないのは誰かを問われた気がする。愛を知らない人は愛し方がわからない。けれど、愛されたいと強く願い、それが歪んだ形でぶつかっていく。

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    2024年09月09日
  • 愛を知らない

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    一木けいさん2冊目。やっぱり好きだ。いろんな感情が湧き出てきて、ここまで本にのめり込んだのは久しぶり。

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    2023年07月18日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読み進めていくうちに、タイトルの意味が深く染みてきた。物語の中にきれいごとは一切なく、読み終わってからしばらくは暗い気持ちが拭えなかった。
    主人公に影を落としているのは、父親が原因だけではない。家族だからと無遠慮かつ無自覚に人を傷つける祖母、母の存在も心が痛んだ。
    でも読んでよかった。何度読んでも苦しくなるだろうと思うけど、また何回も読んでしまう気がする。

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    2023年06月11日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    ネタバレ

    みかける度に気になっていて、今だなと思って手に取りました。
    『父がわたしを罵倒したり殴ったりしたのは、わたしのことが憎いからではなく、病気だったからなのだ。』
    アルコール依存性の父を持ち、幼少期から苦しみ続け、夫もアルコール依存性になってしまいそうな日々。これほどの境遇に置かれても、父の死に対して、家族の形に対して、もっと違った道があったのかもしれないと後悔する。するんだろうか。全部ゆるせていたら、ざくろの木を見て穏やかに話すことも、ポケットの中で繋がれた手もなかったかもしれない。それでも、後悔するんだろうか。
    全部ゆるせたらいいのに。シンプルな言葉だけど、難しいな。ゆるさない選択をしなくちゃいけないときがあるんだろうな。

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    2023年05月07日
  • 愛を知らない

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    いやぁ、一木さんやっぱりいいわ。

    ヒリヒリする。

    もう読む手が止まらなかった。

    出てくるキャラクターがみんな良い。

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    2023年03月11日
  • 愛を知らない

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    血の繋がらない母と娘の感動作。
    といっても、虐待やクラスメイトとの関係などテーマはいろいろあった。

    一木けいさんの作品は、読み始めからぐっと引き込まれる。登場人物の心理描写が生々しいからか、臨場感もある。

    久しぶりに読書にのめり込んだ。

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    2021年10月30日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    「わたしがそのときいちばんつらかったのは、ただその人が憎いだけじゃないってことだった。」「引き出しを分けることにしたの」「恩にも時効はあっていい。」反芻して自分の中に落とし込んだ、冬香先生の言葉たち。

    そして、ヤマオが行動派で素敵なんだ。

    橙子のようなつらさ、悲しさ、想いを抱えている人はどのぐらいいるのだろうか。気づかないところに、すぐ近くに、いるかもしれない。どうかこの本を必要としてるいる人に、広く届いて欲しい。

    カツセさんが帯を書いていなければ、読んでいなかったかもしれない本。私のところに届いてほんとに良かった。

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    2021年09月12日