一木けいのレビュー一覧

  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    みかける度に気になっていて、今だなと思って手に取りました。
    『父がわたしを罵倒したり殴ったりしたのは、わたしのことが憎いからではなく、病気だったからなのだ。』
    アルコール依存性の父を持ち、幼少期から苦しみ続け、夫もアルコール依存性になってしまいそうな日々。これほどの境遇に置かれても、父の死に対して、家族の形に対して、もっと違った道があったのかもしれないと後悔する。するんだろうか。全部ゆるせていたら、ざくろの木を見て穏やかに話すことも、ポケットの中で繋がれた手もなかったかもしれない。それでも、後悔するんだろうか。
    全部ゆるせたらいいのに。シンプルな言葉だけど、難しいな。ゆるさない選択をしなくちゃ

    0
    2023年05月07日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一木けい『全部ゆるせたらいいのに』新潮文庫。

    読んでいて、昔懐かしいささやかな家庭の描写に喜びを感じる一方で、切なさと悲しさで心が痛くなるような小説だった。

    一種のアル中小説と言っても良いだろう。

    酒で憂さを晴らすとか、酒は百薬の長とか、適度な酒ならとか都合の良いことを言うが、酒は一滴でも身体にも、精神衛生にも良くない。本書に描かれている通り、酒は家庭崩壊の原因にもなる。どうして法律で禁止されないのか不思議でならない。

    毎晩のように泥酔する夫の宇太郎に自身の父親の姿を重ね合わせ、不安に押し潰されそうになりながらも、何とか家庭にすがる千映。

    娘の恵が産まれてから、より一層、仕事に力を入

    0
    2023年04月04日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    いやぁ、一木さんやっぱりいいわ。

    ヒリヒリする。

    もう読む手が止まらなかった。

    出てくるキャラクターがみんな良い。

    0
    2023年03月11日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    血の繋がらない母と娘の感動作。
    といっても、虐待やクラスメイトとの関係などテーマはいろいろあった。

    一木けいさんの作品は、読み始めからぐっと引き込まれる。登場人物の心理描写が生々しいからか、臨場感もある。

    久しぶりに読書にのめり込んだ。

    0
    2021年10月30日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「わたしがそのときいちばんつらかったのは、ただその人が憎いだけじゃないってことだった。」「引き出しを分けることにしたの」「恩にも時効はあっていい。」反芻して自分の中に落とし込んだ、冬香先生の言葉たち。

    そして、ヤマオが行動派で素敵なんだ。

    橙子のようなつらさ、悲しさ、想いを抱えている人はどのぐらいいるのだろうか。気づかないところに、すぐ近くに、いるかもしれない。どうかこの本を必要としてるいる人に、広く届いて欲しい。

    カツセさんが帯を書いていなければ、読んでいなかったかもしれない本。私のところに届いてほんとに良かった。

    0
    2021年09月12日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    高校で同じクラスになった親戚の橙子は、まわりから浮いている存在だ。クラスでも一目置かれるヤマオの推薦で橙子は合唱祭のアルトソロになる。ピアノ伴奏する涼と指揮者の青木さんの四人で練習をはじめるが...。
    「愛着障害」この言葉を最近になって目にすることが多くなってきた。
    橙子は、ネグレクトされて保護されて芳子の家に里子として引き取られた。里子にだされた子供は、度が過ぎる程のイタズラや、悪さを繰り返し、里親の反応を試しくるのだそう。
    クラスに馴染めない橙子も、そんな可哀想な子供だから、わかって欲しいと芳子は言った。
    しかし、芳子の本当の姿を涼とヤマオは知ってしまう。
    「恩にも時効はあっていいと思うの

    0
    2021年06月23日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    母と橙子、それぞれの「愛してほしい」が切ない程伝わってくる小説。これをクラスメイトで親戚の涼の視点から書いているのが凄いと思った。青木さんとヤマオのキャラクターも魅力的。
    母娘の関係という地球上最も近い存在の愛の形を描いてると思う。恋愛の男女の関係とは別の視点で、人間として1番関係性が密接で深いのは母娘だと思っていて、それをここまで描ききっていることに感動した。

    男の人は、あまり読んでも分からないかもしれない。

    母として、娘として、女として、愛されたいと望む人間性を切なく描いている。

    そんなに長くないのでスッキリすぐ読める。
    197ページあたりは、スピードアップして、私はゾッとした。

    0
    2020年05月17日
  • 結論それなの、愛

    Posted by ブクログ

    お金があって頭がかしこくて一見すべて揃っているように見える男性よりも、テオのように拙い言葉で必死で気持ちを素直に届けてくれる人のほうがいいなと率直に思った。
    ちゃんと伝えたからこそ結ばれたのかも‥一方思い合っていたのに結局悲しい別れになった2人もいる。
    その時にどんな場面で、どんな言葉を、どんな行動をしていたかによってこんなにも違ってくるのだと思うと、改めてこれからは素直に気持ちを言葉にしていかなければと思った。

    0
    2026年01月30日
  • 彼女たちが隠したかったこと

    Posted by ブクログ

    怖い女が登場する小説はおもしろい
    人を操り弄ぶ
    本作にもそんな女が登場します

    絶対に関わってはいけない
    出会ってもいけない
    もしもそんな女が近づいてきたら…
    逃げて逃げて!と読みながら祈ってしまいました

    0
    2026年01月29日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    職場の方に勧められて読んだ一冊。
    「最後の一ページが心に残る」と聞き、そこは手で隠しながら、1行1行丁寧に読み進めた。

    『1ミリの後悔もない、はずがない。』というタイトルから、
    手紙を読み、幸せな今があっても後悔は残るのだろうかと考えさせられた。

    一木けいさんの作品は初めて。
    少し性的な描写は好みではなかったけど、物語自体は印象的で良かった!
    ただ、時系列や視点が行き来する場面があり、少し混乱するところもあり…
    でもまた読んでみたいと思える一冊でした。

    0
    2026年01月24日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    大好きな椎名林檎さんが帯書いてた。と聞いて、即購入。
    この前に読んでいた「魔球」で貧困家庭の子供の生きにくさ。にやられていたので、テンション低めに読み続けました。
    由井さんが好きだったという有島武郎の「小さき者へ」オーディオブックで聞きました。安伊子さんが語った、お父さん像とかぶりました。
    ひとつ気になるのは・・・桐原くんは、どうしてるのかなー?ということ。由井さんが幸せな今を過ごしているから、桐原くんは出てこなかったのかな?

    0
    2026年01月23日
  • 嵐の中で踊れ

    Posted by ブクログ

    軽やかでいたいと思う。
    そう、いつも踊っている彼女のように。
    嫌われるとか、不道徳だとか、おかしいだとか。
    他とは違うということが、まるで悪いことのように扱われるのは、集団秩序を保つためには、同調圧力が必要だからなのだろう。
    嵐は、秩序を搔き乱す。
    音楽に「調べ」があるように、嵐モードの「調べ」が生まれる直前、曲調が定まるそのほんの一瞬前、その一瞬の綻びから零れ落ちてきたものをすいすいとすくいとってくれたような小説だった。
    取り繕う必要なんかなくない?軽やかでよくない?
    ほら、気持ちがいいよ、
    そう、語り掛けてもらったように感じた。

    0
    2026年01月04日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

    Posted by ブクログ

     文庫版の〔作品紹介・あらすじ〕には、以下の文がありました。

       「価値観を揺さぶる不純文学。」

     アハハハハ。。。ついつい笑ってしまいました。

     主人公、挿絵画家の水野 伊麻(みずの いま)さん(41歳)はシングルマザーで、3人の恋人がいます。千夏(ちなつ)ちゃんという高校1年生の娘ちゃんもいます。
     
     世の中には、いろいろな価値観を持っている人がいます。自分の価値観と異なる言動を行う人を嫌悪したり批判したり差別したりするのも、その人の価値観です。
     それでも、日々を過ごしていくうちに思ってもみなかったことが起こるのが人生というものです(と思います)。

     何が普通で何が異常か?

    0
    2026年01月05日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    由井本人やその周辺にいる(いた)人たちをそれぞれの視点から描いた作品。
    ひとことで言ってしまえば青春恋愛小説なんだけど、その枠に留まらないエピソードや読後感があった。
    特に「潮時」に描かれた船乗りのお父さんの話がたまらなく切なくて好きだった。

    慌ただしく日常を過ごしていて、ふとしたタイミングで思い出す過去の恋愛。
    その人の隣で過ごす時間が何物にも代え難い幸せな時間だったこと。
    いまは消息も知れないし、その人が死んだとしても知る手段がないのだけど、いまもどこかで幸せに生きていればいい、その生活の中で一瞬でも私と過ごした時間を思い出してくれたらもっと良い、と願ってしまう気持ちになりますね。

    0
    2025年12月13日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一木けいさんの文章とてもすき。
    等身大な感じがして、全身からすんなり沁みてくる。真冬のおでんみたいな嬉しい温かさ。

    いろんな気持ちとタイミングが重なって変わっていく人生がそれぞれにあるって意外と忘れがちなことだった。

    人の愛の形っていろいろだな、
    葛藤もある、諦めもある。それでもその中で生活を営む。

    みんな幸せでいてほしいと心から願った。

    中学のとき好きだったあの人も。

    0
    2025年11月23日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一木けいさんの本は初めて読んだ。

    1ミリの後悔もない、はずがない
    の 、 が意味するもの。

    子どもの頃に自分たちの力では何ともならなかったことが、大人になるにつれて自分の決断で人生を選んでいく。

    それぞれいろんな事情がある人でも恋をする。
    離ればなれになりたくても、その決断をしなければならない、自分以外のせいで。

    生きるための強い意志を感じる。
    足りない部分を埋め、誰かに埋めてもらう人生。
    1人で生きていくのではなく、誰かと支え合うことのあたたかさを改めて感じた。


    0
    2025年11月16日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一編一編大切に読んだ。
    絶対再読すると思う
    一木けいさんの本、今まで読んだもの全て何度も読むぐらい気にいってる。
    ストワリーはもちろん、心理描写巧みで心がきゅっとなるのに引き込まれる

    0
    2025年11月02日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

    Posted by ブクログ

    キモいシーンがあるけど、全体的には面白かった。
    学生向けではないかも。
    でも、いろいろな人がいると知るのは悪くない。
    同じことをするにも、相手によって全く違うのだ。

    0
    2025年10月13日
  • 愛を知らない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    瑞々しくて悲しくて苦しい話だった。

    正直、芳子のことは少しも好きになれないし、可哀想だとも思わないけど
    ヤマオが言うように彼女が橙子を引き取らなければ
    同じクラスになることも合唱することもなかったと思うので
    そこに関しては「ありがとう」なのかなと思う。

    好きだけど嫌い。
    心の底から嫌いになれたらどんなに楽か。
    そう思ったときは、冬香先生のように、感情を別々の引き出しに入れてみようと思う。
    恩にも時効がある。いい考え方だと思った。

    0
    2025年10月07日
  • 結論それなの、愛

    Posted by ブクログ

    初読みの作家さん
    タイに駐在する女性たちが主人公たちの連作短編集
    みんなどこかで人とのつながりに飢えていて、それをどうにかしようともがいてた
    どれも良かったけど、1作目の菜食週間が好きだった
    心理描写が巧みでどんどん引き込まれてった
    久々にもっとこの人の書いた文を読みた!ってなった。

    0
    2025年10月05日