一木けいのレビュー一覧

  • 嵐の中で踊れ

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    軽やかでいたいと思う。
    そう、いつも踊っている彼女のように。
    嫌われるとか、不道徳だとか、おかしいだとか。
    他とは違うということが、まるで悪いことのように扱われるのは、集団秩序を保つためには、同調圧力が必要だからなのだろう。
    嵐は、秩序を搔き乱す。
    音楽に「調べ」があるように、嵐モードの「調べ」が生まれる直前、曲調が定まるそのほんの一瞬前、その一瞬の綻びから零れ落ちてきたものをすいすいとすくいとってくれたような小説だった。
    取り繕う必要なんかなくない?軽やかでよくない?
    ほら、気持ちがいいよ、
    そう、語り掛けてもらったように感じた。

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    2026年01月04日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

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     文庫版の〔作品紹介・あらすじ〕には、以下の文がありました。

       「価値観を揺さぶる不純文学。」

     アハハハハ。。。ついつい笑ってしまいました。

     主人公、挿絵画家の水野 伊麻(みずの いま)さん(41歳)はシングルマザーで、3人の恋人がいます。千夏(ちなつ)ちゃんという高校1年生の娘ちゃんもいます。
     
     世の中には、いろいろな価値観を持っている人がいます。自分の価値観と異なる言動を行う人を嫌悪したり批判したり差別したりするのも、その人の価値観です。
     それでも、日々を過ごしていくうちに思ってもみなかったことが起こるのが人生というものです(と思います)。

     何が普通で何が異常か?

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    2026年01月05日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    由井本人やその周辺にいる(いた)人たちをそれぞれの視点から描いた作品。
    ひとことで言ってしまえば青春恋愛小説なんだけど、その枠に留まらないエピソードや読後感があった。
    特に「潮時」に描かれた船乗りのお父さんの話がたまらなく切なくて好きだった。

    慌ただしく日常を過ごしていて、ふとしたタイミングで思い出す過去の恋愛。
    その人の隣で過ごす時間が何物にも代え難い幸せな時間だったこと。
    いまは消息も知れないし、その人が死んだとしても知る手段がないのだけど、いまもどこかで幸せに生きていればいい、その生活の中で一瞬でも私と過ごした時間を思い出してくれたらもっと良い、と願ってしまう気持ちになりますね。

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    2025年12月13日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    一木けいさんの文章とてもすき。
    等身大な感じがして、全身からすんなり沁みてくる。真冬のおでんみたいな嬉しい温かさ。

    いろんな気持ちとタイミングが重なって変わっていく人生がそれぞれにあるって意外と忘れがちなことだった。

    人の愛の形っていろいろだな、
    葛藤もある、諦めもある。それでもその中で生活を営む。

    みんな幸せでいてほしいと心から願った。

    中学のとき好きだったあの人も。

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    2025年11月23日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    一木けいさんの本は初めて読んだ。

    1ミリの後悔もない、はずがない
    の 、 が意味するもの。

    子どもの頃に自分たちの力では何ともならなかったことが、大人になるにつれて自分の決断で人生を選んでいく。

    それぞれいろんな事情がある人でも恋をする。
    離ればなれになりたくても、その決断をしなければならない、自分以外のせいで。

    生きるための強い意志を感じる。
    足りない部分を埋め、誰かに埋めてもらう人生。
    1人で生きていくのではなく、誰かと支え合うことのあたたかさを改めて感じた。


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    2025年11月16日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

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    一編一編大切に読んだ。
    絶対再読すると思う
    一木けいさんの本、今まで読んだもの全て何度も読むぐらい気にいってる。
    ストワリーはもちろん、心理描写巧みで心がきゅっとなるのに引き込まれる

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    2025年11月02日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

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    キモいシーンがあるけど、全体的には面白かった。
    学生向けではないかも。
    でも、いろいろな人がいると知るのは悪くない。
    同じことをするにも、相手によって全く違うのだ。

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    2025年10月13日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    瑞々しくて悲しくて苦しい話だった。

    正直、芳子のことは少しも好きになれないし、可哀想だとも思わないけど
    ヤマオが言うように彼女が橙子を引き取らなければ
    同じクラスになることも合唱することもなかったと思うので
    そこに関しては「ありがとう」なのかなと思う。

    好きだけど嫌い。
    心の底から嫌いになれたらどんなに楽か。
    そう思ったときは、冬香先生のように、感情を別々の引き出しに入れてみようと思う。
    恩にも時効がある。いい考え方だと思った。

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    2025年10月07日
  • 結論それなの、愛

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    初読みの作家さん
    タイに駐在する女性たちが主人公たちの連作短編集
    みんなどこかで人とのつながりに飢えていて、それをどうにかしようともがいてた
    どれも良かったけど、1作目の菜食週間が好きだった
    心理描写が巧みでどんどん引き込まれてった
    久々にもっとこの人の書いた文を読みた!ってなった。

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    2025年10月05日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    良かれと思って与えた愛の形が人を苦しめることってあるんだなって、そんなことを考えながら読みました。それぞれの立場に立てば理解できても、許せないし、でも諦められないし。誰かと生きていく難しいなって思いました。家族ってある種の呪い。幸せであろうと不幸であろうと、離れようとしてもなかなか離れられなくて、嫌いにはなりきれなくて、恐怖や不信感に支配されていても、父親だから…夫だから…っていうところに着地する。でもそれは悪くない。
    ただ、当たり前のことだけど暴力や暴言で人を支配しようとするのは弱い人のやることだと思った。はけぐちがなかったのかもしれない、追い込まれて、逃げられずにいたのかも知れたない。でも

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    2025年09月12日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

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    男女の関係に言葉をつけようとすると苦しくなったりするのだろう。
    自分に何か明確なものがあるとそんな事も気にならないし、憧れる。
    「2人の関係」について深く考えたくなる物語だった。

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    2025年09月03日
  • 愛を知らない

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    合唱祭をめぐる、高校2年生の涼(りょう)とその同級生たちの物語り。生まれた子供は全ての出来事が初めての経験であるのはもちろんだけれども、親にとっても子育ての全ては初めての経験であり、その中で起こる様々なことを丁寧に語った良作と思いました。星4つの評価としました。

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    2025年09月01日
  • 結論それなの、愛

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    論理感グチャグチャ、色に溢れたタイでの生活に最初はうわぁとなったけど、皮膚に纏わりつくような暑さと濃い花の香り、あの現地の男独特の欲しい言葉をくれる時間に包まれると、あぁ細かい事はもうどうでもよくなっていくんだなと妙に納得した。一人は逃避行し、また一人は罪を犯し、そしてまた一人現実の世界へ戻っていった。

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    2025年08月18日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    なかなか興味深い題材で、感情移入しやすかった。また読み返したい。アル中の父を持つ女性の話。私の父もお酒をかなり飲む人だけど、ここまでではないし、暴力、警察沙汰があるわけではなく飲みすぎて病気になったりお金がすぐなくなっちゃうくらいだけど、アル中って本当に怖いなってことを再認識しました。
    すべての章に、愛という文字が含まれていて、そこもなんとなく好きなところ。
    愛について、考えさせられました。勝手にしろって突き放せたら楽かもしれない、それでもあなたが好きだとゆるせたら楽かもしれない。だけどどっちにも振り切ることができない辛さ、不安定さ、やるせなさ。勝手に期待してそれを裏切られて、失望して、期待す

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    2025年08月12日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

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    文庫本としてはなかなかの長編小説だったが、するすると読めてしまったし、寝る前の読書時間が楽しみになる本だった。

    登場人物達が皆魅力的で愛おしい。
    誰しも自由でありたいと願っているであろうが、自由だから魅力的な訳ではない。
    その自由を得るために、常に自問したり他者を思いやる想像力を働かせたりしながら戦う人が魅力的なのだと思う。

    目盛りが合う、合わない、合わせる、合わせられない。
    それが心地良いものか、そうでは無いのか。

    相性というものを言語化するのは難しいけれど、こういった捉え方があるのかと納得した。

    愛と嫉妬と執着、これらは必ずしもセットなのか?

    「同担拒否じゃない愛は軽い」というス

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    2025年08月06日
  • 結論それなの、愛

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    ネタバレ

    面白かった。
    一木けい、いいね!
    読めるわ。
    内容は、不倫なのに、純愛だったりで、まあ、それも愛なのかもしれない。
    チーマリが幸せそうでよかった、いい人に出会えたねぇ。

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    2025年08月04日
  • 9月9日9時9分

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    自身の誕生日なので読んでみた。
    読み終わってから女性のためのR18文学賞受賞者と知り納得。この作品賞の作家さんはみんな面白い。
    恋愛小説と思って読むと不完全燃焼かも。この作品はそこが主軸ではなかったみたい。
    姉の身の上に起きたことはもちろん不幸だし、同情はするけれど、漣のスマホを解約しろとか監視するようなことをしていくら家族でも気持ち悪いなと思うし、自身の不幸を他人にまで負わせるのは間違っていると思う。
    朋温とはまたいつか再会してもらいたいと切に願う。友人の印丸君がとてもいいキャラだった。

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    2025年07月26日
  • 結論それなの、愛

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    ネタバレ

    彼女たちの求めていることは、私の求めている事だった。
    テオに、祐介に、ヴィンセントに感じられた安寧がどうしたって正規の夫には感じることができなかったのが虚しかった。求めるものはいつだって正しい形で素直に手に入ることはなくって、傷つくないと、捨てる覚悟がないとだめなんだろうか。そうなんだろうな、多分。
    『なーなーの国』での晶の終わりの独白を最初はどういう感情由来のものか分からなかったけど、次の『パ!』で彼女視点の話が続いた時、ああ孤独で虚無を抱えて、何もかもが通り過ぎてどうだってよくなってるんだって気づいたりしてた。

    基本的に不倫や浮気をしている登場人物を好感持って読めないんだけど、彼女たちに

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    2025年05月18日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    主人公である千映の父親。
    孤独、理不尽などの、生きるために折り合わなければならない「現実」の鋭利な角をやり過ごす為にアルコールを用いる人。
    愛するものを作らなければ、生活を支える必要がなければ、ひっそり生きていけたかもしれないのに。

    「この本が作者の経験に基づいて書かれてある」と解説にあった。

    このお父様の気持ちが、我がことのように感じられ、慄然とせざるを得ない。

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    2025年05月02日
  • 結論それなの、愛

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    駐在妻とそれに類する女たちの物語。駐在してる友達はいても駐妻してる友達はいないのに、リアルを感じる。現地で生まれた愛の方が本当の愛だって思っちゃうもんなのかなあ。一木けい、こういうのも書くんだね。

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    2025年04月29日