一木けいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編と見せかけつつ、最終的に、全ての話に登場する1人の嘘つきに繋がっており、その嘘つきの異常性について娘が言及する。
序盤は毒親から逃げる目的で急いで結婚し、その夫も亭主関白が強く、「稼いでくる旦那様の性的奉仕もできないなんて妻失格だぞ」と言っちゃう人だった。帝王切開で出産すると、母からも姑からも、「自然分娩ではない?痛みがなんだって?あんた異常。」とやっと産んだのに罵られ、現実で有り得る光景であり、絶望的で頭が痛くなった。
最後の話で、各話の登場人物が出てきたりするのだが、誰が誰だったか、名前の記憶が曖昧だったのでよく分からなくなった。
誰かの考察を読みたい。 -
Posted by ブクログ
言葉って、口にした瞬間思っていたことと微妙にずれちゃってるの。
ああこんなこと言いたかったんじゃないのにって、天を仰ぎたくなる。
特にすっごく疲れてるとき。
なんでわたしだけがこんな目にって思っちゃうようなときはほんと、ダメ。
そういうときって、ろくなこと放出しない。
自分がつらいときこそ、他人の苦しみに鈍感にならないで、手を差し伸べられるような人間になれたらなあっていつも思うわ。
そこまで到達できなくても、せめて自分を保てたらいいのに。
救うっていうのは、救われたい人がいてはじめて成立する行為じゃないの?
誰かを傷つけないために言わないことで、別の誰かが傷ついたら?
ただ黙っとくのがほん -
Posted by ブクログ
ネタバレ初投稿。アウトプットする意識で本を読むと、内容の背景とかが自分なりに深読みできてよかった。テーマは無条件の愛。しかも血縁関係がないとなるとどこまで相手のことを愛で包み込めるのか?そんな問いかけを感じた。そう思うと夫婦って血は繋がってないんだよな〜とか色々思った。
失って分かる存在ってよく言葉にされるけど、最後はまさにそれ。後悔しないように生きないとね。
それにしても冬香先生の人生の達観具合が半端ない!「追いつめてくる人は、恐怖の中で生きている」「すでにその人は恐怖のどん底にいる。だから妄想に支配されて苦しんでいる」…思い当たるフシがあります。