一木けいのレビュー一覧

  • 愛を知らない

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     初めて読む作家さん。文章が、素人の域を出ていなくて、少しびっくりし、戸惑いながら読んだ。でも、確かに、心を動かされるものがあった。話題になったのも頷けた。力がある1冊だった。

     幼い頃から親に虐待を受け、愛着障害を持つ女の子の物語。合唱コンクールの練習に励む高校生四人が主な登場人物。

     愛着障害を持つ女の子は、幼い頃、自分を施設から引き取ってくれた育ての親に、試し行動を繰り返し困らせた。高校生になって、随分と落ち着いたとはいえ、クラスメイトへの態度もぶっきらぼうだ。人からよく思われようなんていう気持ちは皆無と思える行動をとる。

     この物語を読んで1つ強く思ったことがある。私も、この女の

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    2024年02月07日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    アルコール依存症の父のもと育った千映。
    自分の夫もまた、アルコールに溺れようとしている。
    夫に父の姿が重なり、『ああなっては欲しくない、娘の恵に自分と同じ道は歩ませたくない』と神経をすり減らす日々を過ごしている。

    『全部ゆるせたらいいのに』とは、つまり、ゆるすことができない部分があるということだ。
    全部ゆるすことができたら楽になることは理解しているけれど、ゆるすことができない。
    許すは、何かを行うことを認めること。
    赦すは、既に行った罪や過ちを責めないこと。
    平仮名で表すことでそのどちらの意味も含有しているのだとすると、過去も未来もひっくるめてあなたの行為をゆるしたい、ということなのかな?

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    2023年12月07日
  • 愛を知らない

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    「誰も彼も、見たいものだけ見て、信じたいものだけ信じるよね。この世界にあるのは、そんなきれいなものばっかりじゃないのに。ー」(P.154)
    「誰かを傷つけないために言わないことで、別の誰かが傷ついたら?ただ黙っとくのがほんとうに、いいことだと涼ちゃんは思うの?ー」(P.155)
    「それで、その人のすべてを、わたしの中の引き出しに分けることにしたの。たしかに大事にしてもらった。愛をもらった。守ってもらった。つらいときに優しくしてくれた。情に厚くて、セクシーで、すごく魅力的な人。だけど、そのよい方ばかりに目を向けると、つらくなっちゃうのよ。そんな人に対してこんなことを思う自分がろくでなしに思えて。

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    2023年11月15日
  • 愛を知らない

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    愛とは。母親側からと子供側からの視点で描かれているけど、どちらの立場からしても辛い。血の繋がらない子供を育てるって軽くできることじゃないし相当な覚悟と精神力も必要で大変だろうと思う。それを思うと日記からもわかるように芳子の気持ちも痛いほどわかる。今同じように手がかかる子供がいる私自身の言葉を代弁しているような。そして橙子の愛を知りたいが為の言動や態度が子供ながらにしての必死のSOSだということもすごく伝わってきた。どっちも愛されたいだけなんだよな〜って読んでればわかるのに、現実はうまくいかなかったり言葉では言えないってあるよな〜

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    2023年06月19日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    高校の合唱コンクールが舞台。
    爽やかな青春小説で、ちょっと変わった女の子だと思っていたら、後半ガラッと印象が変わります。
    不可解な行動をする橙子に隠された秘密。
    読んでいて苦しくなる展開でした。
    虐待と一言で済ませるのとも違う親子の歪んだ愛。
    橙子の育った環境も辛く、母の芳子の過去も苦しく、お互いが愛して欲しいと叫んでいるのに上手くいかない。
    「追いつめる人は追い詰められている人だと思うの」
    「恩にも時効があっていい」
    離れることで上手くいけばいいなと思う。

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    2023年05月04日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    アルコール依存症の父親。
    娘の千映。
    それから千映の夫と娘。
    家族の葛藤の物語でした。

    アルコール依存症の父親
    仕事の付合いやストレスで飲酒が増える夫。
    そんな彼らを
    許す? 諦める? 認める? 理解る?
    どれも簡単には出来ないのではないだろうか。
    アルコールでの家庭の崩壊、夫婦間の危機
    読んでいて、どちらも恐ろしく気持ちが沈んだ。

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    2023年04月29日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    なにより、アルコール依存というのが
    いかに恐ろしいものかが思い知った。
    その人の人生、周りの人も含め
    狂わされてしまう。完治できた人間はいるのか
    と思うほど、悪循環で呪いのような病気

    主人公の背負ってきた苦労、
    幼少期から父にされてきた事を考えると

    泥酔し家庭に影響するほどの
    目の前の旦那に対し
    信じる、ことが当たり前のように
    できないのは、仕方ないよな
    難しいよな、と思う

    そんな彼女から
    許す、諦めることが
    いかに難しいかを教えてもらった

    お酒で狂うまでの
    千映と旦那と子供の生活

    千映が幼少期の頃の父と母の生活
    お話がそれぞれあって

    どちらも心がポカポカするほど、暖かく幸せな

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    2023年04月25日
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

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    「許す」ことができれば、
    と思うことは、日常的によくある。

    でもなかなか譲れず、
    相手を非難してしまうことが多い。

    しかもそれを受け入れてもらえなかったら、
    もっと「許せない」気持ちになる。

    全部許せたら、どんなことになるのか、
    考えながら読み進めました。

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    2023年04月09日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    読みやすいし、青木さんやヤマオなど、キャラが立っていて好感も持ちやすく面白かった。

    ただ、芳子の橙子との向き合い方は残念すぎるし、最後も、「今さら後悔しても…」感が尽きない。

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    2022年11月21日
  • 愛を知らない

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    「誰かを追い詰めるのは余裕がない人」だったなんてわかったつもりで、本当は気づきもしなかったな。
    だから、追い詰めてる人を責めることはしたくない。

    今はまだ、どう手を差し伸べたらいいのか、それとも、差し伸べない方がいいのか、わからないけど少しずつ自分の中で答えを見つけていきたい。

    この先、橙子のように興味のない人の声なんて気にせず、嘘で固めず、自分に芯のある強い人になれずとも、近づけたらいいな。

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    2022年05月26日
  • 愛を知らない

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    言葉って、口にした瞬間思っていたことと微妙にずれちゃってるの。
    ああこんなこと言いたかったんじゃないのにって、天を仰ぎたくなる。
    特にすっごく疲れてるとき。
    なんでわたしだけがこんな目にって思っちゃうようなときはほんと、ダメ。
    そういうときって、ろくなこと放出しない。
    自分がつらいときこそ、他人の苦しみに鈍感にならないで、手を差し伸べられるような人間になれたらなあっていつも思うわ。
    そこまで到達できなくても、せめて自分を保てたらいいのに。

    救うっていうのは、救われたい人がいてはじめて成立する行為じゃないの?

    誰かを傷つけないために言わないことで、別の誰かが傷ついたら?
    ただ黙っとくのがほん

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    2022年05月22日
  • 愛を知らない

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    「1ミリの後悔もない、はずがない」が好きだったので、手に取りました。

    愛してはいるはずなのに、うまくいかなくて、傷つけ合う。器用に愛しあえず間違えて間違えて、悲しかった。

    でも誰かに気づいてもらえた彼女は幸せだ。

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    2022年03月17日
  • 愛を知らない

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    恩には時効がある 縁には期限がある

    この本から、得た言葉。

    その人を好きな気持ちと、嫌いな気持ちは、違う引き出しにいれておかないといけない。
    そうでないと、ただしいことが、わからなくなる。

    愛を知らない?
    きっとみんな知っているのかも
    愛は自分の中にある。


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    2021年12月17日
  • 愛を知らない

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    母親の顔、その下の本当の顔を見てしまった
    子供は自分を守る為に、どうするか?
    息を殺して、自立出来るまで潜伏するか?
    レジスタントのように少しずつでも抵抗するか?
    そんな状態のクラスメートがいたら、どうするか?見て見ぬふりをするか?
    クラスの合唱から始まった話しです。



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    2021年10月10日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    心を掴んで離さない鋭い衝撃のタイトル。愛を知らないのは橙子のことかと思って読んでいたけれど、読み終えた今は子どもから向けられる愛に気づくことができなかった親を指しているような気がしてならない。
    言葉の暴力の場面は自分が言われているかのように胸が抉られる。
    自分だったら、スーパー出禁になるほどの育てにくい子どもに一定した心穏やかな愛情を常に注げるだろうか。橙子の母も、涼やヤマオのような人間とその苦悩が分かち合えていたらもっと早く光にたどり着いたのかもしれない。
    様々な過去を抱えながら生きる登場人物が魅力だった。

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    2021年10月10日
  • 愛を知らない

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    間違ってる。
    だから悪い。
    だけじゃなくて、人は悪い所もあれば良い所もある。ぜーーーーんぶひっくるめて抱きしめてあげたい!
    って感じです。

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    2021年09月28日
  • 愛を知らない

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    こう来るだろうと言う予測はしていたけど、予想外のカミングアウトと予想以上の緊迫感を味わえた後半は一気読み。
    少し物足りないないのは、ヤマオ、パーフェクト過ぎなのと、主人公母の物分かりの良さの漠然とした感じ。前作よりもどこかで読んだ感

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    2020年10月20日
  • 愛を知らない

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    ネタバレ

    初投稿。アウトプットする意識で本を読むと、内容の背景とかが自分なりに深読みできてよかった。テーマは無条件の愛。しかも血縁関係がないとなるとどこまで相手のことを愛で包み込めるのか?そんな問いかけを感じた。そう思うと夫婦って血は繋がってないんだよな〜とか色々思った。
    失って分かる存在ってよく言葉にされるけど、最後はまさにそれ。後悔しないように生きないとね。
    それにしても冬香先生の人生の達観具合が半端ない!「追いつめてくる人は、恐怖の中で生きている」「すでにその人は恐怖のどん底にいる。だから妄想に支配されて苦しんでいる」…思い当たるフシがあります。

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    2020年06月14日