あらすじ
“誰もが誰かの、台風の目。スリリングで笑えて、変てこで温かな嵐の一夜。” 一穂ミチ氏、共鳴!
「最高なことは、最悪のときに起きるのかもしれない」
もしも自分にとって「いちばん会いたくなかった人」に再会してしまったら――嵐を前に避難所に偶然集った中高生や大人たち。そこで期せずして再会したそれぞれの“黒歴史”の相手。湧き起こる恋心、後悔、秘密、恥、宙ぶらりんの夢。そして、漆黒の過去との決着……。
時に不条理で、時に甘酸っぱい運命に翻弄されながらも、本気で笑って、泣いて、もがく大人や若者たちの様をエモーショナルに描く、一気読み必至のエンタメ青春群像小説!
【あらすじ】
好きな同級生に素直になれない男子高校生の厳(ごん)。夫婦関係に埋めがたい溝を感じる詩伊(しい)。女性に不自由したことはないが忘れられない元カノがいる山内(やまうち)。妻子にとある女性との情事を隠している真面目な銀行員の日出樹(ひでき)。見た目のコンプレックスで人前でマスクを外せない女子中学生の小梅(こうめ)。大切なものを探すため故郷へ戻ってきた亜揮(あき)。
嵐が近づき、期せずして同じ避難所へ集まった彼らが再会したのは、それぞれの「いちばん会いたくなかった相手」。夜の嵐に閉じ込められた体育館で、本来交わるはずのなかった人々の間に新たな化学反応が生まれ、過去との決着を求めて止まっていた時計の針が動き出す。誰もが、愛する人を求める心や捨てたい感情、秘密を抱え、もがいている。果たして嵐がもたらすのは、災厄か、それとも僥倖か――。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
よかった、とても。登場人物が多いから初めは混乱しつつも、各々がきちんと立っているのもあってすぐに馴染む。そきて点と点が線で繋がった時には嵐がおさまって、それぞれが自分で選んだ道を歩もうとしてるところ、ラストの余韻もとても好きだった。
会いたくない人、今いないな…でも10年前とかならいたのかな?それとも10年後とか?今が多分私は一番幸せなんだろな
Posted by ブクログ
軽やかでいたいと思う。
そう、いつも踊っている彼女のように。
嫌われるとか、不道徳だとか、おかしいだとか。
他とは違うということが、まるで悪いことのように扱われるのは、集団秩序を保つためには、同調圧力が必要だからなのだろう。
嵐は、秩序を搔き乱す。
音楽に「調べ」があるように、嵐モードの「調べ」が生まれる直前、曲調が定まるそのほんの一瞬前、その一瞬の綻びから零れ落ちてきたものをすいすいとすくいとってくれたような小説だった。
取り繕う必要なんかなくない?軽やかでよくない?
ほら、気持ちがいいよ、
そう、語り掛けてもらったように感じた。