森谷明子のレビュー一覧

  • 千年の黙 異本源氏物語

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    毎月参加している横浜読書会 KURIBOOKS で2020年から始まった源氏物語の読書会。
    1年で源氏物語を読み通すというのを三年続け(つまり、3回読んで)、今は4年目(4週目)

    ここにきて、だんだんわかってきた気がする。
    というか、源氏物語の周辺本を読む余裕が出てきた。

    紫式部の生きていた平安時代を舞台に、
    行方不明になった中宮定子の愛猫探しなどの小さな謎を、紫式部がホームズ役となって解決していく、連作短編でありながら、各短編を通して「源氏物語」の研究者の中でも意見が分かれる 失われた帖「かかやく日の宮」は存在したのか?という謎も追う。というか、作品としてはこっちの謎に挑むというのが本編

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    2024年04月13日
  • エール!(3)

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    働く人への応援短編小説集。異色だけど山本幸久さんの作品が面白かった。いろんな仕事があって、豆知識もたくさん。多彩なアンソロジーで楽しめた。頑張ろうって思える。

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    2024年03月05日
  • 望月のあと 覚書源氏物語『若菜』

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    ネタバレ

    シリーズ3作目
    来年の大河ドラマを前に「源氏物語」に因んだ本を読もうかと探していたら、出てた!知らなかった!あわてて読む。
    すでに前作の記憶が怪しくて残念だけど、この本だけでもかなり楽しめる。

    和泉からの依頼により、式部は道長が瑠璃という姫を密かに住まわせていることを知る。瑠璃姫とは何者なのか。
    源氏物語の続編を周囲から催促されていた式部は、瑠璃姫をモデルにした物語を描き始め。

    前半は道長サイドから話が進んでいく。
    一条帝が儚くなり、東宮に孫をつけたものの、新帝とは合わず、娘・姸子には姫しか誕生せず、悶々とする道長。
    それに合わせたように、京では天候不順と付け火が相次いでいた。
    傲慢でどれ

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    2023年12月16日
  • 星合う夜の失せもの探し

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    ネタバレ

    【収録作品】良夜(リョウヤ)/事始(コトハジメ)/聖樹(セイジュ)/春嵐(ハルアラシ)/星合(ホシアイ)/人日(ジンジツ)

    前作からだいぶ時間が空いているので、記憶があやふやなままの続き。
    関係者に決定的な悪人が出てこないので読み心地はよい。
    昔の田舎の女性の立場を読むにつけ、そこで強かに生き抜いてくれたから、現代に繋がるものがあるのだとありがたく思う。反面、それをちゃんと受けとれているのか… 

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    2023年08月11日
  • 涼子点景1964

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    1964年というのは、その時代を生きていた人にとってはとりわけ記憶に残る年じゃないかと思う。
    敗戦から立ち直り高度成長に向かって邁進する中、東海道新幹線が開通したり東京オリンピックが開催されるなどエポックメイキングな出来事で国全体が高揚していた年。
    私は長崎に住む小学生だったので、かなり温度差はある(東京の小学生は道路掃除とかしてたんだ)と思うし、年を重ねるに連れ記憶が美しく上書きされていることはあると思うのだが、それでも「1964年」という言葉に惹かれるところはある。

    さて、この物語、そんな東京オリンピック前後の時期に、涼子という女性と何らかの関りを持った7人の話で章立て(それらを涼子メイ

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    2023年01月18日
  • 千年の黙 異本源氏物語

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    ネタバレ

    平安朝の人間模様を下敷きにしたコージーミステリー。紫式部が安楽椅子探偵。ゆっくりした気分で読める。

    藤原実資の述懐の部分も効いてて面白い。

    「かかやく日の宮」の巻を道長が誰を使って葬ったかの種明かしは、あーー!そうかそうか!という感じ。

    后になるのは源氏の姫ばかりで藤原氏の息女が時めかない源氏物語を、左大臣道長から守る方法として紫式部が彰子のもとに出仕し、ついには道長も執筆の援助者(パトロンとしてだけでなく)として引き入れ『雲隠れ』決着をつける下りは、したたか。
    イメージより明るく晴れやかで、強く闊達とした、一貫した紫式部。

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    2022年11月16日
  • エール!(3)

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    伊坂幸太郎が読みたくて購入。

    伊坂幸太郎と山本幸久が頭一つ抜けて面白い。

    もっと読んでみたくなる短編を書いている。

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    2022年09月12日
  • エール!(3)

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    伊坂幸太郎さんの短編集収録の彗星さんたちが良かったので、元のアンソロジーの方も読んでみました。それぞれの作家さんの色が出ていて楽しめましたが、短編自体あまり好きではない方なので、評価は普通になってます。

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    2022年05月01日
  • エール!(3)

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    お仕事短編集の第3弾。自分が一番共感できたのは第2弾だったかな。就活中の人なんかが読んだらいいんじゃないかと思いました。人生でいくつの仕事を経験できるか、そんなに多くないから小説で擬似体験、、

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    2021年09月17日
  • れんげ野原のまんなかで

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    司書資格の勉強をしている今にピッタリの本だった。私の好きな日常のちょっとした事件の謎に迫る話も楽しかった

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    2021年07月01日
  • 千年の黙 異本源氏物語

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    平安時代を覗き見たような、教科書に出てくる紫式部や清少納言が生きた体を得たようなそんな感覚になった。
    紫式部はもっと大人しく地味で、やや暗いくらいのイメージを持っていたので、本書の闊達で好奇心旺盛な彼女がたちまち好きになってしまった。
    また、最初は彼女の物語を軽くみていた人たちが次々にはまっていくのが痛快だった。

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    2021年04月02日
  • エール!(3)

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    シリーズの中でも変わり種の職業が多かったです。伊坂幸太郎は短い話しの中にも伏線と回収があり、楽しく読めました。

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    2021年03月06日
  • 御城の事件~〈西日本篇〉~

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    徳川家康は好きではないけど、風変わりなキレ者というイメージを思っていて。その特異さが魅力的に描かれていた「幻術の一夜城」が好き。

    お市の方が出てくる「小谷の火影」も面白かった。
    いつの時代も女は怖い。

    あと、単純に「忍者ってかっこいい」と思ってしまう自分がいる。笑

    東日本編よりはこの西日本編の方が役者揃いで好き。

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    2020年10月24日
  • 春や春

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    女子高生が俳句甲子園に挑む。俳句甲子園の仕組みを初めて知った。短歌の歌合せみたい。小説としては、主人公の動機と、何より俳句が弱い。

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    2022年08月22日
  • 御城の事件~〈西日本篇〉~

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    タイトル通り、城を舞台にした事件の話五編。

    「幻術の一夜城」黒田研二(墨俣城)
    秀吉が一夜で築いたとされる墨俣城の謎を解く家康。さらに彼はそこに一瞬で天守を造りだすと言う。
    秀吉の一夜城の謎は何となく聞いたことのある内容だったが、家康の幻術はさて? ここまで上手く行くのか疑問ではあるが、天下を取る者はこういうことも味方に付けるということか。


    「小谷の火影」岡田秀文(小谷城)
    信長が今にも攻めて来ようとする浅井長政の小谷城で、牢に閉じ込めた筈の曲者が脱出し、そこから連想して事件が起こる。
    こんなお市の方は見たくない! というお市の方ファンの悲鳴が聞こえそう。お市の方は悲劇の女性かはたまた…

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    2020年05月30日
  • 深山に棲む声

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    少年イヒカは禁じられた深山へと入り、霧に迷ったところを深山に住む女に助けられる。
    その女によって閉じ込められている少年のおかげで、女の元を逃れたイヒカは少年を助けることを約束する。
    しかし、その「約束」によって、二人は数奇な運命に呑みこまれてゆく…。

    五篇の連作短編集。

    第一話は少年イヒカの話、第二話は深山に逃げ込んだフツとイオエの話、第三話はイヒカと同じ村に住むオシヲの少年時代の話…という風に、章ごとに時系列も主人公もバラバラです。
    そのため、どのお話も「深山」と呼ばれる架空の山が舞台のお話となっているのですが、最後の短編までお話の着地点が全く見えず、読むのに時間がかかりました。

    お話

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    2020年01月04日
  • 花野に眠る

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    しまった、シリーズ2作目だったのか。
    1作目を知らなくても楽しく読めたけど、主要人物のことが分かってたらもっと楽しかったよね、きっと。
    途中ちょっと分かりづらさを感じてしまったこともあり(自分の集中力不足だけど)、かつ1作目と以降作への期待をこめて・・・厳しめに、四捨五入での★4つではなく、切り捨てによる★3つ にしておきます。

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    2019年09月12日
  • FOR RENT――空室あり――

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    ミステリーなのかな。最初は恋愛物だとおもって読み進めて行くと何故か巧妙に謎が深まるばかり。「あたしが殺したの」という母の一言から物語は加速して行く。結末は読んでのお楽しみです。

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    2018年11月27日
  • 春や春

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    俳句についてよく知ることができたし興味を持つ事もできた。仲間が次々集まってくるところは、ドキドキした。でも展開が早いなとも思った。もうちょっと各々を掘り下げてほしかった気もする。終わり方もそれでいいの? それと、決定的にこれは……って思ったのは目次のところの登場人物にルビが振ってあったこと。これのせいでHalu=トーコだって言うのが決定的になってしまって残念だなと思う。

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    2018年11月12日
  • 白の祝宴 逸文紫式部日記

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    ネタバレ

     心に食い込んでくる源氏物語の力、というものを、思い知らされました。本を読むのは好きなほうですので共感できなくもないですが、残そうという強い気持ちを掻き立てられる作品なければ、こうして伝えられて来たかどうか。
     それが現代でも、スピンオフ作品と言える物語を生み出す、すごいと思います。なにせ千年ですからね。
     と言いつつ、単純にそれだけではないとも思います。忘れたくないのは、今、ここにいる人間に、前作に続けて「購入」させて「読ませる」ているのは、疑いなく作者の力なのだということ。それも意識していたいし、物語を作ってくれた存在には、感謝をしたいものです。それが千年前のひとでも、現代のひとでも。
     

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    2018年10月18日