柄谷行人のレビュー一覧

  • 世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて

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    [ 内容 ]
    「資本=ネーション=国家」という接合体に覆われた現在の世界からは、それを超えるための理念も想像力も失われてしまった。
    資本制とネーションと国家の起源をそれぞれ三つの基礎的な交換様式から解明し、その接合体から抜け出す方法を「世界共和国」への道すじの中に探ってゆく。
    二一世紀の世界を変える大胆な社会構想。

    [ 目次 ]
    序 資本=ネーション=国家について(理念と想像力なき時代 一九世紀から見た現在)第1部 交換様式(「生産」から「交換」へ 「交換」の今日的意味 ほか)
    第2部 世界帝国(共同体と国家 貨幣と市場 ほか)
    第3部 世界経済(国家 産業資本主義 ほか)
    第4部 世界共和

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    2010年06月30日
  • 世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて

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    柄谷行人が久しぶりに新著を出したと思ったら、岩波の新書版。しかも中を見ると「ですます」調。そんな人ではなかったはずでは...

    2001年の『トランスクリティーク』でまとめられた内容から基本的には進展はありません。なるほどあとがきで書いているように「『トランスクリティーク』は専門的すぎたので、普通の読者に理解できるものにしたい」 ということで書いたらしいので、それでいいのかもしれない。ただ、「普通の読者」をどのあたりに置いていたのかどうか不明ですが、その意図が成功したのかどうかは怪しいところです。まさか、ですます調にすると簡単に見えると思ったわけでないでしょうが、内容が変わっているわけではな

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    2009年12月26日
  • 世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて

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    カントのいう統整的理念として大事な1冊。学問を志す者として理想を追うに当たってこれだけ過去を考察、再考できるのには憧れる。

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    2009年10月07日
  • 定本 日本近代文学の起源

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    しっとりとして、選び抜かれた的確な言葉で主張を論証していく論文として、その美しさ、端整さに恐れおののく。

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    2018年10月14日
  • 倫理21

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    「他者を手段としてのみならず同時に目的として扱え」

     あぁ難しかった。集中しないと内容が把握できなかった。大変だったけど、なんとなくわかった気がする。でも、結論がなぜ資本主義の批判になったのかはわからなかった。
    存在(ザイン)・・・いかにあるか
    当為(ゾルレン)・・・いかにあるべきか

    すべての悩みはこの間で揺れ動く中にあるんだけども、当為なくしては何事も始まらない。こういったべき論は煙たがれるのが普通だけど、これがないと人にはなれない。カントが言うゾルレンは道徳的な「善」ではなくて、「自由であるべき」という倫理の話。
     たとえば、幸せになるために結婚する。極論かもしれないけれど、

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    2009年10月04日
  • 倫理21

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    ひょっこり読み始めたんですが、なかなかおもしろかったです。というか、本書の中で検討されている「自由」と「責任」の話、私自身も何となく考えていたところだったので、いろいろと言葉を与えてもらった感じです。「自由には自己責任が伴う」とか「自由を確保するためにみんなで自重しよう」とか、そういうおバカなことを言う人が未だにときどきいたりするんですけど、そのテの人たちにはとりあえずこの本を薦めたいですね。自由論に関する手ごろな本を探していたんですけど、本書はなかなかよく問題点を整理できている気がします。さるところで「大学一年生におすすめ」みたいなコメントを見かけましたが、確かにそれくらい読みやすい本です。

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    2009年10月04日
  • 意味という病

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     むちゃくちゃおもしろかったんだけど、これについて語る言葉を持っていないので困る。とりあえず他の著作も読んでみようと思った。「批評」そのものを食わず嫌いしていたんだけど、これはちょっと失敗だった。まさかこんなにおもしろいなんて思いもしなかった。

     馬鹿な感想を洩らすと、知識としては知っていたけど、古井由吉が褒められている文章を読んで、なんか嬉しくなった。まったく鼻持ちならないファン意識やなぁと自分でも思う。

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    2009年10月04日
  • 坂口安吾と中上健次

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    あちらこちら、記憶にあるようなないような。
    この版はまとめ版なので、なんだかなつかしいような気もしたという意味で。

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    2009年10月04日
  • 世界史の構造

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    いや、難しすぎて序文であきらめ、ChatGPT に話を聞く。どうやら世界はC型の資本主義が限界に達して D型に移行していくという仮説。人が手段ではなく、目的となる社会。そうなるといいね。そうあるべきなのだろうね。

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    2025年10月13日
  • 日本近代文学の起源 原本

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    ネタバレ

    朝日新聞の本人の連載記事で参考としてあげられていた本である。文学史ではないのでとりとめのない項目がまとめられている。風景の発見、内面の発見、告白という制度、児童の発見、構成力についてである。こうした項目で過去の文学作品が分析されている。

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    2025年07月19日
  • 定本 日本近代文学の起源

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     風景や内面など、今では当たり前だと思いがちな要素は、実は明治時代以降の制度や明治20年前後に発生した言文一致運動によって誕生したと著者は指摘する。言文一致に関しては、語尾と主語の関係、「彼」、「彼女」、「私」という表現の役割を本書では語られている。また武士の支えであった「武士道」の理念が封建制において有効であったこと、明治の没落士族とキリスト教の関係についての面白い指摘をする。いずれにせよ、昔から存在した思われるもののなかに、実はある時代を境に制度化されたものだと著者は読者に教える。

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    2024年08月16日
  • 世界史の実験

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    本書は、著者の創造性溢れる柳田邦男論とでもいおうか。第一部では彼の著作「実験の史学」を引き合いに考察を進める。歴史は実験できるのか?という問いに対し、自然実験も自然が実験をするのではなく、実際は人間による比較分析であることを挙げ、柳田の郷土研究はまさにこの視点に立脚していると説く。新渡戸稲造や藤村藤村にまつわる話が興味深い。第二部は「山人から見る世界史」とあるが、柳田邦男についてのアラカルトな試論か。著書名並びに第一部と第二部の関連性がいまいちピンとこないものの、内容そのものは興味深い。

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    2023年08月20日
  • 柄谷行人浅田彰全対話

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    11
    ポスト・ラディカリズムから脱構築へ@アメリカ
    19
    天皇
    24
    江戸思想史

    43
    構造的な反復
    50
    天皇 三島由紀夫 江藤淳
    59 60
    無知の知
    78
    天皇
    87
    唯物論
    88
    吉本ばなな

    103
    イデオロギーでごまかしていた現実的矛盾が露呈する

    117
    125
    ヘーゲル的な図式とサブカル
    141
    知識人


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    2023年01月27日
  • 柄谷行人対話篇2 1984―88

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    12
    教える・習う 非対称 言語ゲームの基礎?
    26
    精神分析は医者と患者のコミュニケーションとしてしかありえない
    45
    文学は教えられないことを教える
    48
    自己差異化

    62
    現代の文学は言葉のガン的な拡大、自己免疫疾患
    74
    82
    外科
    83
    キュアーよりケェアー

    99
    景気循環→進化論 マルサスより19世紀のイギリス
    114☆
    記号論
    119
    中上健次 フランス文学・日本文学は元植民地に依存している
    →搾取
    131
    共同体と共同体の間が社会

    173
    戦中の紙の配給、本の配給、インフレ
    181
    柳田は政治化した私を問題
    折口は世界宗教化しようとする
    185
    フランス現代思想は政治的状

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    2023年01月26日
  • 柄谷行人対話篇1 1970-83

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    16
    引き戻す力=日常性 外的なものでない?
    26
    風 ないとイマジネーションが働かない
    47
    チボーデ「批評の生理学」

    66
    哲学の文体 動詞でなく名詞のみ?
    72
    疎外論の感想
    78
    安吾
    84
    日本語
    92
    風景
    98
    躓き 国語教育 柳田は小学校教師を読者に置いてた?

    125
    奴隷とプロレタリアート
    141
    アイデンティティではなくディファレンス
    未開と進んでいるは進化論から生まれ、それは同一性の問題である

    175
    ツリー
    182
    主体として捉えるのではなく場所として捉える
    185
    リズム

    214
    デリダ フッサール
    225
    バイイ
    233
    セミ・ティラス的な構造

    314

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    2023年01月26日
  • 政治と思想 1960-2011

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    16
    世代論 60年代人
    60年=多様性と近代日本の問題(普遍性、グローバル)から70=ただの学生運動(世界的共通性がない)
    24
    〈六〇年には、グローバルな問題があると同時に、「昭和」という言葉ががはらむような、日本に固有の問題がある。〉
    30
    〈文学は「文学的」ではない。文学には、才能と時に労働が必要だ。才能と同時に、こつこつやる必要がある。〉
    37

    50
    修論
    61
    フランス現代思想
    世界の解釈を変える→世界は変わる
    テクストをどう読むか→テクスト的観念論
    67
    デリダの脱構築、冷戦構造を反映
    75
    考えずコミット
    80
    交換様式
    109
    歴史の反復
    国家に固有の反復、資本に固有の反

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    2023年01月25日
  • 世界史の実験

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    2010年に『世界史の構造』を書き終えた柄谷行人が、柳田国男について考察した一冊。

    第一部は「実験の史学をめぐって」と題され、主に柳田国男が戦前に発表した「実験の史学」の評価がテーマとなっている。柳田国男は日本各地での方言の共通性を調査することで、空間が離れつつも共通した歴史・文化が存在しているということを比較文化論的に示そうとした。しかしながら、その後で柳田はこうした探求のアプローチを取ることがなくなり、その背景にある彼の思想の変化と共通性を炙り出すのが第一部でのテーマである。

    続く第二部は「山人から見る世界史」と題され、天狗や仙人として表象され、平野部の社会からは完全に途絶された世界を

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    2021年04月11日
  • 大江健三郎柄谷行人全対話 世界と日本と日本人

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    「文学とは、小説とは、哲学とは、そこから見えてくる世界とはこういうものである/こういうものであった」という点においては色褪せず参考になる本だと思う。しかし、「こうなるであろう」という点においてはコロナ前に書かれた本であるため、「本当に?」となる。そのくらいコロナで世界は不可逆に変わってしまった。文学も小説も2人の言う通りエネルギーを無くして、2人の願い叶わず衰退はするだろうけど、そこまでの道筋はこのとき見えていたものと大きく変わってしまったと思う。たとえば誰かの抱えた花束が手放されるのは、花が枯れたときではなく、その人が死んだ時かもしれない。

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    2021年03月06日
  • 戦後思想の到達点 柄谷行人、自身を語る 見田宗介、自身を語る

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    社会学者の大澤真幸が、日本の戦後~現代を代表する社会思想家として柄谷行人と見田宗助の両名を選び、対談及び自身の解説文によって両名の思想を描き出す一冊。

    両名の著作にあまり触れたことがない人でも理解できるように書かれた解説文や、大澤真幸自身の優れたインタビュアーとしての論点設定により、両名の思想の入門書として確かに良い一冊になっている。

    柄谷行人については、2010年に発表された『世界史の構造』以降のテーマである交換様式論が主に解説の対象とされ、かつ自身の恩師である見田宗介の思想との接続を図る最後のパートが非常に面白い。

    少なくとも研究室のメンバーで柄谷行人を読んでいなかった人は相当少ない

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    2020年05月03日
  • 世界史の実験

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    (01)
    著者が長年あたためてきた柳田国男論であり、世界というスケールをもった文明論(*02)でもある。
    マルクス、進化論、デモクラシー、植民政策、ナショナリズム、国家神道、大東亜共栄圏、近代の世界や国家日本の動きのなかで、柳田は、どのような「実験」を企てようとしていたのだろうか。近年の柳田研究でまとめられてきたモチーフも下敷きにしながら、批判をこころみつつ、著者が長年考えてきた柳田の現代性を明らかにしている。
    島崎藤村と柳田国男の文学的な比較実験という面白い手法も用いている。

    (02)
    第二部は特に、柳田が唱えた「山人」を著者が独自に抽象した原遊動民と位置づけ、デカルト、フロイト、井上円了

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    2019年03月28日