石戸諭のレビュー一覧

  • リスクと生きる、死者と生きる

    Posted by ブクログ

    石戸記者のことはTwitterで動向を追っていて、その契機は忘れてしまったが、おそらくはやはり震災関連の情報発信だったのだと思う。彼の精緻な取材と、震災に対するスタンスを肯定していたので、本書は買う以外の選択肢がなかった。

    本書はルポルタージュではない。直接的な被災者ではない立場でありながら、震災とこの7年間実直に向き合ってきた人物が語るエッセイ、読み物であると思った方がいい。語り口は淡々としているが筋道がしっかりとしていて、静かな力強さで、彼の主張を物語る。

    この本はいわばオーラル・ヒストリーに近い。被災者という言葉ではすくい取れない個別の語り、物語を紡ぐものとして、とても貴重だと思う。

    0
    2018年03月05日
  • リスクと生きる、死者と生きる

    Posted by ブクログ

    情報が錯綜する今、表面上の言葉だけで物事を捉えることはできない。言葉の裏側にある、その状況は、自分が実際目にしたり、体験することでしか理解できない。だからこそ、安易に、自分の物差しで物事を測ることには、大きなリスクを伴う。

    2017年9月に被災地を訪れたとき、自分は訪問者として見ていなかったか。どこかにかわいそう、と言う思いがあって、他人事に捉えていなかったか。とても反省しなければならないと思った。

    その土地にはそこで暮らす人たちの生活があって、何が幸せで何が悲しいことなのか、その人たちでないとわからない。わたしたちの物差しで測ってはいけない。だからこそ、話を聞いて、考えることが大切なのか

    0
    2018年02月03日
  • 「嫌われ者」の正体―日本のトリックスター―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    人間は人間である限り、その時の生存本能に従い情報を求め自らの血肉や思考へと糧としていく。これは数千年前から変わらない事実であり不変であり遠い数万年未来だろうが、人間が人間であり続ける以上は、本著の指す「嫌われ者」は生まれていくだろう。
    本著では、現代(2026)という私たちが生きている期間で影響を及ぼしている「嫌われ者」を紹介している。紹介された人は一例に過ぎず、刺激的な言葉で扇情的に煽る存在や、暴露等の大衆の注目を集めるための発言と表現をしている人をSNSでも動画配信でもテレビでもその他でも多く見られる。私たちは、例外無く皆誰かの思想や哲学に無意識にすり込まれている。情報の質について善し悪し

    0
    2026年01月21日
  • 「嫌われ者」の正体―日本のトリックスター―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「嫌われ者」、トリックスターを通じて、ポピュリズムを描き出す。
    腐敗したエリートと対峙する庶民、という観点から否定はしないが、正しい問題提起から誤った答えを導き出す懸念が非常に高い。
    そんなまとめだったと思うが、分析の対象としてるキングコングの西野はちょっとその文脈からすると必要なかったような気がする。

    視点は公平に思われ、面白かった。

    何つかただ、本当に自分の行動を信じてるのか、肥大した承認欲求なのかという違いもあると思うし、「嫌う側」の分析も読みたかったと思う。

    0
    2025年05月12日
  • 「嫌われ者」の正体―日本のトリックスター―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    書店の平積みで目に留まって、読んでみた。

    いわゆる嫌われ者、とされる人物と団体にスポットを当て、ときに本人への直接インタビューもしてまとめている。 まず、可能な限りフラットに書いている点が良い。こういう点は(ある意味)良いがこの点はいただけないと、どちらも一理あると思える内容で、これぞ両論併記と感じた。

    個別に見ると、西野氏に関する章が自分の中ではあまり聞いたことのない話が多く、ちょっと見方が変わったように思う。 失敗をしてないが故の危うさなど、あらためて苦手に感じる面も再確認したが、新たな視点を得られた。

    0
    2024年12月19日
  • 孤独のレッスン(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    寂しさや不安から来る孤独や一人ぼっちの孤独なら分かる気がする。17人の作家陣の考える孤独と孤独へのアプローチが様々で、孤独って奥が深いんだなと思った。想像力や創造力を生み出す有意義な孤独を味わいたいと思った。

    0
    2024年09月14日
  • ニュースの未来

    Posted by ブクログ

    こんな思いを持って文章を書いている人がいるって嬉しい。
    色んな葛藤が、キャリアの中であったんだろうな。

    0
    2023年02月01日
  • ルポ 百田尚樹現象 ~愛国ポピュリズムの現在地~

    Posted by ブクログ

    前半ではタイトル通り百田尚樹の現象について、インタビューも交えて書かれる。これは良いのですが、後半では90年代のつくる会についての記述がほとんどで、この本を手に取る人はだいたい知ってるのではないかとも思いました。
    とはいえ結論としては、つくる会の活動と百田尚樹は地続きのように見えて明らかな切断がある、という内容なので、現象の違いを浮き彫りにするためには必要な記述だったのだろうと思います。

    つくる会自体も当時は冷ややかに見られがちでしたが、そこからさらに劣化したかのように思われている百田尚樹的なものが、どうしてそのような印象を持たれてしまうかについては、わかりやすくまとまっていると思います。

    0
    2023年01月10日
  • 東京ルポルタージュ 疫病とオリンピックの街で

    Posted by ブクログ

    決してライトなテーマではないのに、読後感が清涼飲料水のよう。文章がこざっぱりしている。それがファッション的でもあり、現代的でもあり、著者を表していると感じた。若者のすべて、が印象に残った。

    0
    2023年12月15日
  • ニュースの未来

    Posted by ブクログ

    Twitterで話題に挙がっていたことから興味持ち、購入。

    大手(毎日)→ネットメディアへ移っても、ネットメディアもまた大手と同じような道に陥ったりする。著者の葛藤する様子が伝わるとともに、感情に訴えるタイトルや速報を出したところ勝ちな点というのは、凄く分かる感じがした。

    著者が挙げた良いニュースの条件というのも、個人的に納得感あった。確かにそのような記事増えると、またニュースは面白くなると思う。

    0
    2021年10月29日
  • ルポ 百田尚樹現象 ~愛国ポピュリズムの現在地~

    Posted by ブクログ

    雑誌の時(ニューズウィーク)の時の方が、短くまとまってて好きだったかな。
    特に『百田尚樹現象』というタイトルで、まあそれを理解する必要はあるとはいえ、後半は丸々「新しい教科書を作る会」のルポとなっていて、結構ゲンナリとした。

    0
    2020年06月28日