ジャック・アタリのレビュー一覧

  • 世界の取扱説明書――理解する/予測する/行動する/保護する

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    経済学=希少なモノの生産、所有、交換、管理の学問  未来に役に立たない
     偽りのノーベル賞=経済学賞  経済学≠「世界の取扱説明書」 
     世界を形成するのは 慣行(常識)と歴史

    11世紀~ 帝国秩序から商秩序へ 9の「形態」と「心臓」
    1.ブルッヘ     1250‐
     すべての「心臓」(中心都市)は欠乏の産物である
    2.ヴェネツィア   1348-
     権力を確約してくれる軍隊を維持する資金を工面できなくなると心臓は疲弊する
    3.アントウェルペン 1453-
     心臓はエネルギー、コミュニケーションのイノベーションで権力を把握する
    4.ジェノヴァ    1550-
     心臓になるには金融

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    2024年01月29日
  • 世界の取扱説明書――理解する/予測する/行動する/保護する

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    サステナ的な話はよく聞くが、こんなことになってるのか、、、と衝撃を受けた
    分かっていても自己都合を優先してしまい滅びの道へ向かってしまうんだろーなと感じつつ、ブロックチェーン等のテクノロジーを活用して環境に配慮した行動を正しく評価し、矯正していくしかないのかなと感じた

    あと、最初に定義される言葉がずっと後半に出てくるが、その言葉の定義が難しい

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    2023年12月17日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    世界の頭のいい人たちからコンパクトに要点教えてもらおう!という、ある意味とても今っぽい本。中公新書で出た企画が成功したので、後追いという印象もある。
    後追いとはいえ、世界は変わっており、最新の状態を前提にスピーディに新書化してるので、つまらないということはない。
    今回はコロナとウクライナを前提に話している。
    複数の人が話し、それをまた複数の人が感想を言う二重構造で議論が深まっていて良い。
    学ぶとは考える体験であり、時間がかかるためデジタル化やコスパとは相容れないないという言葉は印象的。
    多元的に考えるという言葉一つでも、人によって表現が違い、印象も変わる。
    読後は「もっと本を読もう、ネットは減

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    2023年06月17日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    『エマニュエル・トッド』
    (2022年現在、今後の世界情勢について)私は歴史家が本職。でも歴史の話はまったく役立たず。なぜなら、私たちが経験しているのは、まったく新しい何かだから。
    歴史と違う点
    ・20世紀初めは各国人口増加したが、今は中国も含め減少する見通し
    ・冷戦時は、ロシアとNATOが直接対決したことはないが、ウクライナ戦争は、核使用が現実味を帯びるロシア対NATOの本物の戦争
    ・プーチンは独裁者だと言うが、ヒトラーや、ムッソリーニ、スターリンと違いイデオロギーが無い折衷的で多様な独裁者
    ・各国国民は超個人主義になった。それはロシア国民も同じ。だから国家間の経済紛争や戦争が行っているのに

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    2023年06月04日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    いずれの登壇者も中国を(アメリカも)過大評価せず、いずれたち行かなくなると考えている。また今後注目すべきインドについての見解が興味深かった。
    アタリ氏の「未来の自分に優しく」は、まさにその通りである。

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    2023年04月26日
  • ウクライナ危機後の世界

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    まず、ものすごく読みやすかった。
    こういった類に知見がない私でも何の抵抗感もなく読み進めていくことができたし、とても興味深く面白く感じることができた。

    世界は本当に複雑だなぁ、そして、その世界のトップ達はよくもまあそんなに争えるなぁとも思い、
    自分がいかに思考停止しながら平和を享受しているのかがよく分かる。
    (これを悪いことだとは思わない)

    民主主義の衰退なんかは無知な私でもなんとなく感じるところではあるけど、日本が民主主義国家じゃなくなることなんて想像もできない。
    しかし、人類によってこの世界はいかようにも変化してきた歴史は紛れもないものであり、他人事ではないなとちょっぴりですが思います

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    2023年04月19日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    ネタバレ

    4名の著名な知識人へのインタビューと、それを踏まえた日本の知識人による論評という構成。日本の知識人の方々は、確り自身の意見を述べていて好感が持てた。


    また4名のインタビューの中では、ミラノビッチ氏の話が面白かった。

    曰く、エレファントカーブを見ると、程度の差こそあれ、あらゆる人々がグローバリゼーションを通じて所得が増加していることがわかる。また、グローバリゼーションに反発するのは、相対的に恩恵の少ない先進国の中産階級だけで、国内政策での対応が可能である。
    そう考えると、保護貿易的な政策で中産階級を保護するより、再配分や成長産業への労働力移動を通じた、グローバリゼーションに抗わない政策の方

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    2023年03月28日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    考え方、捉え方の好き嫌いはあると思うが、ガブリエル、トッド好きはすんなり読める。対談内容を日本人がさらに評論するという形式は面白い。本人がいないので忖度もなく好き勝手(良い意味で)言える。
    4人の主要な意見はもちろん勉強になるが、それでもその道を本業とする人たち固有の考え方の特長があるように感じる(翻訳も影響すると思うが)。広い知識を持ってしても、どこかに嗜好、好みが出てきて面白い。

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    2023年03月07日
  • 命の経済――パンデミック後、新しい世界が始まる

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    パンデミック流行の直後にここまでのことを書ける頭脳に素直に驚く。さすが知の巨人。

    歴史や世界の他の事例に学び、問題の本質は何かを突き止め、戦略を描いて対処することの重要性と、それができていない政治が多すぎると素直に感じた。

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    2023年02月23日
  • 2030年ジャック・アタリの未来予測―不確実な世の中をサバイブせよ!

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    利他主義の定義が日本ではややこしいことになってきた(中島岳志の参入で)ので、アタリのいう「合理的利他主義」をきちんと知っておこうと本書を購入。少し前の出版なので書店で探した。

    斎藤幸平の「人新生の資本論」を読んでからというもの、気候変動がそこまで深刻なのか、社会の仕組み自体を変革しなければいけないのか、と、近未来を予想した本を何冊か立て続けに読んだ。
    ここに書かれているものとほぼ変わらない。というか、2016年にフランスで出版され、しかもアタリの著書なので、これが元本といっていいのかもしれない。

    で、希望は無い。
    しかも、2016年に書かれた予想が、ことごとく当たっていることもまた、希望を

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    2023年01月03日
  • ウクライナ危機後の世界

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    ネタバレ

    ユヴァル・ノア・ハラリ
    かつての富の主な源泉は金鉱、小麦畑、油田などの有形資産だったが、今は知識や技術となった。油田は力ずくで手に入れられても、知識は奪えない、他国を征服して得られるものは、小さくなっている!
    教育費の代わりに、軍事費が増やされるようになり、国家間の信用度も下落。。懸念は大きい!

    ジャック・アタリ
    プーチンは2021年7月に「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」という論文を発表。ロシア専門家が、今回のウクライナ侵攻を予測できなかったのは、非常に問題。
    EUの成功と繁栄は、プーチンにとって極めて耐え難い。プーチン独裁国家は「民主主義には、人々の幸福を守る力がない」と証

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    2022年12月11日
  • メディアの未来――歴史を学ぶことで、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、SNSの未来は導き出せる

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    メディアの歴史を、先史時代まで遡り大観した上で、来るべき未来像、およびこれに対してどう対処すべきかを提言する。
    大半が歴史に関する叙事的な記述であるため、正直退屈さは否めないものの、最後の2〜3章におけるメディアの本質を抉り出す論考、未来予測を紡ぎ出す慧眼は、圧巻の一言。前書きにあるように、退屈で挫折するくらいであれば、ぱらぱら見出しだけでも読み進めていって、最後の数章のみ精読する読み方が正解かも。

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    2021年12月31日
  • メディアの未来――歴史を学ぶことで、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、SNSの未来は導き出せる

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    メディアを限定した遍歴が示した本。
    技術進歩で概念が変化してきた事実を再認識できた。「今の当たり前が将来の当たり前ではなくなる」といった認識を常に持っておきたい。
    また、各世代でどんなメディアに触れていたかで集団的な価値観が形成されてきたのだといった認識も持てた。

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    2021年11月15日
  • 命の経済――パンデミック後、新しい世界が始まる

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    パンデミックをあらゆる方面から俯瞰し、浮き上がってきた様々な課題を明らかにする。未来のために思い切って空想しながら備えをすることの大切さがわかってくる。命を大切に将来世代の利益のために何をなすべきか考えさせられる。                              

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    2021年10月09日
  • 海の歴史

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    海に関するあらゆることを掻き集めた力作。地球誕生から現在並びに未来予測。
    改めて日本は世界的視野で問題解決、特に環境保全に対する本気度が不足していると痛感。不甲斐ない。
    フランス人の視点を学ぶのは新鮮でとても有意義。

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    2021年08月18日
  • 命の経済――パンデミック後、新しい世界が始まる

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    パンデミックによって空間的にも精神的にも閉じ込められた結果、自由より安全が優先されるようになり、エゴイズムの台頭と格差の拡大を招きあちこちで全体主義の萌芽が…将来世代の行末に思いを馳せて行動することが大事!「自然への敬意、他者が健康であることは自分たちの利益に。動物の健康なくして人類の健康もない。消耗した民主主義」いろいろ考えさせられる。

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    2021年08月08日
  • 海の歴史

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    海洋を軸とする地球の歴史、人類の歴史。
    フランスの7回の挑戦失敗。後半は海の環境問題、海運、漁業経済の考察、気候変動や生物多様性問題などに関する提言。

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    2021年01月03日
  • 2030年ジャック・アタリの未来予測―不確実な世の中をサバイブせよ!

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    フランスの思想家で、サルコジ大統領の諮問委員会通称「アタリ政策委員会」の委員長を務め、オランド大統領への政策提言や、何よりアタリ政策委員会を通してフランス政治に大きな影響を持つジャック・アタリ。本書は、世の中への警鐘を鳴らすために、最近としては珍しく世界に対して悲観的な近未来予測をたらふく書いている。
    原題の”Vivement après-demain”は、「明後日が待ち遠しい」といった意味なのだが、それは、きれいごとも含めてこの本の最後にフランスおよび世界に対して提言を行っていて、われわれならできるとこの本は締められているからだ。2016年にフランスで出版されているので、およそそこから15年

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    2021年01月03日
  • 2030年ジャック・アタリの未来予測―不確実な世の中をサバイブせよ!

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    2016年にフランスで出版され翌年日本で出版、2020年に読み始めたため、内容に少しギャップを感じるところもあったが、文中に幾度もウイルスによる世界的ダメージが発生する可能性を示唆しており、それが正に進行している中で読み進めていたため、驚かされることとなった。

    この書籍は「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」で書かれていたように、様々な数値を元に書かれていることと合わせて、人それぞれ、民族それぞれがもちあわせる、それぞれの歴史的な流れなどからどのように思考すし、どのように判断が行われるかが書かれている。

    よって、今後の世界情勢については楽観視ではなく、か

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    2021年01月02日
  • 命の経済――パンデミック後、新しい世界が始まる

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     ジャック・アタリさんは新しいウィルスによるパンデミックを警告し続けてきた。そこへ今年2020年のコロナ・パンデミックが到来し、未曾有の社会的混乱が引き起こされた。
     本書は都市封鎖による自宅待機のあいだに書かれ、6月にフランスで出版されたものに、恐らく7月に加筆されたものを和訳し、10月にプレジデント社から出版されたものである。まさに風雲急を告げる渦中に執筆されたわけで、世界中でのパンデミックの事態はその後も刻々と変化してきているため、こんな早期にコロナ禍に関する著書を出してしまってよいものかどうか、アタリさんも迷ったようだが、すぐにでも公開したいメッセージがあったと思われる。
     世界各国に

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    2020年12月12日