中村至宏のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ第四弾完結編『雲の日記帳』から時を経た未来が描かれた番外編
本シリーズを、別の人視点での回想を交えつつ…
生きていく中での葛藤
人とのつながり
相手の気持ちを知り、気付く
子どもの成長
生きていく上で大切なことを
心に刺さることがたくさん描かれているシリーズ
大好きなシリーズ完結…
初版限定巻頭活版印刷扉
「南十字星の下で」より
(抜粋)・・・むかしの作家たちの心も、言葉があるから残ってる。人々に読まれ続けてきたから残ってる。星(活字、言葉)になって、人の心の空で光ってる。・・・
活版印刷、良き…
言葉は最初は音(話す)
それが字になり活字になり残され、引き継がれてき -
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シリーズ2作目。順番通りに読まなくてもこれだけ読んでも楽しめそう。
今回もあたたかく素敵な言葉が散りばめられていて、幸せな気持ちになった。
本や印刷のことが好きな人ならば、このシリーズはとても気に入ると思う。
4篇入っているけど「あわゆきのあと」と「海からの手紙」が特によかった。
「あわゆきのあと」では、死に漠然とした恐怖を感じている広太くんに対して、弓子さんがやさしく語りかけている場面が印象的。「心って、きっとひとつじゃないんだよ。身体に宿ってる広太くんと、ほかの人の中にいる広太くん。ほかの人の中の広太くんは、広太くん本人が死んじゃっても生きてる。」「わたしは、お母さんやお父さんやお祖父ち -
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ネタバレ大好きな『三日月堂』の「過去」が詰まった番外編
久しぶりに読んだ『活版印刷三日月堂』
あのお話しの人っと
前巻のお話しを懐かしく思い返しながら読めた
生きていく
生きている
みんなひとりで、自分を背負って生きている(生きていくしかない)
幼い時に母を亡くし、祖母、一年前に祖父、そして父親も亡くしひとりになった弓子
「生きる目標とか、目的とか、いまのわたしには全然ないの。でも、生きていくだけならできる気がする。人のためになにかするとか、そんなむずかしいこともできそうにない。でもいまは、生きてくだけでいいよね。許してくれるよね。きっと」
家族とのつながり、問題、それぞれの気持ち
が、い -
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3作目で完結したシリーズの番外編。
3冊の中で登場した人物の背景と弓子が三日月堂を継ぐ決心をするまでが描かれる。
弓子の母が亡くなった時にお葬式にも来られなかった友人の事情や、復活した三日月堂で初めて作った本「ウェスタン」の制作に込められた男たちの想いなど、どれも胸を打つ作品ばかり。
その中でも「引っ越しの日」で描かれる劇団員を目指していたが、挫折して北海道に戻った唯と、あてもなく三日月堂の再建に臨もうとしている弓子との会話が印象的。
生きる目標とか、目的とか、いまのわたしには全然ないの。でも、生きていくだけならできる気がする。人のためになにかするとか、そんなむずかしいこともできそうにない。 -
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三日月堂のお話が、弓子さんの結婚で終わってしまうと思っていたら、待望のスピンオフが出ました。
これまで活版印刷に関わってきた人たちが、主役になり、脇役になり次々登場するのでファンにはたまりません。
それぞれの人生、人物たちがどこかで決心し、前へ向かっていこうとする姿が、作者に選ばれた言葉で表現されています。人生の機微というのかな。その辺りの表現が独特です。もう続編はないのかもしれないけれど(いえ、書いて欲しいですけど!)それぞれの今後をいろいろ想像してしまいました。
初版には限定で、活版印刷による1ページが付いています。この字体、見たことがある。ずっと昔、家にあった教科書で。活版印刷で作られ -
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ネタバレ弓子一人で始めた三日月堂も、今では大勢の人が集まる賑やかな場となった。
機械を動かす音に混じって聴こえる楽しそうな話し声や笑い声。
活版印刷に導かれた人が、また新たな人と繋がり輪を作り、素敵な縁を結んでいく。
活版印刷によって大切な思いが形となり、周囲の人にも伝わる幸せの連鎖に感動した。
静かなようで意外と頑固。
いつも相手のことを思い、寄り添い続ける。
そんな弓子と、弓子に魅了された三日月堂の仲間達のこれからに思いを馳せて。
三日月堂の新たな展開にも期待して。
これが取り敢えずの完結編。
けれど、これでさよならなんてあり得ない。
第5、第6弾で三日月堂の仲間達と再会する日を心待ちにしたい -
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ネタバレ今回は一つの"仕事"として、活版印刷について考えさせられた。
活版印刷で制作された物を、見たり貰ったりする分にはとてもお洒落で素敵な物、で済む。
けれど、これを自分の生業として見た時には…。
正直、手間暇かけた割には効率が悪い。
体力的に楽ではないし、収入も安定していない。
活版印刷機を修理できる職人も少なくなってきているし、活字屋も減っている。
「仕事をするうちに、まだまだ可能性がある、と感じるようになった。やりきった、と感じるまではやめられないですよ」
古くから伝わるものを守る、ということは単に保守的とは言い切れない。
それ自体が新たな挑戦とも受け止められる。
もっとい -
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ネタバレ大好きなシリーズ第2弾。
今回も優しさの連鎖が止まらない。
その優しさにふれる度にまたまた泣かされた。
パソコンで文章を打ち込んでいると、文字はパターン化されているので文章も簡単に作れる。
活版印刷を知れば知るほど、"文字"の無限の可能性と奥深さを思い知る。
壁一面にそびえる活字の棚。
想像を遥かに越えた圧倒的な量には声も出ない。
その莫大な量の活字を積み重ねて出来上がる言葉達。
何から何までが手作業。
作った人の手の温もり、紙の手触り、インクの香り。
印刷物を通してダイレクトに伝わる、その全てが柔らかく優しい。
「印刷物は言葉の仮の姿だと思うんです。『残す』というより -
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人の心は、その人の出会い、言葉、経験、
そこから生まれた想いなど、
幾重にも重なっていて、本人にもわからないところがある。
なぜ、こんなことをしてしまったのか、
こんなことを言ってしまったのか。
ここに辿り着いたのか。
それは、その人の幾重にも積み重ねられた
歴史からくるものなのだろう。
登場人物は、実在ではないし、
当然会ったこともないのに、
なぜか、あぁそんなことがあったんですね。
そんな想いがあったんですね。
と、読みながら語りかけたくなるような
不思議な親近感があった。
自分も、誰かの積み重なる思いの中に
優しさを一枚折り込むことのできるような
そんな人になりたいと思った。 -
Posted by ブクログ
活版印刷のこと自体、なーんにも知らないので、大丈夫かなあ?と少し不安になりながら手に取ったけど、とてもよかったです!
活版印刷の繊細さと、登場人物達の繊細な心のヒダがとてもよくマッチしていいい雰囲気です。
店主である弓子さんのミステリアスだけど、どこまでも人に優しい振る舞いに感激しました。
★世界は森
母子家庭の一人息子の進学という旅立ち。
母であるハルさんの喜びと寂しさ。
とても心に染み入りました。
★星たちの栞
多感で繊細な女子学生二人の心のやり取りに涙しました。
活版印刷について、自分でも少し調べました。
私の人生で、これから名刺やショップカードを作ることはないだろうけど、