澤村御影のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最初は百物語の夜。何故こんなに幽霊話が語られるようになったのか。その理由を読んですごく納得できた。死者に対する思慕。命が失われてしまえば2度と戻らない、わかっていても悲しいし寂しい。だから死んだ人は幽霊になってこの世に戻ってくるという考えが生まれたのだと。自分が好きだった人が幽霊としてでも現れてくれたら、確かに嬉しい。
今までは幽霊なんて怖い、見たくないと思っていたけど考え方一つでこんなに変わるんだなぁ。
2話目はとうとう尚哉が昔遭遇した祭りの謎を解きに長野へ。ドキドキしながら読みました。先が気になりすぎる終わり方でしたね。
最後は瑠衣子視点のお話。いや、私が瑠衣子ならアキラ先生の事絶対好きになりますね…。こんなに人を気遣える人が身近にいたら好きになるなと言われても無理でしょ。この2人の関係もどうなるか楽しみです。 -
Posted by ブクログ
面白いと思える作品というのは、『文章が読みやすい』はもう書く必要ない、RPGゲームでの初期基本装備みたいなものなのですけれど、重要なのでやっぱり書いておきます読みやすいです!
個人的に背景描写とかも目に留まる文がありまして。時間経過による空や周囲の変わりゆく所とか。
『たなびく雲は昼の光をかすかに残した空そのものよりも一足早く藍の色に染まり~』
など、特に何という事もないシーンであるのですけれど、分かりやすいのに綺麗で優しい感じがして好きです。
各章のお話は怪異現象から始まるものであるのですが、幽霊出たーっ!といったものではなく、怪異に見えたが実は人間の心にある黒い闇部分などによって仕掛けられ、引き起こされたもので、『怪異は『現象』と『解釈』の二つで成り立っている。』この一文から解き明かされていくのが面白かったです。人は見えない不確かなものを恐れる故に、それが幽霊や呪い、伝承の中にしか存在しない、更に恐れる類であったのだとしても、何かしらの認識出来る理由をつけ、一定の安心を得たい人の心理からくるといった展開が成程、と。怪しいって思える人物は話の流れで分かるんだけど、誰がという謎よりはその行為は何故、何の為からくるものなのか、それが解かれていく過程が面白くて先を読みたいってなる。
第二章なんかは女友達の関係性というか感情と嘘がリアル。嘘だらけだけど嘘じゃない、みたいな。大好きで大嫌い。大切だけど痛めつけたくなる。ドロドロに絡み合う複雑な女心が凄ーって。男の子はこういうの怖いだろうな(笑)。所謂女ってこえーっ!みたいな。うちの長男とか、こういったあるある女心が不可解に感じて首傾げてるの見てると思う(鈍い息子)。
ただ『実は心霊現象ではなく人の仕業だった』ではなく、本当に謎めいている不可解な現象を体験しているのがメインたる高槻先生と尚哉くん。神隠しに死者の祭りの不気味な体験。その後に起こる身の変化。些細な事すらも完全コピーの異常な記憶力、声音だけで人の嘘を聞き分けられる二人は、それ故に『他と違う』という孤独に身を置かれている。理解し難いものを恐れる周囲の目に、悲しみと苦しみを負いながら真相を知りたいと、怪異を追っていく。この土台たるものが興味を擽られて良いんですよ。
入りやすさと惹きこまれやすさで掴まれ、その中で活躍する登場人物達の魅力が溢れてます。
何と言っても高槻先生がもう頭の中でめっちゃ動きます。読み進めていくとクルクルと、軽やかなステップ踏んでいくかのように想像しやすくて楽しい人物像。カバーイラストがまたイメージ通りなので、脳内素敵アニメーション感覚(笑)。それぐらいしっかりと登場人物達が肉付けされているので、読んでいてイメージしやすかったです。
一見人当たりが良くて穏やか、ワンコな大人子供のように無邪気、それでいて興味心が突き抜けてしまえばKYになっちゃうなど、ほわんほわんしてそうな高槻先生なんですが、時折暖色から寒色通り越してグレーに変わるかのような冷たさというか…ふっと電源が落ちるかの空気の変わりを覚えるギャップもある。何でしょうか…マシュマロクッションが硬いコンクリートになったようなの(語彙力)。藍に変わる瞳など、怪しい魅力も見せてくれるメリハリの良いイケメン(重要)。尚哉くんの反応で尻尾降ったり垂れたりしてるのが見えるような可愛さもまた良い。尚哉くんも可愛い。愛してあげてほしいな、お母さん。私も息子がいるのでご両親~っと呼びかけたくなる。実際一緒にいると辛くなるのかな。自分の身に置き換えて考えてみると、色々複雑だけど心配が先立つ気もする。しんどいもん。嘘を見抜かれる怖い思いがあっても、大好きだよ、愛してるよって抱きしめてあげてほしいな。
サブでは佐々倉さんがめちゃくちゃカッコイイ!強面だけど頼りになる感がドーン!と凄くて、度量もあるし優しさも隠れてるって素敵すぎるんですけど!←好み
まだまだこれからといったシリーズ第一弾の締めくくりは、本格的に高槻先生&尚哉くんのバディ確立でした。高槻先生、カッコつけた風で不安だったりしてたのが可愛い。もう本当に尻尾ピンッて感じの喜びが伝わって(笑)。ガッツリ大人なのに何だこの可愛い人。
これから続刊も楽しみに読んでいきたいと思っております! -
Posted by ブクログ
准教授シリーズ2巻。読ませてくれます。読みやすいですし、読書が苦手だという人にも入りやすいのではないかという作品の一つかなと思います。
変な言い方ですが、懐かしかったり(コックリさんとか)身近に感じる現代怪異の現象が起こるんですが、そこに潜む人の心の様々な形に触れていくようなお話。
各章、傷と痛み、悲しみと苦しみ、やるせなさ、エゴ、救済、誰もが持つその時々に身を置かれた場合の心情が綴られており、もしも自分が同じ立場であったならどうするだろう?そんな出会いたくもない直面の人の心理が暴かれていく展開。
それらに何とも言えない苦味を感じもするし、正しくはないとも思うけれど、理解出来ないとも思えない。読んでいて伴う胸の締め付けられるような、見たくないような、けれどきちんと考えなければいけないなと、思わせる切ないお話もありました。
特に3章の『奇跡の子供』の親子は読んでいて胸が詰まりそうでした。自分も母親であるので、もしも子供がこういった状況にあったらどうするだろう?そう考えながらお母さんや愛菜ちゃんの動向にはらはらしたり、お母さんに思わず「お願ーいっ!」と読みながら言葉を何度もかけたくなりました。
はー、私、出来た母ではないので身につまされる(笑)。
どの章もなんですが渦中の当事者、第三者、そして関わっていく高槻先生と尚哉くん達の、それぞれ動き見せてくる展開や思いなどが丁寧でわかりやすい。
言い方はアレですが誰が怪しいのか、原因とされる主要人物は途中で分かるんですけれど、それがどうしてそういう事をしたのかなどの理由、これらが解明される時が本当にスッキリするまとめ方なので読む手がドンドン止まらなくなります。早く先を急いで真相を知りたいけれど、途中経過も面白くて楽しい!と。いや、楽しいだけじゃないんですけど作品としての読む面白さでの楽しさとして。
毎回読んでいて思うのですが、この作品には喜怒哀楽がバランスよく散りばめられてます。辛さも甘みも全テイスト含む旨味。ヒヤリとする冷静と客観的なものもありつつの、ほっこりと癒されるような温かさに優しさ。そして忘れていないよといった愛情。クスリと笑えるコミカルさ。偏らせずにあるのは登場人物の魅力ある設定と肉付けからもきているのだと思います(前回でも同じ事書いた気がしますが/笑)。
今回の高槻先生は見所がより増しておりまして、3章は心に残りました。
彼の発する言葉は胸に沁み入るというか、聞き入って解かれていくいくような力があるなぁと。今回初めて感情的な面も見せるんですけど、それですらもグッとくる。苛烈であっても打ち付けられるような衝撃は受けない、そんなどこまでも丸みを残したものを覚えました。
それは高槻先生の過去の経験も知れたせいだとも思うのですが、それだからこそ時々に伺える陽だけではない影も持ち合わせる色に惹きこまれます。
尚哉くんも今回、風邪の件でより可愛いが爆発でした!
あの嘘を聞き分けられる耳の不調で複雑な気持ちになっていく所とか、高槻先生に寄りかかる事も覚えてきたかな?ってシーンがすっごく可愛い!高槻先生も可愛いんですけど、尚哉くんもまた違ったクソ可愛さですよね!(誰に聞いてる)何だろ、大型ワンコと猫ちゃんみたいかな。
今回、耳の不調で嘘が分からなくなった事に普通に戻れる喜びと、特殊な力を持つ者同士の高槻先生を残してしまう後ろめたさとか、逆に力がなくなった事で高槻先生に不要だと思われてしまう怖さとか、今まで嘘が分かる事が当たり前になってしまっていて、突然無くなって却って不安と孤独を感じてしまうとか、そういった彼の心の動きが丁寧でウンウンと頷きたくなる。「わかるー、でもきっと先生気にしないよ!」って語り掛けてた私(笑)。
あの嘘音がもう少し柔い音だったらとか思ったりもしたけど、それだと死者祭りの罰にならないわな(;^ω^)
でも本当に真面目ですよね、尚哉くん。そういう風になっちゃった背景があるからって思うと悲しくなるんですが、高槻先生の心にもまた近づいて、新たに知れた過去もまた哀しいものなのですけど、そこに入った、入れた尚哉くんと高槻先生の関係が良い締めでした。
最後に、佐々倉の健ちゃんは今回もワイルドカッコイイ!!いいなー、お近づきになりたいなー。写真撮らせて欲しいなー。←アホ -
Posted by ブクログ
流れが変わったと言うか、緩やかに回り道をしながら進んでいた方向を、真っすぐに進路変更してきたかのようなシリーズ4巻。
今回、新たに登場する三人、尚哉と同じ死者の祭りの代償で嘘を聞き分けられる力を持ってしまった遠山さん、高槻先生の叔父、渉(わたる)さんと怪しく不思議な存在感を放つ沙絵さんがこれまたそれぞれ違った魅力で迫ってきて惹き込まれます。
遠山さんは一章初登場。尚哉くんの心の助けになりそうなしっかりした大人の男性で、大人故の余裕さがある会話とかが好き。
高槻先生と尚哉くんを巡るちょっとした取り合いシーンは、何だか思わずニマニマしてしまった(笑)。
是非とも鈴木次郎さんの絵でビジュアル拝みたい( *´艸`)そう、3巻からキャラクター紹介ページがイラスト付きで入ってるんですよ!遠山さんは残念ながら入っていなかったので、今後入ってくれないかな~と。
で、一章のお話は懐かしい四時四十四分。これ、よく聞いたやつです。私はどちらかというと子供時代よりは高校から20代前半ぐらいに話題になったような。ホラー好きなコと交流があったせいかな?私はこういうの遊び心でも遠慮したかったので、参加はせずに後聞き程度でしたが。
カラクリの結末は主犯にイラッモヤッとするもので、巻き込まれてしまった形になるお二人が可哀そうだろ…と。めげずに別れたりしないで幸せになって頂きたい!あんなクズ男とクズ女のやらかしたせいで駄目になってほしくなーいっ!
二章から登場の渉さんは高槻先生と似てるだけあってイケメン叔父様英国紳士。ちょっと…いやだいぶジローラモ入ってますが(笑)、そこがまた高槻先生と違った魅力で良き。
4巻のextraでは叔父さん視点の過去回想も入っており、内容も増々渉さんの好感度が爆上がりしそうな良い男っぷりなので、人気ありそうだな~と思わせる素敵過ぎる人です。
沙絵さんは…もう何と言っていいのか、この方の存在が思いっきり3巻までのテイストをガラリと変えてきた感じです。今まで前面に出していたものを引っ込め、控えめにしていた方を押し出して見せにきた感じ。
っていうかもう本当にこう…明らかに存在違うよね!?私らと違うよね!?しかも絶対ないと思ってた存在まで「えっ!?いるんですか?本物ですか!?」っていう、驚愕した展開でした。
しかもこれって高槻先生、そっちより!?と。
あっちもこっちもチートクラスがいっぱい、みたいな(笑)。
そしてこの二章では私の密かなサブ推し、難波くんがまたもキュンキュンくる良さで、「やっぱこのコ好きだわ~(*´ω`*)」となるシーンが。
即断で判断して動き、高槻先生と尚哉くんを助ける姿とか、緊急時に即対応出来るって、中々どうして難しいんですよね。しかもああいう厄介な集団の中は。
良いお友達だ~。一人いるだけでもその存在に救われそう。
extraは先に書きましたが渉叔父さん視点の過去回想。出会いからの英国滞在期間エピソードかと、気軽に読めそうかと思ってたらどっこい!(古いって)
出ましたよ、奴が!(ネタバレになるので奴呼ばわり)瞳の中の奴が!(何かのタイトルか)
いや驚いた上に「え、思った以上にすっごいチートっぽくない?」な感想。
喋り方ー…うーん、マジでマジでマジなのですか?とか、色々考えぐるぐる巡っちゃったシーンでした。
でも、この時の渉叔父さんが痺れる程カッコ良かったー!
同じアパートメントで暮らす方達の家族のような(もう家族だよね)温かい人柄も含め、終盤は涙ぐんでしまいました。
高槻先生のマシュマロココアの秘密もここから分かります。
まだまだこれから先続きそうなシリーズですけれど、結末は良い形となる事を願います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面舵一杯ーっ!!と思わず言いたくなる、ぎゅるるんっと音が聞こえそうな怒涛の展開、准教授シリーズ5巻です。
そしてえーっ!!!?って感じです。うん、えぇぇーっ!!?で。←わかんねぇよ。
波乱と緊張と驚愕が、坂道を滑り落ちるが如きスピードの中に放り込まれました。
二章だけで!
まずは一章、百物語。これは内容的にはいつもの感じでスタートなんですが、遠山さんと沙絵さんも別件で登場。こちらはもう二章に入る前の助走的な立ち位置。怖い。絶対何か起こるの(しかも良くない事)確定的だから、何かまだ何もないのにハラハラします。
遠山さんがあそこまで言ってくれたら、私は絶対村には行かない!いや言ってくれなくても行かないけど!最初から問答無用で行かない一択だけど!(チキン)
そもそも、沙絵さんが4巻で告げた台詞だけで不穏100%じゃない。命すら危なさそうじゃないっ。どうして行く選択出来るのかよ尚哉くん。強いとかの前に待って待って!と止めたくなる。この時ばかりは高槻先生ーっ、ちょっと甘いよ!絶対ヤバイって!!と。いくら佐々倉の健ちゃんがいても、相手は幽霊の塊だよ!?(塊言うな)しかも佐々倉さん幽霊駄目なのに!!結局引き離されてたけど!!
いや、ピンチでないとこのお話進まないんだけどねっ。←それも言うな。
芸人ならここでボケかツッコミ入れるのが芸人だろ!そこはやらんといかんだろ!収めにいってどうする!みたいなのと同じなんだろうけど(比べどころそこかい)。
結果、これどうすんのどうなんの、幽霊どころか山神やら八尾比丘尼と伝説クラスまできて、締めにラーメンならぬ(おい)高槻先生IN瞳の中のチートなあん畜生降臨のオールスターやないかーいっ!と、もうジャンルは何なんだの超ド級の急展開でした。
いきなりの疾走感半端ない。そしてふり出しに戻るじゃないけど、高槻先生は約束違反とやらで、せっかく思い出した記憶はチートなあん畜生にスパーンと取られてしまいましたよチャンチャン。
はい、えええええええええーーーーーーっ!!?しかなかった第一声。
途中はね、危機的状況の中であるにしろ、自分は孤独じゃないじゃないかって気づく尚哉くんにジーンとしたりもして、もう絶体絶命って時に沙絵さんの向かう所敵なしみたいな頼もしさでの助けとか、ハラハラはしてたけど高揚感も覚える展開にワクワクもありで。でもここで終わりー!?てか記憶ーっ!?と、めっちゃ気になる所で終わってマジか状態。進んだと思ったらちょっと(?)戻ったような。うーん、まだまだ高槻先生の謎が解るのは先そうかな。しかも気になるのはあの瞳の中のチートなあん畜生ですよ(呼び方)。あれってどうなってるんでしょうか。中に入ってるのとは違うのかな?瞳を通して別次元で操ってるの?うん?
それにやっぱり背中のアレは…そういう事?とか。
でもね、詳細わかりませんけど、当時の高槻先生の意思がどうで何があって神隠しになり、あの背中の傷の経緯が何であったか知りませんよ?事情まだわかりませんから。でもでもですよ?弄ったのは間違いないんですよね。多分。あの思い出した時のちょっとだけ触れた記憶からして何かそれっぽいの付けたっぽいですよね?そして剥いだっぽいですよね?
他人様の息子の身体、勝手に弄るなーっ!!!
と、親心で叫びたい所存。めっちゃその辺の真相知りたい。無理矢理だったらしばきたい(しばくな)。
しかし沙絵さん、八尾比丘尼。寿命ざっくり300年あげるー♪は惚れる(笑)。そしてやっぱり夕子さんは人魚…人魚もいるとなると何かこれから先、何が出ても不思議ではない感じ。一気に伝説上の存在まで絡んできて凄い展開。
しかし夕子さんが旦那さんと陸くんの元から亡くなったと見せかけた明確な理由は何だったんだろう?やっぱり老いとか寿命の違いの問題なのか、人の姿のままの生活は身体に何らかの限界があったのか。いずれにしてもなら何故に結婚・出産までしちゃったのかと思ったりもしましたが。あ、これ5巻っていうより4巻感想になっちゃうな(;^ω^)
ちょっと陸くんが可愛そうだなと。旦那さんもだけど。
とにもかくにも真相に迫りかけたと思ったらはいバックオーライー、といった感じでガクゥッ!でしたが、面白いのは本当面白いです。
あ、今回も密か推しの難波くん、彼女さんをしっかり守ってあげてカッコ良かった!
家庭もったら良い旦那さんになりそう。
今回のextraはショートでしたが、瑠衣子ちゃんが可愛かったです。ぽわん、ていう表現わかる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ辛い、辛すぎる12巻。
高槻の物語は加速を止めない。
真相に少しずつ、歩みを止めずに近づいていると感じる。
今回は鍵を握る祖父嘉克が亡くなり、彰良と家族との関係性の輪郭がくっきりと描かれる。祖母の佐奈子の存在も明らかになり、また山路も再び現れ、異捜との関係性も深くなっていく。
そんな中、高槻自身の異界との繋がりは、あの行方不明以前からあったのでは…という疑惑とともに、高槻が消える…。
EXの彰良の父と母の出会いのエピソードでほっこりさせるのかと思いきや、そこで匂わされる「彰良は智彰の子ではなく、清花と異界のものの血を引く子供」であるという事実。
おそらく引き金は祖父嘉克なのだろうが…。
思っていた智彰のイメージとは違って、彰良のことを愛していたから遠ざけた、というのはとても伝わって良かったのだけれど。
もう明らかにはならないはずだと思われた真実が、遠ざかったと思った真実が、まざまざと近づいた本作。
父に聞いても何も得られない、なんて言わないで聞いておいて欲しかったよ!彰良!
失踪の真相も描写がなく、次回へ持ち越し。
ここで終わるとは…13巻が待ち遠しすぎる。 -
購入済み
謎の断片
高槻家の謎、高槻先生の謎、明かされたことはいくつかありますが、まだ残っている謎がいくつもありそうです。
もう一人は何者なんでしょう。
最初から暗さが纏わりつく一冊。
次の巻では異捜が活躍しそうで楽しみです。御崎先生待ってます! -
Posted by ブクログ
オモロイ。
物語は、加速する。
まさかの展開。
怪異を描きながらも、そこに描かれるのは、人間の本質。
エンタメに徹しながらも、人の業と、善を描く筆致は素晴らしいです。
せやけど、高槻くんの問題がクライマックスとしても、深町くんのものがたり、おそらくは、高槻の問題解決を経て、得た善知識によって、深町くんが生きる喜びを得ていきることまで、描いてほしい。
今の時代なので、単純に、嫁ができて、子供が生まれてっていう描き方で単純な家族思想に落ちず、みな、男性独身のええやつばかり描かれていて、やや、BL的な匂いもする中、これだけ大変でも、家族というもの、こどもをうみ、育てるなかでの不完全性と、その許容というひらかれた結末になってほしい。
それが、人の闇も描く、人間愛なのだから。そして、そんななかで生まれて生きてる自分たち人間だから。
推しや萌えは肯定しつつも、そこだけで終わることはあかんと思いつつも、こどもを授かる機会すらなく、一人で過ごすことに逃げてるおっさんには、描かれてる世界が、少し綺麗すぎて、不完全をある意味排除してるように思えて、少子化に繋がるメンタリティを反映しているようにも見えます。私、おっさんは、もうええ歳なので、よいですが、これを読む若者たちに、そうではなく、不完全や不安、煩わしさもあるものの、人が生きることは、人と関わることで、家族がなければ、友がいなければ、人は生きていけないこと、その、葛藤のなかで、人が命を紡いでいると言うことを描いて伝えてほしいと、切に願います