堀晃のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
宇宙もののハードSF連作短編集。
部分部分においては、科学の素養がないと若干退屈な嫌いがあるが、主人公が訪れる惑星で繰り広げられる現象と光景は圧巻の一言。厳然としたScience-FictionだがScience-Fantasyといった趣も強い。
それにしても、いくらその存在を危機から救った張本人だとはいえ、生命体として自分より一日どころか天文学的な単位の長がある
トリニティに対して、あたかも自らが高位の存在であるかのようにものを言える主人公の思考回路は理解し難かった。
まかり間違っても対等だろうと思うが…。
そのため、意外すぎるあの結末については納得いく部分もあった。元々が地球人の下風に立つ―否、左肩に乗るような(笑)生命体ではなかったわけで。 -
Posted by ブクログ
―――太陽系から3光日の距離に発見された、銀河面を垂直に貫く直径1200キロ、全長5380光年に及ぶレーザー光束―バビロニア・ウェーブ。
いつから、なぜ存在するのかはわからない。ただ、そこに反射鏡を45度角で差し入れれば人類は膨大なエネルギーを手中にできる。
傍らに送電基地が建造されたが、そこでは極秘の計画が進行していた。
俺が今まで読んだ本の中でも屈指のスケールで進行するハードSF
もうね太陽系の近くに、ほぼ無限のエネルギーを持つレーザー光がある
この設定でひとめぼれですよしかも長さ5380光年て笑”
その上、細かい数値までキチンと描写されてて
さぞ矛盾を出さないための考証が大変やっただろうと思う。
天文学の最先端の問題に対するアプローチも兼ねた
想像力の翼を広げて読む作品 -
Posted by ブクログ
なかなか面白いと思った。
400Pあまりを2日で読ませるんだから、そりゃあスゴイよ。
日本人らしい小説だと思った。
アメリカSFだったら、バビロニア・ウェーブは、はるかに進化した神のごとき宇宙人が構築したものとして説明されているよね。それに謎解きの話で長編1冊は書かないだろう。大部分を占める謎解き部分は1,2ページを使って説明して、本書ではたった1章の終章部分を膨らませて書くんだろうなあ。
ハードSFだからあえてそうしたのかも知れないけど、登場人物がそろいも揃って影が薄すぎる。主人公も色々生い立ちとかが書き込まれてはいるけれど、なんだか淡白すぎる。
結局ゴジラと同じだよね。人間ではなんともならないものを中心に置いて、その周りを科学者とパイロットがウロウロするっていう感じ。
-
Posted by ブクログ
■個人的なメモ
[△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
[▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
[○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
[△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
[○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
[△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。
[△]吉田隆一「SFと音楽」/音楽SF案内。
[▽]倉田タカシ「生首」/生首落とし、半世紀ほど前の前衛的小説のようなレトロ感。
[△]宮澤伊織「草原のサンタ・ムエルテ」/異星人憑依型スーパーガール、戦闘サイボーグ部隊、死の概念。
[▽]堀晃「10月2日を過ぎても」/大阪市内中を自転車で走っているので馴染みの地名や風景ばかりですが・・・ -
Posted by ブクログ
おもしろいシリーズだから愉しみ
最初に大好きな堀晃作品を読んだ。土地勘あるからスラスラ読める。堀さんの近況報告みたいなものかな。
最も楽しみにしていた久永作品を最後におき、順番に読む。高山羽根子作品は最初から乗り切れずパス。宮内悠介作品はミステリー感覚て肩透かし。秋永麻琴作品がとても楽しかったぞ。これ別作品も読みたいってことで発見のワクワク感で持ち直す。松崎有理さくひんは少しトーンダウンて、次の生首って作品はさっぱり乗り切れずに少しコーヒータイム。
リフレッシュ後の宮澤伊織作品は、これまた秋永作品同様にアクションつぽくてとても良かった。これも発見だ。アンソロジーはこれが醍醐味。
満を持して久永実木彦作品を!と思ったら既読だったよ。ちゃんちゃん。 -
Posted by ブクログ
SF界隈での著名人・新人引っくるめてのアンソロジー集です。SFにはあまり馴染みがなく、フィリップ・K・ディックは好きですがそれもアニメ『PSYCHO-PASS』の影響で最初からというわけではなかったので、慣れる、と言うか、映画は好きなんですが小説はなかなか食指が伸びず、アンソロジーならまだ読めるかな?と言う気持ちで購入しました。
冲方丁さんは、『マルドゥック・スクランブル』を読んでいましたし、新井素子さんは名前くらいは聞いたことがあるなあ、『グリーン・レクイエム』は読んだっけな、夢枕獏さんは『陰陽師』だなあ、とか。
個人的に好きなのは宮部みゆきさんの作品。ロボットとの哀愁漂う感じが好き。最後ちょっと泣きそうになってしまった。
これはあの映画みたいな感じだなあ、とか、さらさら読めたので、入門編には良いかな、と言う感じ。