カミュのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
デフォーのペストの後に拝読。
デフォーのそれがドキュメンタリー的に語られるのに対し、カミュのそれは観念的で、なかなか入り込みにくい感じがした。
カミュのペストが出たのは1947年。第二次世界大戦後の荒廃からどう生きるか模索されていた時期であり、そういう社会情勢を鑑みれば、観念的であるのは当然と言えるだろう。
カミュといえばキリスト教ともコミュニズムからも距離をとった異邦人的な「第三の立場」を思い浮かべるが、その思想がいかんなく表現されている。
現代の私たちはコロナ禍でもネットがあり、コミュニケーションは取れるし、いくらでもエンターテイメントがあったので、多少息苦しさは紛れたが、100年前はもっと陰鬱だったのだろうと思いを馳せた。
再読の価値あり。
-
Posted by ブクログ
『シーシュポスの神話』を読んでみた。
……。
ペストよりも複雑。訳のせいなのか、原文もやはり複雑なのか。
カミュの思考の断片を読む…みたいな目的があるなら楽しいかも知れない。けど、個人的には回りくどく延々と同じ事を違う言葉で言ってるだけにしか見えなかった。
この辺りの思考が『ペスト』のあのあたりに反映されてるんだな。という部分もあったけど。
知らなくてもペストはペストで十分、疲れる物語だった。私には『ペスト』で意味が分からず疲れた部分を、ぐっと深堀してもっと疲れるため作品でしかない。
頑張って読んでみたけど、何を読んでるのか分からなくなる。
物語ではなくて、エッセイなのでなおさら、『個人の思考』の話。個人的すぎて、分かるケド……分かるケド、そんなのを長々と綴られたらこっちが発狂するわ。と思った。
不条理がどうのこうのと書いてあったけど、こんなのを読んでると『この本を読む事が不条理である』という思考に行きつきそう。
タイトルにある『シーシュポスの神話』とは、岩を山の上まで運ぶと、その岩が転がって再び山の上まで運ばなければいけないという地獄の物語らしい。
この本の事だろうか? 一度読んだと思える部分が再び繰り返される。
……で?何の本だった?と聞かれると、
『意味の分からないモノを延々と繰り返す本』と言ってしまいそう。
もちろん、繰り返して読む気はない。本棚の奥深くに眠らせてしまいたい一冊。本棚の奥深くから引っ張り出したけど、再び戻そうと思う。 -
Posted by ブクログ
弁護士として順風満帆な生活を送っていたフランス人ジャン=バティスト・クラマンス。なぜか今は落ちぶれた様で、アムステルダムのバー「メキシコ・シティ」にたむろしているらしい。そして、バーに来ていた同国人に話しかけるところから始まり、最初から最後まで彼の一人語りで話が進む。
今彼は、「告解者にして裁判官」のようなものだと言う。一体それはどういうことなのか?どうして彼は以前の生活から“転落”してしまったのか?彼の語りから、徐々に謎が明かされていく。
あらすじ的に言うと、こんな感じ。
語りの文なので、読むこと自体は難しくないが、語られる中身は、自分にも当てはまるとドキッとしたことも多いし、人間の自由とは何かといったことも考えさせられる。
久しぶりに読んだカミュ。面白かった。
-
Posted by ブクログ
異邦人の主人公、ムルソーの大ファンでありながら、今ひとつ理解できないもどかしさを解消したくて読んだ。表現が難解でさらに分からなくなってしまった。不条理=非論理的、不合理という簡単なものではないらしい。理屈にならない理屈ってなんだ。それ自体に矛盾を孕んでいて、荒唐無稽なものということなのか。自分で書いててさらに分からなくなってきた。一つだけ印象に残っている例え話をメモって逃げよう。未来の自分に任せよう。
183ページ、カフカの不条理を比喩する物語である。
狂人が風呂桶の中で釣りをしている。
精神病に独自の見解をもっている医者が「かかるかね」とたずねたとき、気違いのほうはきっぱり答えた、「とんでもない、馬鹿な、これは風呂桶じゃないか」。
カフカの世界とは、何も出てきはしないと知りながら風呂桶で釣りをするという身を噛むような贅沢を人間が自分にさせている言語を絶した宇宙である。
-
ネタバレ 購入済み
中途半端。
絵柄が特徴的だが読みやすく
作品のガイドとしてはこれでいいようにも思う。
ただ二巻にもなったのに未だ前半、おおよそ四巻程度の完結を狙ってるのだろうがそこまで買って読ませるだけの迫力も筆致もない。
当時の時代考証とか特段の解説もなく最初にも書いたようにただのガイド漫画なので既に粗筋でも知ってる人は特段見なくても良いかと思われます。