カミュのレビュー一覧

  • ペスト

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    港町を突然襲い、人々の自由と安全を不条理に奪ったペスト。病魔だけでなく、全体主義の恐怖を暗喩しているというのが定説だが、COVIDの記憶が生々しい今読むとパンデミック時に実際経験したあれこれと怖いほど重なるエピソードの数々。

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    2024年09月07日
  • ペスト

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    登場人物の名前がなんとなく似ているのと、訳が古めなのもあってか固い印象でなかなか読み進まなかった。
    コロナを経験したので市民たちの心の動きはよく理解できた。幼児が苦しみながら死にゆくさまは読んでいて辛い。

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    2024年07月20日
  • ペスト

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    外国の本なので、理解しにくいところが多々あったが、思想の部分はコロナを経験しているだけによく沁みたと思う
    子どもが死ぬシーンは正直耐え難かった

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    2024年06月03日
  • ペスト

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    リュー医師を中心とした複数名の視点から、オラン市でのペストの流行を描いた長編小説。
    不条理下での人々の様子や心理が巧みに描かれており、登場人物、ひいてはカミュの抵抗の痕跡も読み取れるが、実際にコロナの病禍を潜った後に読むと物足りなさも感じた。実際に病苦や死の恐怖に日々隣り合わせ、自由を奪われることになったとき、人々の心はこうは平静ではいられなかったのではないか、もっと醜い心理が働いていたのではないかと感じる。そのため「病禍の下での人間心理を描いた秀逸な小説」という評価にはいささか疑問を禁じ得ない。
    とはいえそれは実際に病禍を体験した者だからこそ言えることであり、想像のみでここまでを描いたカミュ

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    2024年02月09日
  • 最初の人間(新潮文庫)

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    最初の人間というものが、時間的な最初であると同時に、わたしがわたしであるところ、何かがある、永井先生のことばを借りれば、「開闢」というものになるのだと思う。
    カミュ自らの自伝的小説といわれるものであるが、それ以上に、反抗的人間、不条理を不条理と知り、それでも生きるこのわたしが一体どこで起こるのか、その瞬間を探しているような感じがする。
    開闢は自分でしかないわけだから、それが幼少期や学生時代という時間をたどる思い出すという形式でしかできない。過去と現代、親と子の間を行き来しながら、時間と空間から徐々に離れて何かが生まれる。ことばとは常にこうして思い出されるものである。開闢の神話がカミュから語られ

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    2023年10月08日
  • 転落

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    なんでこの男は落ちぶれたんだろう。

    語り手がバーで同郷の男に延々と自慢話をする。
    訳者の解説をオンラインで聞いてから読んだ。
    理解されていないカミュの中で一番美しい小説だそうだがそれはよくわからなかった。

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    2023年08月30日
  • 転落

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    この『転落』は、いわゆる自分語りの形式をもって、パリからアムステルダムにやってきた弁護士クラマンスが自らの半生を打ち明ける。

    前半は、細かな心理描写にさすがの感を抱きつつ楽しく読んだものの、自己愛というテーマ自体はそれなりに平凡で、作家であれば多かれ少なかれ誰でも書きそうな内容、という印象だった。
    しかしクラマンス自らの無謬性が否定された中盤以降、哲学やキリスト教の要素をふんだんに盛り込みながら、タイトル通り『転落』のスピードに読者を巻き込んでいく手腕には圧倒された。
    そして、終盤のミステリー的要素も踏まえた展開と結末。
    短編ながら、文学的要素をこれでもかと詰め込んだ傑作と感じた。
    ノーベル

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    2023年07月25日
  • 最初の人間(新潮文庫)

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    もちろん小説であるから、実際にカミュが過ごした少年時代をありのままに記述しているわけではないにしても、少なくともカミュがどんな場所で、どのような少年時代を過ごしたかということを、たいへん興味深く読み取ることができる。そういう意味においても、この未完成の遺作を読む価値は十分にあると言えよう。

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    2023年07月09日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    最近良くある自殺の話題に、参考というかある意味ひとつの見方だな。と思うことが書いてあった。不条理なことについて特に、入念に書かれていて、『生きることへの絶望なしに、生きることへの愛はない』のようなことが印象に残った。また、ドフトエフスキーやカフカについても触れており、参考になった。

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    2023年05月30日
  • ペスト

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    リュー医師を中心にペストと闘うオラン市の人々の物語。いきなり降りかかる不幸な天災に、人間の弱さが浮き彫りになる。
    ペストは神の天罰と神父は、説いたが、純真無垢の子供が苦しみ死んでいっても、それでも神の天罰と言えるのか。
    登場人物それぞれが、愛する者と再び会う為に、終わりの知れぬペストと闘うが、果たして会える事ができるのか。死にゆく者、生き残る者、会える者、会えない者…とても丁寧に描かれている。
    コロナ禍を乗り越えた現在と共通する部分が多く、大変、興味深く読む事ができた。
    カミュの作品を読むのは異邦人につぎ、本作が2作目。本作では、不条理な運命に翻弄されながらも抗い、仕事を全うし、乗り越えていく

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    2023年04月19日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    ネタバレ

    不条理について

    メモ
    ・人生に意味などなければ、人生はずっと生きやすくなるだろう
    ・人生は無意味だし、不条理なものであるが、それを受け入れることでわれわれは自由に生きることができる
    ・重要なのはもっともよく生きることではなく、もっとも多くを生きることだ(※意識的に生きるということ)
    ・人間の心には、自分を圧しつぶすものだけを運命と呼ぼうとする困った傾向がある。だが、幸福もまた、人間にとっては自分のほうで避けるというわけにはいかないものである以上は、これはやはり理性の手に負えぬものなのだ。ところが、現代人は、いつでも幸福を勝ち得たのは自分の手柄なのだと考えるくせに、じつは自分の幸福に気づいては

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    2023年02月26日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    表題作はあくまで論の中の一つで、「不条理な論証」、「不条理な人間」、「不条理な創造」、「シーシュポスの神話」、「付録フランツ・カフカの作品における希望と不条理」から本作はなっている。
    これはベースとしてシェイクスピア、ドストエフスキー、カフカの作品をある程度知らないと勿体ないので、私の知識最弱なドストエフスキーを読んだ上で、読み直さないと行けないなと思いました...カフカはこのあと再読しよう...

    好きだったところ、印象的だったところをいくつか。
    ・この世界はそれ自体としては人間の理性を超えている、--この世界について言えるのはこれだけだ。不条理という言葉のあてはまるのは、この世界が理性では

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    2022年08月25日
  • ペスト

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    ペスト流行により閉鎖されたオラン市ての群像劇。
    主人公であるリュー医師の身近な人がペストに罹らない序盤では淡々と状況が語られるので感情移入しにくいか、中盤以降、予備判事のオトン氏の息子の闘病あたりはかなり緊迫した。リュー医師の周りの人々は大抵残念な結果となる所がなんだかカミュの小説らしいです。
    新型コロナ、オミクロン株が蔓延を始めたこの時制において、終盤のペスト収束についてはとても羨ましく思いながら読みました。
    人の価値観や宗教感について様々考えさせられます。
    オラン市を閉鎖したのは国の機関だと思われるが、その件が全く描かれていないのが不思議です。
    未知のウイルスに対抗する上でも精神的な備えと

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    2021年12月19日
  • ペスト

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    私にとって,本作は不条理文学でなければ,疫病の文学でもなかった。反抗というよりは不信の文学,といったところか。20世紀以降の傾向として重要な感覚としてメモをする。

    本書に文学的価値を見出すとするならば,海水浴のシーンを取り上げれば十分だろう。

    複数の証言を仮想的に再現した,群像劇が効果的に誠実さを示していると思う。

    評価を-1したのは,現代に求められている像との(自分の中での)乖離感があり,今必読とまではいかなかったことによる。本作は,現代の読者が思うよりも遥かに孤独だ。

    最後に翻訳について。それまでの宮崎嶺雄訳 は1969年のもので,さすがに今では読みづらい文章。今回の新訳により,難

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    2021年11月01日
  • ペスト 1巻

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    #漫画 #コミック #ペスト
    一気に1巻読み切ってしまった。
    ペストは名前と概要しか知らなかったけど、今、読んで面白くないわけないよね……

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    2021年09月19日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    あらすじに書いてあることがまさにそのまま起きる。
    ただ、あらすじを読んだ感じではワルでサイコパスなよくあるエンタメ小説の殺人鬼みたいな主人公なのかとおもってたけど、実際は淡々としている主人公だった。

    あらすじには一貫性がない男、と書かれているけど、私には一貫して無関心で他者に共感する心がない無神論者というようにかんじた。

    他人がどう思おうがどうしたかろうが、まぁ自分に不都合がなければそれでいいのではないかというような徹底した無関心。
    他人を理解しようとも理解されようともしないから、最後の牧師のようにズカズカ心に踏み込んでくる他者は煩わしい以外の何者でもないのかとおもった。
    彼のなかには彼し

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    2026年03月10日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    年配の方に勧めて頂きました。若い頃、中年期、老齢になって読んで、それぞれに感じいることが違うとおっしゃってました。
    読み始めた初期は、何も頭に入らなくて苦戦しましたが、段々と脳が慣れてきたのか、最後の方は抵抗少なく読めた気がします。また数年後に読んでみようかな。

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    2020年08月16日
  • ペスト

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    フランス領アルジェリアの港町オランで、突然ネズミの死骸が街にあふれ、人々は正体不明の病に倒れていく。病名はペスト。町は封鎖され、外界から孤立した住民たちは、それぞれの立場や信念でこの未曾有の災厄に向き合う。医師リウーを中心に、苦悩と希望、葛藤と連帯が交差する中、人々の本性と生き方があらわになっていく。

    アルベール・カミュの『ペスト』は、単なるパンデミック小説ではなく、人間の本質をあぶり出す哲学的な物語だ。舞台は閉ざされた町・オラン。突然訪れた死と混乱の中で、人々は選択を迫られる。逃げるか、残るか、信じるか、絶望するか。

    登場人物たちの選択はさまざまだ。病に倒れた妻を別の都市に残し、医師とし

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    2025年07月22日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    カミュ 「 シーシュポスの神話 」 不条理をテーマとした重厚エッセイ

    不条理な論証(筋の通らない論証)
    自殺を 哲学上の重要問題として、不条理ゆえに自殺するのか(不条理に基づき生きることはできるのか) 論証。「不条理な自由」は 論証に対する結論、生きる力がすごい

    不条理と自殺
    *哲学の根本問題=人生が生きるに値するか→人生が生きるに値しないから 自殺する
    *自殺に至る不純分子=人の心の内部を食い荒らす虫
    *自分を異邦人と感じる→人間と生の断絶の感覚=不条理の感覚→死に至るまで 論理的か

    不条理の壁
    不条理は 人間と世界から生まれる
    *人間と世界を結ぶ唯一の絆
    *人間的な呼びかけと世界の不

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    2025年03月21日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    カミュ
    シーシュポスの神話

    真に重大な哲学上の問題は一つしかない。自殺。人生が生きるに値するか否かを判断する、これが哲学の根本問題に答えること。それ以外のこと、つまりこの世界は三次元よりなるとか、精神には9つの範疇があるとかはそれ以降の問題。
    ニーチェの望んでいること-哲学者たるもの身を以て範をたれてこそはじめて尊敬に値するというのが真実ならこの根本命題に答えるのがどれほど重要かわかる。(これによって自殺を左右する)

    ある問題の方が別のある問題より差し迫っているということを一体何で判断する? -その問題が引き起こす行動を手掛かりにして(カミュの意見)
    ガリレオの自殺は根本的でない。取るに

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    2016年01月07日