カミュのレビュー一覧

  • 最初の人間(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ○十年ぶりのカミュ作品。まさかの新刊行……昨年じゃん、映画公開もされてたのね。全然気づかなかったわ。
    うん、まぁ、未完も蜜柑、幼少年時代しか描かれていないも同然だものね、このあとの展開が本題だものね、どうやらきびしい内容っぽい……もんね。そんななか、叔父さんとのシーンが微笑ましくてとてもいい。

    小説そのものより、作家カミュがどんなふうに物語を紡いでいくのか、その過程が分るところが興味深い。思ったより行き当たりばったり!? 
    これまで、著者の生い立ちは気にも留めていなかったが(笑)、『異邦人』をはじめ、カミュ作品にフランスらしからぬ暑さと砂埃がつねに漂っている理由がようやく理解できた。

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    2013年12月05日
  • 最初の人間(新潮文庫)

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    カミュの自伝的小説。
    実はカミュを読むのは初めてだったんだけど、想像と違って読みやすかった。訳者の方が良いのかもしれない。

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    2013年01月03日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    小説かと思いきや完全な哲学論考でかなり難解。
    途中でいきなり挿入されてるドストエフスキー論が面白い。
    カフカ好きな人には終章のカフカ論も。
    『異邦人』読んでカミュの言う「不条理」についてもっと深く知りたいと強く思った人向け。

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    2012年10月12日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    小説だと踏んで買ったら、論説文とか哲学エッセイの類いでした。「不条理」についての論考を諸哲学者・文豪を引きつつ展開しています。
    最後に付録として「フランツ・カフカの作品における希望と不条理」という項が加えられていました。カフカファンとしては嬉しい。得した気分。
    またドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」についての言及がありました。未読の本についてしゃべられるとそれを読んでみたくなりますな。

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    2012年08月11日
  • 革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)

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    アルベール・カミュの「反抗的人間」を
    「現代」という雑誌(ジャン・ポール・サルトル)で
    フランシス・ジャンソンが批判したことに端を発した、
    「カミュ=サルトル論争」を収録した本。

    ものすごく高度なんだけれど、
    所詮は口喧嘩でしかないという印象。

    サルトル側が革命に身を投じないカミュをフルボッコにしていて、
    ちょっとカミュが可哀そうでなんか見てらんない。
    いや、読んでらんない。

    結局、
    カミュもそこに乗っかって罵声を浴びせているので、
    まぁどっちもどっちです。

    カミュがハブられた瞬間、
    という歴史的な意義は高いのだろうけれど、
    それだけ。

    勝者であるサルトルもそ

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    2012年05月03日
  • 革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)

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    ケンカをしたいだけなんだろう。知識人の痴話喧嘩。資本と社会、貴族意識に揺らぐフランスで、頭はいいが、どちらも正解と言い難い論者二人の話し合い。多分現代ならどうでもいいこともあるでしょう。アカデミーなサルトルの勝ちなのかな。

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    2011年05月08日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ネタバレあり





    主人公は、どうしてもどうしても心にもないことを言いたくなかったから、殺人の動機も太陽のせいにしちゃったりしたのかな。
    肉親が亡くなったときの感情も、女の子と付き合うときの心の動きも、その人その人が置かれた状況でそれぞれちがうだろう。
    世間が「それは不謹慎だ」と型にはめたがるようなケース、言いたくないよね。
    むしろ主人公は、自分の感情に素直に従って行動していたように見える。
    一見それが突拍子のないものに見えても。

    死刑を逃れるためにうまい具合に弁明すれば、正当防衛が認められたであろう罪状でも、彼はそれをしなかった。
    「群集がののしりの声をあげて自分を迎えるのを望む」とい

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    2025年06月22日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    俺はカミュのファンである。でもこれはなんか読みにくいというか入りにくかった。よく分からん。
    またいつか読み直したいと思う。

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    2009年10月07日
  • ペスト

    jun

    購入済み

    翻訳に難?

    カミュがノーベル文学賞作家というので、2017年のノーベル賞受賞後にまとめ読みしたカズオ・イシグロの著作やパール・バック(1938年受賞)ヘルマン・ヘッセ(1946年受賞)、アーネスト・ヘミングウェイ(1954年受賞)、アレクサドル・ソルジェニーツィン(1970年受賞)等々の著書を思い浮かべていました。しかしこの「ペスト」は期待外れでした。医者のリウー、判事のオトン、記者のランベール、パヌール神父、市役所吏員グラン等々多彩な人物設定はうまく組み立てていると思いましたが、登場人物それぞれの主観の記述を排して、なるべくリウーの観察とグランの記録による客観描写に心がけて読者の想像力に訴えたと思われる

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    2020年06月22日