カミュのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
・人生は不条理だけど、自殺は拒否する。だって自殺したら負けじゃん。
人生が生きるに値するか否か。
無論、人生は人生は不条理だ。自殺をするということは、《苦労するまでもない》と告白すること。ただそれだけに過ぎない。自殺をすることは、日々の無益を認めたということになる。
・不条理な日々を《すべてよし》として、腹を括って向き合え。
生きるとは、不条理を生かすこと。なによりまず、不条理を見つめること。日々に意識的であり続け、反抗を貫くこと。ひとはいつも、繰り返し繰り返し自分の重荷を見出す。ギリシャ神話で地獄で無益な労働に従事していたシーシュポスは幸福なのだ。
-
Posted by ブクログ
主人公は結婚、罪、死、愛情など多くの一般的な人が心を動かされるもの、意味付けをするものに、意味を見出さない。
それは周りから見たら無感情で冷酷で残酷な人間に見えるのだろう。けれど主人公は意味を見出さないだけで、その時に「面白い」「可哀想」「抱きしめたい」などの感情や欲求はあるように見える。そして共感性は無いに等しい。
裁判の場面ではひたすら主人公が亡くなった母親に対して薄情であった、感情のない残酷な男だということが主張されていた。
彼が犯した「殺人」ということより、感情の無いこと、冷酷な人間であることが繰り返し主張され、その部分を糾弾されていた。
人々はその主張を聞いて、また彼のありのままの -
Posted by ブクログ
友人に突然プレゼントされて、事前情報なしに読んだ。
全編にわたってムルソーの独白で進行していくので、読みながらムルソーの人物像を把握しようとしたけど、妙に違和感を抱いたり道理に合わないことを言っているような気がしていて、読み違えているのかな...?と思ったりしたけど、元々そういう人物として描かれていたというわけで。
主体性に欠けるというか、自身に関することを自分事として捉えられず(客観的に捉えることしかできず)、そしてあまりにも純真すぎる(ので「太陽が眩しかったから」という、嘘偽りのない事実だけれどもそのままでは理屈に合わない供述をする?)、ということぐらいしか掴めなかった...
タイト -
Posted by ブクログ
ネタバレ実存主義を調べていたところ、アルベール・カミュの「異邦人」が出てきたため読んでみた。
この世界に意味などなく、だから自分で生きる意味を切り開いていける。
この主人公は嘘をつくのを嫌っていた。母が死んだ翌日に笑い転げて、人を殺した理由を太陽のせいと言う。裁判の時も嘘をつかなかった。最後は処刑されて幸せだと言った。嘘をつかないことが幸せだったのかはわからない。
不条理に抗っている。死を悲しみ、人を愛しているかと聞かれて「愛している」とは言わない。演技をしない主人公だ。
どれだけ私という生が無意味かを自覚さねばいけないと思った。私は不自由であると自覚するところから自由は始まるのではないかと。 -
Posted by ブクログ
本屋さんで冒頭を読み気になり、名作と知り購入
人としての道徳、倫理観というか禁忌みたいなものを侵しまくっている正直な主人公。拒否反応を感じるのは、自分もそうあれたらという羨望からなのかそうであってはいけないと信じたいからなのか
彼が裁かれている理由が殺人ではなく、彼の人間性にあるところ。人が社会で生きていくために適応していかざるを得ない部分を削ぎおとした彼の存在が、自分達の立場やこれまでを揺るがす不安はよく分かる
殺人の理由は「太陽のせい」。あの描写を読んでいたらそうとしか言えないのも頷ける。
感情、感覚は言葉より先にあってこの世には言葉にならないことばかりなのに、全ての事柄に言葉での説明を求 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公ムルソーが自らを語るストーリーでありながら、終始傍観者のような口調で進む事の異質さ。
近しい誰かを失った時に、必ず涙を流さなくてはいけないのか?、悲しいですと言わなくてはならないのか?、映画を見て笑い転げることは不謹慎なのか?、感情を社会に合わせるべきか、これらをムルソーは偽らない。私には少々分かり得ない心情を描いた作品でした。
母を亡くした翌日に女性と海で遊び、喜劇映画を鑑賞し、求婚されるも他人事、そして太陽が眩しかったからという理由で人を射殺する。
ムルソーは母親に対して特別憎しみを持つ訳でも無く、ただ純粋に「無関心」だったのだろう。
憎しみを持っ -
Posted by ブクログ
抑圧された人間の心情や町、大衆としての機能の心理が込められた内容だった。
ペストを中心に死に向き合う人間、それによる町の機能の役割。また決断せねばならぬ立場の人間。
圧倒的な抑圧の前に人間はどうなるのか、どう乗り越えていくのか、そんな状況の人間の核心をつく物語。
コロナ禍の状況と同じではないが彷彿とする人は多いと思う。
以下気になった言葉
・人間が意気地なしになるような時刻が、昼夜ともに、必ずあるものだし、自分が恐れるのはそういう時刻だけだ。
・天災というものは、事実、ざらにあることであるが、しかし、そいつがこっちの頭上に降りかかってきたときは、容易に天災とは信じられない。
・一見、攻囲され