カミュのレビュー一覧

  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    中編『転落』と、六つの短編からなる『追放と王国』。
    転落:カミュの作品の中では異質な暗さ。じっとりとしたような。しかしそれでいてスッと入ってくるカミュの思想。
    追放と王国:舞台もそれぞれな話の中、様々な形で描かれている「追放」のさまと「王国」の姿。「王国」が現れるならそれでいい、というわけではもちろんないのだが、それを拠り所にして生に立ち向かうような力強さを感じる。

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    2010年06月06日
  • 革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)

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    知識人同士で喧嘩をすると、1冊の本になってしまうんですね(笑)。
    個人的にはサルトルの勝ち・・・かな。

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    2009年10月04日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    快不快、関心無関心をベースに皆生きているも、その内容が大多数と同じようにチューニングされていないと異邦人になってしまう
    電車の軋み、夜がおりる前の空のざわめき、マリイとの触れ合い。主人公が思考を挟まずに五感レベルで味わっていた快感、不快感と同じように、社会が回りやすいように調節された場面-感情-行動の条件付けに従うことが五感レベルで皆には染み付いている
    足で踏み締める砂の感覚が心地いい、焼けるような太陽の日差しが鬱陶しい、これらの感覚が肉体にとって真実でしかないのと同じように、さまざまな観念が知覚器官を通じて真にそこにあるものと判断される
    一枚思考を隔てはするが、知覚の異なる他者の目にどう映る

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    2026年02月01日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    魅力的な主人公であった。
    人は自分の理解できる・扱える視点でしか他者を理解・観察できないのだなと感じる。
    カミュの不条理に対する実存主義的態度が反映された作品。

    別件:
    本書はロラン・バルトによるエクリチュールの議論においても重要

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    2026年01月28日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読む前にあらすじを知っていたが、いざ読んでみると印象がだいぶ変化した作品だった。
    太陽が眩しかった、と言うシーンは詩的な美しさを感じていたが、通して読んでみると、それは、言葉に出来ないもの、諦めを前にした自身の正義に感じた。が、それがなぜか、とまではわからない。

    審判を前に、前にせずとも彼は正直でいたんだろうな、という印象を受けた。
    2部に入ってからは面白く、最後の数ページは圧巻。むしろ面白さを求めて読んだ際にはそこに至るまでが長い。

    ママン=主人公の構図
    養老院から出ることのできないママンと
    牢獄から出ることのできない主人公。
    それが重なる瞬間があった。


    P118の描写は、引きこもり

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    2026年01月26日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    『異邦人』は、正直なところとても読みにくい作品だった。
    文章は終始淡々としており、ムルソーの内面が語られることはほとんどない。だが、その抑揚のなさこそが、彼自身のアイデンティティなのだと感じた。彼の性格上、感情に大きな起伏はなく、仮に何かを感じていたとしても、それは文章の上では事実として平坦に述べられるだけだ。そのため感情移入はしづらく、読者として距離を感じ続けることになる。

    しかし読み進めるうちに、外から見た自分自身もまた、ムルソーと似た存在なのではないかと思い始めた。人と同じことをせず、他人との距離を保ち、感情を積極的に表に出さない。淡々としているように見えるその在り方は、ムルソーと重な

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    2026年01月12日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公は倫理的に欠落しているところがあり、それが結果的に彼を無実の罪で処刑台に送ることになる。彼は人と違うところを持つことで(異邦人であることで)この世界に居場所がなくなったことを最後に受け入れ、救いを拒否する。何ならそれが彼にとっての救いであると言わんばかりの最後。テーマは不条理であるとのことだが、同じくカミュのペストがそれに抗い、最後は克服しながらも常に不条理はそばにあるという終わり方をしたのと比べると対照的な終わり方。異質なものを排除しようとする社会と、不条理を受け入れることによる救いを描いた作品と解釈。

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    2026年01月01日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    『今日、ママンが死んだ』『太陽が眩しかったから』などのフレーズが有名な作品。不条理文学の一つとして、人々に理解されない主人公の内面も含めて魅力的。しかし、難解かつ人によっては釈然としない内容である。
    解説・再読が必要かもしれない。

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    2025年12月16日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    感情が読めない男の、感情にフォーカスしない物語。
    不条理に抗うでもなく、解釈し、受け入れていく姿はカミュ自身を表現しているのだろうか。
    ところでタイトルは「異邦人」だが、これはどう言う意味だろう

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    2025年11月13日
  • ペスト

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    「ネズミが……」と予審判事はいった。
    (本文より)

    タイトルを『コロナ』に置き換えてもいいような内容です。
    最初は誰もがすぐおさまると思っており、
    ペストと認めると役人の不手際を責めたり、神の試練といったり、天罰といったり…

    だいたい人間というものはいつの時代でも変わらないようです。

    「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さなんだ」p243それは「自分の仕事を果たすこと」。という言葉が印象的でした

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    2025年08月31日
  • ペスト

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    デフォーのペストの後に拝読。

    デフォーのそれがドキュメンタリー的に語られるのに対し、カミュのそれは観念的で、なかなか入り込みにくい感じがした。

    カミュのペストが出たのは1947年。第二次世界大戦後の荒廃からどう生きるか模索されていた時期であり、そういう社会情勢を鑑みれば、観念的であるのは当然と言えるだろう。

    カミュといえばキリスト教ともコミュニズムからも距離をとった異邦人的な「第三の立場」を思い浮かべるが、その思想がいかんなく表現されている。 

    現代の私たちはコロナ禍でもネットがあり、コミュニケーションは取れるし、いくらでもエンターテイメントがあったので、多少息苦しさは紛れたが、100

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    2025年08月18日
  • ペスト

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    コロナ禍のときに読んだ。
    文が読みづらく頭に入らない。それでも、ペストが流行した街での絶望感やどんどん病気が侵食していく恐ろしい雰囲気は伝わってきた。3分の2ぐらいのページ数で断念。新訳で挑戦してみたいと思う。

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    2025年07月02日
  • ペスト

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    ネタバレ

    難しかったからちゃんと読み込めてない。
    リウーはあんなに患者のために頑張ったのに、終盤で大事な人二人も亡くして報われないなというのが読み終えた時点の感想。
    解説を見るあたり、ペストによって変わった人と変わらなかった人というところに注目して読んだほうが良さそうだった。そうするとこのリウーの結末への感じ方も変わるのかもしれない。いつかまた再読。

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    2025年05月29日
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)

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    何回も挫折してる本。
    ちょっとは理解できたかも?

    世界は不条理で、不条理だからこそ幸福もある。
    不条理への反抗が生きるということ。
    目的、将来、価値などを考えるのではなく、ただ反抗し生きることが美しい。

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    2025年04月09日
  • ペスト

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    不条理に苛まれる人々や死んでいく人が事細かに描写されるので、こちらまで憂鬱な気分になってしまうが、後半では妙な爽快感と喪失感が生まれた気がする。

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    2025年04月08日
  • 最初の人間(新潮文庫)

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    ネタバレ

    未完に終わったがゆえに自伝の色彩が濃くなったカミュの小説。戦死した父、やさしいが、カミュの教育を自分の母に任せる聾唖で文盲の母、独裁的に体罰を与え、カミュに学問を諦めさせて働かせようとする祖母、そして父親代わりとなった聾唖の叔父などが登場する。父がどういう人間だったか、どのように生きたのかを明らかにするのは不可能だと悟ったとき、カミュは自分は最初の人間であると確信する。つまり、カミュは両親から今日で言う経済資本も文化資本も社会関係資本も相続できずに独力で作家人生を始めなくてはならなかったからである。未完の書につき、星三つ。

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    2025年03月04日
  • ペスト

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    だから何?翻訳物の読書方法、誰か教えて下さい。新型コロナを経験した事で、多少身につまされる所は有りますが、疫病はこの地球上から消えることは無いと言うことでしょうか?完全無欠の幸福は存在せんと言うことでしょうか?死は皆に平等に在ると言うのに!

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    2025年02月17日
  • ペスト

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    感情移入できて楽しいという本ではないけど、コロナが蔓延した頃と状況が似ていて面白かった。ペストの描写が恐ろしいし、リュー医師の周りは全員バッドエンド。

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    2024年11月16日
  • ペスト

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    ネタバレ

    ペストという不条理に対して、医師、キリスト教者や新聞記者など、さまざまな立場に置かれた人々がそれぞれの善を求めて奮闘する様が描かれている。各人が不条理に立ち上がるその動機が、ただ人が死んでいくからというような簡単なものではなく、それぞれの信念を汲んだ納得のできるものであるところに、分断された社会に生きる我々が希望を感じ得る要素があるのだと思う。限りなく装飾のない現実を反映した文体が、それを可能にしている。
     感情的な部分を削ぎ落とした文体で書かれたペストの記録であり、キリスト教者や不条理人などの身近でない考えを持った人がたくさん出てくるので、とっつきにくく感じた。しかしその装飾のない文体の中に

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    2024年06月08日
  • ペスト

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    人間ではどうしようもできない圧倒的恐怖、それでも闘おうとする人間特有の強さ、世の中の無常を思い知らされた。

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    2024年02月05日