近藤誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
確乎たる世界観、人生観をお持ちで、医者という観点から広く世の中の動きを客観し、俯瞰されているお二人の対談、実に愉快で、楽しく読むことが出来ました。
近藤誠氏の、人生の大先輩である養老孟司さんへのリスペクトは言葉の端々に感じられました。
中身を念のため列記しておきます。
第1章 さて、健康とはなにだったか?
間違いだらけの健康情報にご用心
健康診断が人びとを不幸にする
長生きは医療のおかげ、じゃなかった!?
ここで、病気とは何か、を考えてみよう
第2章 はて、医療とは何だったか?
かつて、名医がいた
余命宣告に律儀に従う必要なし
「脳化社会」は、まず医療から始まった
戦後の保険制 -
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人生75年も続けていると、人生の最後は、安楽にあの世に逝きたいものである。
人間、おぎゃーとこの世に生まれてきたのだが、その瞬間は大変リスキーなものであるが、本人は、まったく無意識のうちに誕生してくるのである。
はてさて、人間の終焉も、近藤先生の説に寄れば、何万年物人間の歴史の中では、自然死というのは痛いことも痒いこともないらしい。
脳みそに大変ありがたい物質が現われ、そうなるらしい。
ところがおっとどっこい、長い人間の歴史から逸脱した医療行為がその妨げになっているとのこと。
日本人が従来培ってきた「死」に対する観念も歪められてしまっているとのこと。
そこらあたりをうまく解説してくれているのが -
Posted by ブクログ
実に明快に健康について、エビデンスを下に一貫して書かれた本です。
この本のエッセンスは、あとがきの最後の方に書かれています。
それを紹介します。
だから元気でご飯がおいしいときは、長生きするために病気を早期発見する、という考えを捨て去りましょう。
そして、なにか不都合な自覚症状がでてきてから、対処法を考えるのです。
症状がでるのは、からだの調湿システムが無理している証拠だからです。
そのように、医者や医療を遠ざけて暮らせば、そうしない場合よりも断然、安全に長生きできるものです。
有名なラテン語の箴言に「メメント・モリ」があります。
「死を意識せよ」ですね。
ただそれに続く、対になった言葉が -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者は90年代からがん治療の矛盾について発言してきた。本書刊行直後に亡くなったようで、これが遺言というか総決算の本になるが、私は著者の書籍は初めて読んだ。
・健診や人間ドックをやっているは日本だけ。他国がなぜマネしないかと言うと、やったほうがいいというエビデンスがないから。
・厚労省は健診を受けさせることに躍起。そもそも20代も60代も基準が同じなんておかしいと感じていたが、要するにこれで「異常」が発見されると病院に送って、根拠のはっきりしない「正常値」に保つために薬漬けにするというシステムが出来上がっている。
・抗がん剤は利かない。がんは手術すると逆に暴れることあり。
・日本の高血圧の基準 -
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医師は健康診断や人間ドックを受けない。医者(自分)に不利益な情報は漏らさない(世界共通)。事実を言わない(がんを治療したために亡くなることは多々あるが、公的にはがん死で、治療死は1人もいない)。近藤誠「医者が言わないこと」、2022.7発行。①生活習慣病の薬は全部やめていい。降圧剤の重大な副作用は「脳の血流不足」 ②中高年のがんは老化の一種 ③減塩は意味がないというより有害 ④ひとつの食材・成分を大量に摂らない(有効なサプリはひとつもない)⑤太腿の筋肉を鍛えるのに最も優れているのは「スクワット」⑥病院は病名をつけてなんぼの世界。そして、病名がつけば、治療が始まる。病院での老衰死はない。老衰死
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症状がなければ、治療は不要。これが、がん放置療法の思想。症状がないうちは、「もどき」である可能性がある。生活を改善すれば癌が消えることも大いにありうることと思う。もし、癌を見つけられてしまったら、この本を読んで、放置を実践しようと思う。
・マンモグラフィは絶対に受けては行けない。
→これほど強く言い切っているとは思わなかった。アメリカで、40歳以下の人は、マンモグラフィを受けないことが推奨されていることは知っていたが、推奨ではなく、禁止とは、びっくりした
・がんは原発部分が発見された時点で、すでに転移している。
→発見できないもっと小さいときに、転移はしている。
・もどきが非常に多