門田隆将のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまでの門田隆将のノンフィクション本に登場する人物のダイジェスト編のような作品ですが、これまで取り扱われた人物それぞれがいかにリーダーシップを発揮したのかを己の本義にのっとって人間として正しく躊躇なく行動することの大事さと重ねて表現されていました。
また、何事も1人では対処できず周りからのサポートも必要となるが、このようなリーダーには、周りからの賛同・信頼も得られやすいため結果、良いサポートを得られるということで、他人を尊重するという姿勢というのが共通しているリーダー像でした。
このようなリーダーは有事対応時にこそ覚悟をもって逃げずにぶつかっていき力を発揮するのだと感じさせられました。
その中でも特に上杉謙信のエピソードが面白かったです! -
Posted by ブクログ
著者のあとがきにもあるが、「海外で危機に陥った時、外国人は、「心配するな。必ず国が助けに来てくれる」と信じており、日本人は「絶対に国は助けてくれない」と思っている」ということだ、というか、事実としてそういうなっている、ということが本書を読むといやというほど思い知らされる。
ここで外務省や大使館の腰の引けた役人根性を批判するのは簡単だが、他国では普通におこなわれている、状況が危険になるほど軍隊が自国民の保護、救出にあたる、ということが自衛隊の他国での武力行使に当たるとして、議論すら許そうとしないマスコミや政治勢力の存在が根本的な要因となっていることは間違いない。
それにしても100年以上前に起きた海難救助の恩をいまだ忘れず、親日国であり続けてくれるトルコ国の存在は貴重だ。
政治体制に関わらず大切にするべきだろう。 -
Posted by ブクログ
トルコの人々に対して、感動したことが二つ。
日本人のために救援機を飛ばしてくれただけでなく、空軍の護衛をつけてくれたこと。護衛機が守っていたのが日本人乗客であってもトルコ人スタッフであっても、感動は変わらない。トルコという国が、罪なく殺されかけている命を守ろうとすることに、救援機を飛ばせない日本の民として、感動せずにはいられない。
そしてもう一つはトルコの人々が、日本人ボランティアの名前を忘れずに覚えていること。トルコのために働いて命を落とした故人を悼んで、ミヤザキという名が冠されたストリート、公園、病院が出来ていると聞くと、頭が下がります。
しかし自衛って何なのか。命が危ない無辜の同胞を、窮地から連れ出し、故国に戻すことが自衛でないなら、何が自衛かと思います。 -
Posted by ブクログ
著者の「死の淵を見た男」の補足版のような話で、福島第一原発事故の陣頭指揮にあたった当時所長の吉田氏の「吉田調書」という報告書に込められた真実(事実)を著者が亡くなった吉田氏に代わり、訴えかけるような内容であった。
マスコミ(ジャーナリズム)のあり方に関しても考えさせられる内容であったが、伝え手も聞き手もゴシップ的な内容を欲する部分があるが、そういうのに迎合することなく、客観的な事実を、きっちり伝える難しさというのが伝わってきました。
改めて、日本を未曾有の危機から救ってくれた吉田所長をはじめとする、福島第一原発の事故対策にあたった現場作業員の方々に感謝したいと思いますし、事実を正確に伝える著者の作品に今後も期待したいと思います。 -
Posted by ブクログ
福島第一原発事故の発生から、
その収束のための指揮を執った吉田昌郎所長が病気で退くまで、
その原因となったマグニチュード9.0の地震が起こったところから
綴られていくノンフィクション。
どうやって、あの原発事故は最悪の被害を免れたのか、
福島第一の現場の状況は当時どう流れていっていたのか、
そこでどんな人々がどう闘っていたかがわかる本。
どうしても、東電や政府は悪いものだというイメージがあったりする。
10mを越す津波はこないとする想定の甘さといい、
マスコミによる政府や東電側の「対処の遅さや悪さ」
を強調する報道などが一面的になされたからだ。
しかし、本書を取ってみると、
現場で働く東電社員と協力企業や自衛隊の人々の
決死かつ迅速な事故対応を知り、イメージが新たになる。
そこには、平和ボケする僕も含めた大勢の一般人のような日本人はいない。
緊急時に際しても力を失うことなく、
やれることを最大限にやり抜き、知恵を絞り、スピード感を持ち、
そして放射能の恐怖に負けない、強い責任感(なのか、日本を救わなければという気持ちなのか)を
読みながら汲み取っていくことになり、心が打ち震えてくるのである。
まるでハリウッドの奮闘物映画のヒーローのような人たちばかりがでてくるし、
それは脚色でも演出でもなく、生の事実だというそのことが、
彼らへの敬意と感激とねぎらいの気持ちを起こさせるのだ。
そこには数々の人生が交差している。
それぞれに家族がいて、自分の生がある。
大きな、「日本滅亡へのベクトル」というどうしようもない流れに抗して
なんとか最悪の事態になるのには打ち勝った、その頑張りと勇気に
頭が下がってしかたがない。
それにしても、本書の書き方が偏った向きもあるのかもしれないけれど、
当時の首相の管直人さんの言動や行動にはあきれさせられた。
人間、怒りのパワーなどで人や物事を動かそうとしたって、
そんなのは逆によくない影響をもたらしたり、時間を無駄にしたりする。
そういう教訓として、管首相のところは読んだのだった。
「イラ菅」なんて呼ばれるみたいだけど、そんな人だったとはよく知らなかった。
福島第一原発事故はまだ収束しているとはいえないと思っています。
今だって避難している人たちはたくさんいるのだから。
そういう人たちそして、事故そのものを忘れないために、
そして、そこで闘った立派な人たちを知り、忘れないためにも、
(これは、原発推進、脱原発いずれの思想に限らず)
多くの人に読まれるといい本だった。
最近、朝日新聞の吉田調書での虚偽の記事が問題になりましたが、
本書では、そういうことはなく書かれている本だと思います。