あらすじ
「あなたの将来を後押ししてくれる本です」――<福岡ソフトバンクホークス、小久保裕紀>天才バッティングコーチ高畠導宏の生涯を描いた傑作。小久保裕紀、田口壮などの一流プロ野球選手を育てあげた彼は高校の教師となり、高校野球の監督として甲子園での全国制覇を目指す。ところが、突然発覚した病気のために……。NHKドラマ『フルスイング』として感動を呼んだ名著が文庫化。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「覚悟に勝る決断なし」
高畠さんのこのワードが頭から離れない。難しいことは言っていない。覚悟を持って、地道に努力することの大切さが痛いほど伝わる。
読む前は存じ上げなかったが、人間力溢れた高畠さんがなぜ伝説のコーチで数多の人に愛されてきたのかわかる。この人に出会えた人がいかに幸運なことか、、でもちょうど自分が節目の時に父の勧めで本書を読むことができたのもものすごい幸運な気がする。この本は何度でも、何度でも読み返したい。
Posted by ブクログ
とても良かった。
落合博満や小久保裕紀、田口壮などの名選手を育てたバッティングコーチの物語です。
それぞれの選手の良さを引き出す数多の練習メニュー、プロコーチの職にありながら心理学を通信制の大学で学ぶ勤勉さ。
そしてこれまでの経験を高校球児に伝えて甲子園に行きたいと50歳にして教員免許を取得し、晴れて教師となったのちすぐに病魔に襲われた不運。
それでも泣き言一つ言わず闘い続けた名コーチ高畠導宏の生涯です。
正直、氏のことは存じ上げませんでしたが、スタッフ教育に携わる私にとってとても良い気付きを与えていただきました。
50歳でこれまでの安定した暮らしを手放してでも夢にチャレンジした姿勢も素敵です。
感動間違いなし。オススメです!
Posted by ブクログ
高畠さんは、選手時代に輝かしい成績を長きにわたって残したわけではないっぽいのに、ずっとどこかしらのコーチをやっている人。
…この本を読むまではその程度の認識でした。
なのでプロ入団前~現役時代の話は全く知らず、読んでいてただただ驚くばかりでした。
コーチとして長く歩まれたことを思えば「災い転じて福となす」だったのかもしれないけれど、些細なケガの傷口が大きくなりすぎてしまったこと、当時のケア体制の不十分さが本当に悔やまれてならないです。
付随して、私がプロ野球を見始めたころは既にかなりの弱小だった南海の強かった時代のこと、うっすらとしか知らなかった球団ゴタゴタの話も新鮮でした。
アイディアマンと言われただけあって、この本で紹介されている練習法はどれもとても興味深かったです。
かつてスポ紙でも話題になった「●×●×ブラブラ打法」は瞬発的に関心を引くのに最高なネーミングだし、その内容もフィジカル的に理解しやすく(自分は女性なので実感はできないですが)本当に秀逸だなと改めて思いました。
「短所に目をつぶって長所を伸ばす」
言葉にすると簡単でも、指導者という立場ではなかなかできないであろうことをずっと徹底されていたその姿勢に本書で触れ、尊敬の気持ちを抱くとともに夢半ばで早逝されたことが本当に残念で自分のことのように悔しく思いました。
最後の解説文で、教え子の一人である小久保裕紀(当時は現役)が高畠コーチとの想い出を述懐した最後に
「私も遠い将来、高校野球の監督になりたい。高さんの夢と同じように。」と綴っていました。
亡くなられて数年たった後でも「高さんならどう言うだろう、どう答えてくれるだろうか」と考えるそうです。
奇しくも今年、WBC監督として若い才能を率いて世界との戦いに挑む小久保監督。どんな采配になるのか楽しみです。
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田口(オリックス)、小久保(ホークス)、高沢(1996年首位打者・ロッテ)、西村(1998年首位打者・ロッテ)など数多くの好打者を育てた名コーチ・高畠導宏氏。30年に渡るプロ野球コーチの経験の後、高校野球の指導者を目指した志半ばで肝臓癌でお亡くなりになられました。高畠氏の壮絶な一生を教え子のプロ野球選手や関係者の証言で辿るノンフィクション。
高畠氏がプロ野球に在籍した1980年代のプロ野球の舞台裏を知るスポーツノンフィクションとして、部下や生徒を指導する指導者の心得を知る本として、様々な人に印象深く残る本だと思います。数多くのプロ野球選手を見てきた高畠氏が語る、伸びる人の共通点とは「1.素直であること、2.几帳面であること、3.準備を怠らないこと、4.好奇心旺盛であること、5.忍耐強いこと、6.気配りができること、7.夢を持ち、高い目標を持ち続けること」です。高畠氏の座右の銘は「覚悟に勝る決断なし」です。一つ一つの言葉に説得力があります。
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プロ野球界の伝説的名コーチのノンフィクション。「人を育てる」ことの本質が書かれている。お堅いコーチ論の本は数あれど、この本は小説のように面白く読めて、しかもコーチングの真髄が体感できる。読むだけで人生励まされるよ
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すごく、読んでよかった。
前向きに生きてかなきゃ!って、パワーを貰えた気がする。
常に夢をもって向上心のある高畠さんだからこそ
プロ野球選手からも高校生からも、信頼されたんだろうな…
野球好きなひとは
ぜひ一度読んでほしいです。
Posted by ブクログ
欠点は直らない、無駄な努力
長所を褒め続ければ、欠点も次第となくなる。
・才能とは最後まであきらめないこと。
2割五分の実力しかなくても、あきらめず努力すれば3割になる。
どんなに年をとっても努力し続けろ。
選手と一緒に自分も工場するのだ。
→自分の目指すところと似ている。
Posted by ブクログ
ドラマ「フルスイング」の元となったノンフィクション。
かみしめたいところがたくさんありすぎて、ひとことでまとめられない。折に触れて再読するでしょう。
高畠さんのコーチとしての人柄や指導法にも感銘を受けたけれど、南海ホークスの栄光と没落、パ・リーグの諜報戦のすさまじさなども生々しくてすごい。
ほんとうに、高校の先生としてもっと続けてほしかったと残念な気持ちになると同時に、小久保選手があとがきの最後に記しているひとことに胸をつかれた。
ぜひトライしてほしい。
Posted by ブクログ
プロ野球の打撃コーチという存在は、その人がどんなに優れた名コーチだったとしても、世間的にはあまり知られた存在ではないと思う。
実際、リアルタイムでその活動を共に過ごしていた時期があったにも関わらず、この高畠コーチという人を全く覚えていない。
そんな黒子的存在の人物の生涯を、これほどドラマティックに描ける手腕は、さすが門田隆将だ。
Posted by ブクログ
いやぁ、これは良い本でした。
野球はまったく詳しくないので、高畠さんという方は存じ上げませんでしたが、こんな人がいたんだとは!
その人の生き方に加え、過去のプロ野球の様子もわかりました。
最後の女子剣道部のくだりは・・・、ここがいちばんじんときました・・・。
Posted by ブクログ
以前NHKで見た”フルスイング”のストーリー原作のような内容かな?と思い手にとってみました。
内容はドラマとは違い高畠さんという人となりをいろいろな人のインタビューから掘り起こしたもので、良い意味で裏切られました。こんなコーチ(教師)がいてくれたら、中学・高校で出会えれば幸せですね。
Posted by ブクログ
日本プロ野球全盛期を支えた男の生き様は、プロ野球人気という観点からも、人と人のつながりの希薄さという観点からも、今の時代だからこそ多くの人が読み、知るべき物語であった。
門田氏の作品には、故人を題材としたものが少なからず存在するが、読者がまさにその人と同時代体験をしているかのように描き出す筆力は圧巻だと思う。
Posted by ブクログ
60歳で突如ガンで亡くなった伝説の打撃コーチの話。凄いヒトがいたもんだと。いくつになっても夢をあきらめない、平凡なことを諦めないで続ければ非凡になる、そして人を褒めて伸ばし、思いやりのあるヒトだったみたい。
Posted by ブクログ
プロ野球名打撃コーチにして、50代半ばから高校の教員免許を取得し、高校球児たちを甲子園へ導くことを夢見たひとりの男性のおはなし。
生き様というか、他人への接し方がかっこいいです。怒るでもなく諭すでもなく、ただ見守ることができるのは強さだとつくづく実感。口出ししないで見てるって、互いの信頼があってこその関係だと思います。
Posted by ブクログ
1).目次
省略
2).筆者の主張
省略
3).個人的感想
・高畠氏の生涯がよく分かり、物事に対して、一生懸命、一心不乱になる姿勢が感じられに感銘を受けた。
・コーチとして、ほめて伸ばす姿勢というのが勉強になった。
・野球の解説が長く、もう少し野球の内容ではなく野球人と高畠氏の人格的交流の箇所にページを割いてもよいのではないかと思った。
・高校野球の指導者になればどうなったんだろうかと思い大変残念。
Posted by ブクログ
甲子園、自分にとってみれば春高といっしょなんだなとおもいました。やっぱり、全国へ行く思いは大きくて、時に負けそうになったり、悩んだり、ほとんど
同じようなことで悩むんだなと思いました。自分がとても悩んでいるときそうだったなとか、今になってその気持ちが
わかります。全国に行くことへのおおきな不安や期待。それを持つことがいちばん大切だと思いました。これからもバレーを頑張っていきたいと思いました