【感想・ネタバレ】疫病2020のレビュー

あらすじ

この“怪物”がすべてを暴いた――。

本書は「この星を支配し続ける人類を脅かす最大の敵はウイルスである」というノーベル生理学・医学賞受賞者ジョシュア・レダーバーグの言葉から始まる。

読み進むにつれ、読者の胸にその意味が迫ってくるだろう。武漢でいち早く“謎の肺炎”をキャッチした二人の医師の運命、翻弄される武漢市民、動き出す共産党の規律検査委員会、そして警察の公安部門。彼らはなぜ肺炎の発生を隠そうとしたのか。

筆者は現地の状況をつぶさに分析しながら、その秘密を暴いていく。武漢に派遣された現役の中国人医師が明かす医療最前線は驚愕の連続だった。暗中模索の中、信じられない方法で医師たちは謎の病と戦った。中国人を救った「5種類の薬品」とは何か。なぜ中国はこの病を克服できたのか。すべてが筆者のペンによって明らかにされていく。

一方、後手、後手にまわる日本と、いち早く的確な対策で国民の命を救った台湾――両者の根本姿勢の違いは、時間が経過するにつれ、信じがたい「差」となって現われてくる。官邸・厚労省はなぜ国民の期待を裏切ったのか。筆者は、政府の足枷となった2つの“障害物”の正体に淡々と迫る。

迷走する安倍政権は緊急経済対策でも国民の期待に応えられなかった。苛立った日本最大の圧力団体の“絶対権力者”が動き、あり得ない逆転劇が起こったことを日本のジャーナリズムは全く報じなかった。その裏舞台が初めて白日の下に晒される。

その時々の筆者自身のツイッターを散りばめ、読者を同じ時間にいざないながら謎を解いていく新しい形のノンフィクション。日本人はなぜこれほどの政策失敗の中でも生き抜くことができたのか。コロナ襲来の「現実」と未来への「教訓」にまで踏み込んだコロナ本の決定版。

●中国人現役医師が明かす驚愕の医療最前線
●中国人の命を救った「5つの薬品」
●武漢病毒研究所、恐るべき杜撰体質
●中国共産党員が解説する弾圧と隠蔽、全情報
●国民が知らなかった官邸・厚労省の裏切り
●総理も愕然、創価学会“絶対権力者”の逆襲
●危険すぎるトヨタの中国への技術供与

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

あの「Fukushima 50's」を日本で初めてその
存在を日本国民に知らしめた「死の淵を見た
男」の著者で知られる門田隆将氏の最新刊です。

ちなみに「Fukushima 50's」は海外メディアで
しか当初は扱われておらず、朝日新聞に至っては
は真逆の誤報を出す始末だったのはよく知られて
います。

この本では、新型コロナウィルス発生からその
対策、そして1回目の緊急事態宣言までを追っ
た骨太のノンフィクションです。

読み終えての第一の感想は、「(まだ収束して
いないですが)よくあの程度で済んだなあ」と
いうものです。

政治家の迷走ぶり、官僚のお気楽さ、縦割り
行政の弊害など、危機管理の無さ加減は、
まさに東日本大震災の原発事故に対する対応
と同じでした。

本当に現場の国民一人一人ん国民力というか、
現場力、市民力が欧州や米国と比べて死者が少
なく済ませた要因と言えます。

それにしても厚生労働省の無策ぶりには呆れる
というか恐れさえを抱いてしまいます。

冒頭にさらっと書かれているだけですが、薬害
エイズ事件をはじめとした厚労省による「無作
為」が招いた悲劇が今回も繰り返されたと言え
ます。

ちなみに大阪で起きた悲しい5歳の男の子の餓死
事件。あれも厚労省の縄張り主義が原因であると
この本から理解できます。

骨太のノンフィクション作家による「忘れてはい
けない、今後の教訓にしなくてはいけない事実」
を知ることができる一冊です。

2
2021年03月08日

Posted by ブクログ

非常に内容の濃い本だった。世界中を震撼させているコロナ禍について、中国・武漢から発生した1年近く前から約半年間の2020年5月末までの、世界そして日本の対応についてがかなり詳細に記されている。いろいろな考えがあるだろうが、非常に参考になった。筆者の取材力は相当なもので読み応え十分。この短期間で書物にまとめ上げることは、大変なことだったと思う。その行動力には脱帽する。初動がいかに大切だったか。初動が失敗してもリカバリーしだいだろう。この本に書かれていることが、きちんと政府、省庁に伝わってほしいと切に思った。

2
2021年01月06日

Posted by ブクログ

100年に一度と言われる新型コロナウイルス禍にあって、はからずも暴露されることになった日本の危機管能力の欠如。著者は、それを憂え、また、中国の体制維持のための弾圧、情報統制、隠蔽などの実態にも目を向け、様々なツィートを発信し、警鐘を乱打してきた。本書では、武漢での患者発生に遡り、中国人入国をなかなか停止できなかった日本政府、それに比して素早かった台湾による完全制御、武漢病毒研究所の驚くべき杜撰な体質などをつぶさにリポートし、解説、批判する。巻末には年表も添付され、世界におけるコロナの感染推移や各国の対応状況の振り返りができるようになっている。以下に主な内容をビックアップ。
・1月18日、米国はCDC(疾病対策センター)が乗り出し、武漢からの直行便等の乗客を別の部屋へ移すなど対策を講じ始める。
・1月21日、日本では武漢からの航空機内で体調に関する簡単な質問票を配布し、自己申告に任せた。
・1月23日、台湾は武漢との間の団体観光客の往来禁止を発表
・1月22日、北朝鮮は中国からの観光客の受け入れを全面停止
・武漢では発生当初、「人から人への感染」を認めなかったため、医療スタッフに十分な感染防止用の医療用防護服やマスクさえも配られなかった。
・1月23日に武漢が封鎖されたが、この時点で、約500万人が武漢から脱出、既にウイルスは中国全土に広がっていた。
・2月初めから世界134か国が中国全土からの入国禁止措置を実施する中、日本は2月1日、武漢を含む湖北省からの入国を拒否、中国全土からの入国を禁止しなかった。
・日本とは対照的に17年前のSARSの経験を生かした台湾は早めの水際対策を取り、それが奏功した。台湾では「まず実行」し、「後で修正」し、人びとがそれに「従う」というスピード感重視の点で日本と決定的な違いがある。
・習近平の来日を控え、中国側から「おお事にしないでほしい」と要請があり、多くの中国寄りや親中派の政治家がそれを飲んだ。
・中国依存の日本企業は衝撃を受けたが、武漢に工場があるホンダ、日産に対し、トヨタは武漢に工場がなく、直撃は免れた。
・日本には高い使命感と責任感を持った医療従事者が存在し、医療機関においては、世界でもCTスキャンを最も多く保有、医療水準は世界トップ
・日本にも縦割りでない感染症に係るアメリカのCDCに倣った組織や感染症危機管理監を設置すべき。




2
2020年11月06日

Posted by ブクログ

非常に内容の濃い本です。世界中を震撼させているコロナ禍について、中国・武漢から発生した1年近く前から約半年間の2020年5月末までの、世界そして日本の対応についてがかなり詳細に記されています。ツイッターの抜粋も、当時の危機感や緊張感が伝わりました。特に日本と中国・アメリカ・台湾などの国と国家間の状況が詳細に描かれていたのがよかったです。日本の政治的判断不足/施策混乱、中国では習近平体制強化となることと言及されています。本当だと恐ろしい。注目していきたいです。

1
2021年03月24日

Posted by ブクログ

少し前の本にはなるが…
あの時「?」と思ったことの真相が時系列で並べられていて、なるほど、そういう動きだったのか…と納得した。
第3波襲来といわれている昨今、政権は交代したが、本質的には何も改善されていないような…
政権、というより、官僚の問題か。
そして、中国の問題かな…

1
2020年11月14日

Posted by ブクログ

レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。

週刊誌は最近全く読んでいませんが、今までに読んだ、コロナ関連の新書数冊より、週刊誌寄りの本の気がしました。
ただ、2020年6月27日の刊なので、古い情報が多かったです。

まず、中国に対する批判が多くを占めていました。
中国政府の感染者の隠ぺいによって対応が遅れ感染が拡大していきました。
日本の安倍政権の政策が「原発事故時の民主党政権と同じだ」と筆者は感じたそうです。
中国からの入国禁止措置をもっと早い時点で採ることができていたら安倍首相は歴史に残る宰相となっていたであろうと述べています。
中国から入国を禁止できなかったのは習近平国賓来日の問題があったが故だそうです。

日本に比べて台湾の初動のの速さ、マスク在庫マップなどの対応は、台湾は民進党(緑)と国民党(青)が常に戦っている、支持者を納得させる政策がいつも求められている国だからだそうです。
日本は”平和ボケ”している国。
中国からの”入国制限”さえしていなかった。
そしてまた「東京オリンピック・パラリンピック」によって、欧米からの入国禁止に踏み切れなかった日本。
そのために、国内の感染者拡大を招いてしまった。

それよりも、きちんと防疫をやっているからこそ、オリンピック・パラリンピックをやるという方が説得力があります。
安部政権は「中止」でなく「延期」に持ち込みたかった。
そして緊急事態宣言がやっと出ましたが、これをありがたく聞いていた私はバカだったのだと思い至りました。もはや遅かったのですね。

このパンデミックで世界の均衡が初めてわかった気がしました。
アベノマスクは多大な費用をかけた割にはほとんど役に立たなかったと思います。ネットの使えない老夫婦などを除いては。家庭に2枚の布マスクでは、何の役にも立ちません。枚数が少ないし、私の家では中国製の高い使い捨てマスクをネットで買ってしのぎました。

そして最後に、日本は生半可なコロナウイルス対策が何であれ功を奏しているという奇妙な成功が述べられていますが、今、冬に向かってGOTOキャンペーンなどやりながら第3波がおしよせているので、この先はどうなるのかはまだわからないと思います。
国民全員のワクチン接種が終わる前の「オリンピック・パラリンピック開催」は狂気の沙汰だと思います。

1
2020年11月10日

Posted by ブクログ

2019年12月に中国・武漢で発生した新型コロナ感染~2020年5月の日本の緊急事態宣言解除まで、コロナ騒動を時系列で追った門田隆将さんによるノンフィクション。門田さんのツイッター発言も交えて時系列で語られるコロナ騒動の模様はこれまで読んだコロナ本の中でも一番密度が濃く勉強になった(特に日本・中国・アメリカ・台湾などの国と国家間の状況が詳細に描かれていたのがよかった)。日本の医療機関は世界でCTスキャンを最も多く所有しているとか、最近の中国国内の状況などなど知らない事も多く書かれていたのも◎。

1
2020年10月08日

Posted by ブクログ

疫病2020
まぁよくもコレだけ情報を集めたもんだと思います。コロナウイルスが取り沙汰され始めた頃、世界中の誰もこんな事になるなんて想像していなかったでしょう。それでも危機管理意識が有ったか無かったかで、こうも違うもんかと思い知らされた。何で台湾みたいに出来なかった?色々と事情があるのは分かる。けれど日本の政府がここまでダメだなんて思いもよらんかった…正直そんな気持ちでした。だから大東亜戦争当時の政府や軍部がどれ程ダメだったか…もよく分かった気がする。これではアカンよね!誰もがそう思ったろ、誰もがそう感じたよね。だからこそ、知る必要があると思う。何がどんな風に起こってどう進んだのか。しっかり知って置いて知識として蓄積しておく事。その為にはとても良い書籍でした。中国で何が起こっていたのか/台湾の動き/国内の動静…どれも興味深かった。「武官病毒研究所」からの各章は衝撃的でした。中国という国に憤りも覚えるが、中国的思考にも驚きを感じた。確かに理解できなくもない…スゲェ面白かったです。でもこれから何を準備して、どう行動していく必要があるのか…考える指標にもなった。良い本読んだ。そう思う。

1
2020年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コロナウイルス発生から、約半年間の記録。

日本の初動の違和感。
なんだかうやむやにされたままですけど、忘れたらいけないと思います。
国によって、わたしたち日本国民の命は危機に晒され続けたんですから。

その後の対応も、結局国の面子を守ることに終始して、国民の生活に寄り添ったものとは言い難いですよね
現場力、国民の規範意識頼りは相変わらずだと思います。

ぜひ続編をと望みます。

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2021年12月12日

Posted by ブクログ

厚労省、医師会、中国が癌ですね。
中国の隠蔽、情報統制は猛烈に非難されるべきなのだけど、治療に対するスピードは確かに評価せざるを得ないな。ぐぬぬ

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2021年09月05日

Posted by ブクログ

「死の淵を見た男」同様、豊富な取材に基づく読み応えある内容。新型コロナに対する日本政府の対応が余りにも薄く「何故何もしないのか」と日々苛つかされていた2020年1Q当時に推察していた要因(対応の中心たる厚労省の役人達は有事の経験が無く動けない・安倍総理の取巻き補佐官も現場感なくズレている等々)は、「やっぱりね」であった(木村もりよ氏談他)。その他、武漢病毒研究所やP4ラボの話を読むと、トランプさんが"China Virus"と呼んでた事を笑えなくなって来たり、国の対応成功例としてよく挙げられる台湾との違いや、最初にSNSで警鐘を鳴らしあらゆる意味で犠牲になった武漢の医師と中国共産党の動きなど、色々教えられる事が多く読んで良かった。

2
2021年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 新型コロナに対する政府、霞が関の対応の甘さや平和ボケっぷり、それからコロナが蔓延し始めた段階での武漢の様子などを詳細に知ることができた。
 この度のコロナ対応で安倍政権の危機管理の甘さにコアな支持層が失望したと言うのは確かだと思う。給付金の当初のケチりようも財務省の圧力があるにせよ腹立たしかった。しかし、桜とか言ってる野党しかないのはもっと残念かも。
 ただ結果論としては死者数、死亡率は奇跡的に低く抑えられた。確かな原因はわからないが日本の衛生観念や医療現場の底力のおかげではなかろうか。
 これからもっと強毒なウィルスが出てきた場合など日本は然るべき対応ができるのかは一抹の不安がある。自分も行政側の人間になるため、どの分野を担当するかはわからないが、国民のためという使命は忘れないようにしたい。

2
2020年10月04日

Posted by ブクログ

コロナ禍において、日本が世界がどういう状況で対策を取りどういう状況になったか、時系列でまとめられているので、整理して理解が出来る。報道だけでは分からないことまで、良く調べていると思います。ツイッターの抜粋も、当時の危機感や緊張感が伝わりました。

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2020年09月24日

Posted by ブクログ

今回の新型コロナ騒動について、ノンフィクション作家の門田隆将氏が早期から中国発信のネット情報を拾い上げてTwitterで情報発信していたが、本書はその内容と経緯を一冊の本にまとめたものになる。

ジャーナリストらしい嗅覚の良さで深刻になる前からTwitterという形でうまく噛んでいた。専門家ではないので、躊躇するところもあるかとは思うが、今回に関しては専門家が正しいのかどうかもよくわからない。情報や統計に関するセンスが非常に問われた事態だったと思う。

中国陰謀説に関する言及にはもう少し公平さを感じさせる書き方もあるように思うが、中国政府の居丈高な対応と日本政府の無策さは十分わかる。アベノマスクやGoToキャンペーンは素人目にも底の浅い施策で、どうして止められないのか不思議でもある(止める方が簡単なようにさえ思う)。十万円給付の経緯(公明党の暗躍)も少し裏のところまで書かれている(十万円給付は、個人的には不必要な人にも手間をかけて配ることになり、反対ではある)。もちろん、欧州やアメリカがうまく対処できているわけでもないが、各国の特色があらためてよくわかる。
著者が持ち上げる台湾の対処はやはり素晴らしいと思う。

Twitterで上げた自身のつぶやきを軸に構成するというのは新しいスタイルで、いつでも有効かと言われるとそうではないと思うが、それはそれで新しいやり方だと思う。

2
2020年07月26日

ネタバレ

中国と云う脅威。

2021年8月読了。

実はもう一年以上前に本書を購入していたのだが、何故だか怖くて手が出せずに放置していた。最近、著者の作品を立て続けに読む機会があり、その勢いを借りて一気に読んでしまった。

確かに一年以上前の出来事までしか書かれていないので、情報のギャップは否めないが、逆に時間を置いたことで当時の世間の右往左往振りや、訳も分からず「PCR検査をもっと大々的に拡充しろ!」等と一知半解の知識で喚いていた(いる)ワイドショーのコメンテイター等を思い出し、一歩引いた視点で読み終える事が出来た。

今現在ワクチン接種に対して「ヒステリックな拒絶派」や「何だかとにかく不安な方々」にも、落ち着いて初めからの経緯を知っていただくには良いと思う(勿論、元来身体が受け付けない方は別ですよ)。

この本では恐ろしい事実が突き付けられている。先ず「ウィルス発生起源」についてだが、著者個人のルポルタージュである以上、犯人が中国だと断定するのは不可能とは言え、本書に挙げられた数々の状況証拠だけでも「限りなくクロ(に近い灰色)」と断定して差し支えないだろう。

そして、今回の件を機に、中国の国民感情が「個人のプライバシーや自由な言動が許されない(党政府への)漠とした不安や不満」から、「これだけ一所懸命やったのに、(自国が)犯人呼ばわりされる事への欧米に対する怒り」へと擦り変わり、嘗ての中華思想にも似た恐ろしい感情を持ち始めたことである。習体制への絶対服従は党や軍部は勿論、王毅外相ですら軍の(海外への)挑発行為に対して何も云えない状況を考えると、本当に空恐ろしい感慨を持った。

次に、わが国の政治家は勿論、全省庁の中央官僚や財界に至るまでチャイナスクールが存在し、中国への厳しい対応を具申しようものなら、「何処からともなく上の人間がやってきて、やんわりと恫喝される」と云う衝撃的な事実は、もはや我が国が国としての主権を放棄しているに等しい事だ。

最後に、こうした事実を知りながら一向に報道しようとしない日本の全てのメディアに対しても、やりきれない失望感と怒りに駆られた。

「著者の話を鵜呑みにするなよ」と嘲笑してくるような類の人には何も言わない。これは大きな国家危機の序章であると、コロナからは離れてしまったが、強く感じた次第である。

#アツい #深い #ダーク

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2021年08月20日

Posted by ブクログ

2019年末から2020年6月あたりまでの時系列に書かれている。
内容は著者のその当時のツイートをメインにしている。そこに取材した事実関係等を加えている。
今からではあるが当時を整理し考えるのに良いと思う。
そして今と比較して考えると当初の厚労省と政府のの考え方政策は基本的に今も変わっていないことがわかる。
なぜ早期に入国を禁止しなかったのか、なぜ強制的な措置を取らないのか。
なぜ今GOTOでアクセルとブレーキを同時にするようなことをして無意味な感染拡大を促しているのか。
根本的には疫病への危機感のなさ、政府厚労省の無責任体質が根本にある。

著書の少し気になった点は著者が日本人の現場の底力を信じているようなところがある。
個人的にはこれは幻想でどちらかと言うと現場の犠牲だと思っている。

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2020年11月21日

Posted by ブクログ

この手の新書は普段はあまり読まなかったが、真意と熱のこもった著者の一ファンとして、この時期だからこそ一気読みしなくてはと思い、家族と一緒に読み始めた。
この一連の情勢を考える上で、一つのアプローチを明確に示した良書だと思う。

1
2020年10月07日

Posted by ブクログ

日本の政治家も役人たちも「新型コロナウイルス」の脅威に如何せん無知すぎ、対策の遅れについては情けないほどだ。そんなコロナ禍の状況を作者の門田氏は、自らのツイッターでその都度書き込み、提示してきた。今回そのツイッターを個別に紹介し、この「疫病」の真の姿を暴いた。

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2020年09月23日

Posted by ブクログ

今年流行した新型コロナウイルスにまつわる国内、国外の内情、実情を知る上で、また今後どう向き合うのかについても考える機会となった"参考書"的な書物。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

中国湖北省武漢市の病院に勤める医師らのグループチャットにSARS患者が発生していると流れた2019年12月30日から2020年5月末までの、新型コロナウイルスによる感染症にまつわる情報を整理し、著者独自の取材・発信と考察を加えたノンフィクション。

感染症というテーマの特性上、現場で発生したことはもちろん、国家の特性(各国の危機管理能力、国民性など)、国家・国際社会(国賓、WHO、オリンピックなど)の動き、歴史的な考察(SARSの教訓、中国にP4ラボを導入した際の懸念など)ととにかく幅広い領域に踏み込んでいます。

幅広すぎて一つ一つをここであげることはできませんが、恥ずかしながら、こんな大事なことを自分は知らなかったのかと気付かされたことでだけでも、「武漢市閉鎖前にはすでに500万人が市外に脱出していた」「日本の当初の中国からの水際対応はなんと、アンケートによる自己申請」「救出を待つ在外邦人を日本の力で実際に帰国させた初めてのケースとなった」...など、数多くありました。

そして何より本書から学ばせていただいたことは、危機管理対応とは何なのかの具体事案です。平時の組織では危機に対応できず、危機管理専門体制が必要というのは当然であり知識はあったのですが、具体的にそれはどんなものなのかが、本書には記されています。

後世に残る貴重な記録でもあります。

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2020年08月08日

購入済み

コロナ禍の現時点での振り返り

この本を読んだ時点でコロナ禍の真っ只中であることもあり、目先の情報に踊らされがちでここ半年ほどの大きな出来事も記憶が薄れている。この本によって時系列に沿って何が起きたのかが改めて整理ができた。日本の危機管理、政治家と官僚の関係、現行憲法の制約、台湾のリーダーシップ、中国共産党の力学など多くの問題に気づかされる。大きな変化点や事件発生時の作者のツイートも多く引用されており、臨場感や生々しさも点で迫力もあり興味を持って最後まで読むことができた。

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2020年07月27日

Posted by ブクログ

表現が扇情的で多少右寄りの部分はあるが、当時の状況を非常によく調べていて、示唆に富んだ本。
国民の生命を軽視する政治家と官僚の傲慢さ、政府の危機管理能力の欠如、コロナ対策の個人情報管理を通じて習近平の独裁が強化された中国の怖さが印象に残った。

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2021年04月27日

Posted by ブクログ

とにかく厚労省のクソっぷりがよくわかりました。
いつから我々日本国民の命の重さはこれほど軽くなったのか

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2021年03月25日

Posted by ブクログ

現状を見ると取材はこれが精一杯なのかな。
それでも日本で大々的に取り上げられる3月以前の事は自分も無知で危機感が足りなかったから、そこら辺を知る事が出来ただけでも充分だった。
中国の隠蔽体質、傲慢さに比べ、日本政府は何と弱気で危機管理能力が足りないのだろう。
コロナの発生は天災でもパンデミックに至ったのは人災に他ならない。

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2020年08月13日

Posted by ブクログ

まさにコロナに翻弄されている私たち、日本のことなので興味深かったです。
今に続く続編があってもいいかも。

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2021年05月02日

Posted by ブクログ

コロナが日本では収まってきているので、なぜ日本でパンデミックにならなかったのかを突っ込んで欲しかった。
武漢の研究所の記述は読み応えがあった。

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2020年09月24日

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