門田隆将のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
あのとき、あの場所で何が起こっていたのか。
フクシマ50を見てから読みました。
当時のことはよく覚えているけれど、あの爆発の元、必死に事態収束のために命をかけていた人がいたことを知らなかった。
というか、自分自身も平和ボケをしていて、今の日本で、まさか放射線の危険がある中で作業をするまい、という思い込みがあった。
じつは、このときの福島原発はほんとうにやばかった。すでに起こったことそのものが、やばいのだが、あと少しのところで、避難区域は東京まで及び、日本は分断、首都圏が機能しなくなり、数年は経済的混乱が起こるとされていたらしい。
なんだかわからないけど、最後はうまく行ったのだが、人ができるこ -
Posted by ブクログ
門田隆将さん著「死の淵を見た男」
3.11東日本大震災、福島第一原発が舞台。そこで生死をかけて原発事故を凌いだ東電の社員さん達のノンフィクション。
当時、14年前になるが自分は東京にいた。
15時Openの自分の経営する居酒屋の仕込み中で、営業開始前の慌ただしさの最中にあの地震が起きた。東京は大混乱に襲われ電話は繋がらず、その後電車も止まり帰宅困難者が溢れかえった。明日からの日常はどうなるのか?という不安が凄かった。
テレビでも再三津波の被害の映像が流れていて、翌日からは福島第一原発の映像が頻繁に流れていた。
その当時、原発事故の恐ろしさを知らなかった自分は調べれば調べるほど恐怖に駆られた -
Posted by ブクログ
門田隆将さん著「尖閣1945」
著者の門田さんは『X』でもフォローさせて頂いている。
毎回色んな情報をあげて下さっており、いち早く最新情報が得られている。いつもありがとうございます。
考えてみれば『月間HANADA』等の小冊子で著者の記事などはよく読んでいるし、『X』でも投稿をよく読んでいるわりに、著者の作品を読んだことがなかった。著者の新書「大統領に告ぐ」の宣伝を『X』でみて読んでみたくなった。
まず手始めに今回著者の作品の中で一番惹かれたこの「尖閣1945」を読んでみることに。
物語は尖閣諸島の所有権が日本にあるのを裏付けるノンフィクションの史実が描かれている。日本、中国、台湾の三国間 -
Posted by ブクログ
門田氏の真骨頂。硫黄島といえば栗林忠道だと思うが、海軍予科練生みの親として名前しか知らなかった市丸利之助少将が、硫黄島での死の間際に「ルーズベルトに与ふる書」を記していたことは全く知らなかった。欧米の帝国主義と苛烈な植民地経営、自国繫栄のためならイデオロギーの全く異なるソ連とも手を結ぶ欺瞞を指摘し、持たざる国を戦争に向かわせた悪の帝国の遣り口を鋭く糾弾する。大国相手に純粋すぎる日本外交がデファクトスタンダードから外れている(現在も尚)ことも問題だが、太平洋戦争開戦の本質をついた持論には胸がすく想い。特に終章の「変わりゆく歴史的評価」が圧巻。最後通牒のハル・ノートの起草者がソ連のスパイだった事実
-
Posted by ブクログ
筆者の意見や何かしらの圧力から事実を都合のいいように扱うものが多い中で、この本では事実があらゆる視点で描かれている。その人物たちの思い、言葉、見解の違い。どれかを否定するわけでもなく事実に基づいて書かれている点がリアル。
爆発をした。放射能が大量に排出された。現在も避難生活が続く人もいる。
被害をそれ以上に大きくしないために危険な現場にとどまって想像できない不安と恐怖を麻痺させて戦い続けてくれた姿を忘れてはいけないと改めて感じた。
当たり前のように語っていた、こういう職についたからには仕事をやるべきことを優先させるという姿から彼らの責任感の強さと勇敢さに震わされる。
繰り返される地震や津波 -
Posted by ブクログ
ちょうどこの3.11のタイミングで、この本と出合いました。
当時の出来事が思い起こされます。
地震発生。避難。会社から歩いて帰宅。
TVで中継されていた福島原発の様子。
そして爆発。
そんな中、現場で対応し続けた人たち。
ドキュメンタリながらも、そのリーダビリティも素晴らしく、あれよあれよと読み進めることができます。
あの時、福島では何が起こっていたのか。
そこにいた人たちの戦い。思い。
理解することが出来ました。
そして、胸が熱くなりました。
後半は電車の中では読んではいけません!
当時も思っていましたが、本書を読んで思うのは、やはり政府のダメダメさ。菅直人の行動、無能さ。
しかし、本書 -
Posted by ブクログ
大東亜戦争時のバシー海峡は「魔の海峡」と呼ばれ、数多の輸送船がアメリカの魚雷攻撃を受け、10万から20万とも言われる兵が海に沈んだ。
そのうちのひとりが『アンパンマン』の作者やなせたかしの弟。
一方、海に投げ出されながらも奇跡的に助かった中嶋秀治。中嶋氏は12日間も筏に掴まりながら漂流を続け、日に日にひとりまたひとりと仲間が力尽きて海に沈んでいき、最後生還したのは中嶋氏たったひとりだけだった。
仲間の慰霊の為に捧げた人生。なんとしても死んでいった仲間の無念を後世に伝えなければと、著者の取材に応じ語った事実は涙無くしては読めない。
そんな先人たちのおかげで、今の私たちがいると言う事を忘れずに、慰 -
Posted by ブクログ
津波と原発事故という圧倒的な『死』と戦い続けた吉田昌郎氏と現場のスタッフの壮絶な記録です。読んでいて圧倒されてしまいました。吉田氏と彼の下でともに戦った人間たちの功績があったからこそ、現在があります。
福島原発第一発電所が「3・11」の際にメルトダウンを起こした際、現場にいた当事者たちはあの時、何が起き、何を思い、人々はどう闘ったのか。その生々しいまでの記録です。読み終えた後に、僕は思わずため息をついてしまいました。ここに描かれているのが圧倒的な「死」に果敢に立ち向かっていく所長(当時)の吉田昌郎氏をはじめとする人たちの記録です。
現場の総指揮を取った吉田昌郎氏は、当時の様子を1年4