門田隆将のレビュー一覧
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さすがに門田隆将のノンフィクション作品は内容が濃いですね!海外の駐在日本人たちが戦火に襲われた際に、国外への脱出が容易ではないという問題点を当事者コメントや日本以外の国の対応なども巧みに織り交ぜて指摘し、いかに日本という国が駐在日本人の命に対して、無責任であるということを痛感させられました。
紛争国に取り残された現地で奮闘する日本人NPO職員やビジネスマンなどの一般人を日本は憲法などのしがらみで救出する術がないというのが何とも情けないし、人命救助最優先という本質的な議論が日本の政府ではなされていないのですね!なんのための安保法制なのですかね?
それに対して日本以外の国の対応は緊急事態だからこそ命がけで自国民の人命救助に向かうという感動ものです。
また、現地の日本大使館員が日本の一般人よりも先に国外脱出したというエピソードには怒りすら感じました。 -
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弟の店「はちごう」にプレゼントしてもらったようです。
僕も読ませていただきました。
「本義」
存在意義とか使命とかになるでしょうか。
ここに挙げられた取材に基づくエピソードはどれも心打つものでした。
残念ながら東電や民主党政権や三菱等々「本義」を弁えない態度をとるリーダーを排出もとい輩出してしまう組織もあるわけですが、そこは反面教師として役立つことと思います。
内容は紙面に譲りますがリーダーとは部下の多寡ではないと思います。
人は家族であったり小さな組織でもリーダーたり得ます。
自分がリーダーとしてどれだけ組織に貢献できているか今一度自省したいと思います。
娘もあと少し部長職にあります。
これからもリーダーの立場に就くことも多いと思います。
子供達にも伝えたい内容でした。 -
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組織のリーダー達が窮地に立たされた時の苦悩、その時に本義に基づいての決断に感動しました。
本義とは、本来持っている「存在意義」だと著者は解釈している。
東電の吉田所長、駐蒙軍 司令官 根本陸軍中将、伊藤忠の商社マンでありながらイランにいる日本人を助け出した森永さん、プロ野球のコーチで中間管理職としての本義を全うした高畠コーチ、こうした方々にスポットをあて、それぞれがどのような本義のもと、苦悩し、決断し、行動したかが描かれています。
特に、今のサラリーマン社会の中で、東電の吉田所長の部下達が述べた言葉には、感動しました。
「あの人となら一緒に死ねる」
原発が爆発しかねない壮絶な状況下、共に死を覚悟して挑んで、防いでくれたのは、あの上司と部下の信頼関係がなしえた偉業だったた思いました。
私も部下から信頼される上司になれるかな⁈ -
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ネタバレわが師(とこちらが勝手に思ってるだけだが)・日下公人先生も認める、日本の至宝のノンフィクション作家の門田隆将先生の新書がでた。それもビジネス書として。
タイトルは「リーダーの本義」
「本義」とは難しく言うと、「存在意義」のようなもので、家庭なら「お父さん」の本義は働きに行って、お金を稼いでくること。またその姿を見せること。
「お母さん」なら料理を作り、子供に善悪の価値判断を(これは「お父さん」も同じだが)植えつけることだ。
門田先生曰く、人にも「本義」があるように、組織にも「本義」はある。そしてその組織内には、さまざまなリーダーがいて、さまざまな「本義」を抱えている。
この著書は、そんな「本義」を全うした日本人をまとめたものである。
門田先生は、作品を書くとき必ず「その場に身を置いて」考えられるのだそうだ。
大東亜戦争や、凄惨な殺人事件などのノンフィクション作品を上梓してきた門田先生さえも、東日本大震災の時の福島原発の事故の時は「その場に身を置くこと」は恐怖だった。
なぜなら、テレビから「全電源喪失」「注水不能」「線量増加」「原子炉建屋への突入」などが報じられてきたからだ。
例えば「全電源喪失」とは、懐中電灯一本で過ごさないといけないことを意味する。「注水不能」と「線量増加」は炉心溶融(メルトダウン)が起こっていることを意味する。まさに阿鼻叫喚を思い起こさせるものだ。
門田先生のテーマは「毅然として生きた日本人像」であり、本書の一章と二章の福島第一原発元所長吉田昌朗氏も上記の対象になるのだ。
つまり本書はどう意思表示していいかといったという、組織のリーダーに「本義を守る日本人像」を提供しているのである。
そのような事に触れたかったら、ぜひ、本書の購入をお勧めします。 -
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ネタバレこの書籍は所謂、福島原発事件で吉田昌朗所長(故人)の「吉田調書」をめぐって、朝日新聞が情報操作をし、虚偽の記事を紙面で流したことに対して、著者のノンフィクション・ライターの門田隆将氏の対応と、実際福島原発事件で、吉田所長が官邸や、東電本社からの圧力と闘い、どのように事故を収束させていったかという事を著した著書である。
まず、朝日新聞は原子力反対の立場から、事故当時の福島原発の責任者である、吉田所長の行動について虚偽の報道をしている。これはマスコミという立場にあるものにしては、決してやってはならないことである。
曰く「彼らは命令違反を犯し、原発から撤退した」というのである。つまり放射能を避けるため、職員の9割が福島第二原発2Fに撤退したというものだ。現実は「1F構内で最も安全な場所」である免震重要棟にいた650人に及ぶ所員たちを退避させたのである。防護マスクは決定的に不足していた。もし朝日の記事が真実なら。多くの人はマスク無しで「1F構内の別の場所で待機する」ことになる。
このとき福島原発、2号機と3号機で”18京ベクレル”という放射性物質が放出されている。朝日の言う通りだと、吉田所長は部下たちに「死ね」と命じたことになる。
門田先生は、そんなことは「あり得ない」と吉田所長の人柄から断じている。
このように、朝日新聞は原発=悪、東電=悪、現場=悪。という単純な図式の上にたった客観的なジャーナリズムとは無縁な代物だとしか思えなかったと、門田先生は仰る。
時の首相はヒステリックに「事故の被害は甚大だ。このままでは日本国は滅亡だ。(現場から)撤退などありえない!命がけでやれ」とか「撤退したら、東電は100%潰れる、逃げてみたって逃げきれないぞ!」宣ったそうだ。
この言葉は、現場を熟知していら吉田所長以下を激怒させたという。諸外国でも「職員が逃げた」「日本版セウォル号事件」と「日本人が福島第一原発から逃げ出していった」という虚偽の事実を朝日報道で知ることになったのである。
門田隆将先生は「朝日の記事は現場の取材を全くしないままで書いているのではないか?」という疑問を持つ。しかもそれは本当だった。紙幅の事情で詳細は避けるが(詳しくは本書を読んでほしい)、朝日新聞の記者は現場と本部を結んでいたテレビ会議のやり取りしか、記事に反映してないというのだ。
また現場でも、吉田所長が命を投げうって自分に事態収束のため残ってくれないか、という懇願に多数の職員が応募している、なんと30台の若手社員も大勢いたそうだ。
その結果、朝日新聞は2014年9月11日夜、いままでの虚偽の報道に対して謝罪会見を開かざるを得なかった。新聞紙各紙は朝日新聞包囲網を作ったである。
その記者会見で朝日は意図的に虚偽の記事を書いたのではなく、記者たちの記事のチェック体制が整っていなかった、と終始後手後手の対応に迫られた。
全部本書をネタ晴らしすると、読者の興味を失って申し訳ないのでこの辺でペンを置くが、時の民主党政権、東電本部、それに堂々と正攻法で対応する吉田所長の獅子奮迅がよくわかる。
福島原発は何も天災でなく、先送りする日本人の習性にある人為的事故であると本書を通じて気づかされました。
この件で、現場の人間をバッシングした朝日新聞、常に高飛車だった首相官邸と東電本店。吉田所長の海水注入がなければ、東日本はチェルノブイリの10倍の核汚染の可能性があったことを肝に銘じておいてください。
原子力はなるほど、事故が起こると高コストな電力ですが、COP21や安価で安定的な電力供給を保持するために、これからも日本国は原子力エネルギーを、だましだまし使用していく必要があると思います。
福島原発でなにかモヤモヤとしたことがあった方は、ぜひ本書を手に取ってください。 -
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祖国アメリカへ特攻した日系2世の海軍少尉「松藤大治」の生涯を描いたノンフィクション。
特攻を描いた名作といえば、「永遠の0」がありますが、あくまでもフィクションであり、今作が大きく違うのは、真実に迫ろうとしたノンフィクションであるという点です。
筆者は、戦争への怒りを極力抑え、あくまでも主人公を知る貴重な方たちから聞いたことを冷静に描き、真実に迫ろうという姿勢でこの作品を書いています。
そして、この作品の主題である、なぜ主人公は祖国へ特攻して死んだのかということの答えをあえて描かず、読者にその答えを委ねています。
そのことを戦後70年を生きる自分たちがしっかりと受け止め、これからの日本と子供たちのために平和を保ち続けなければならないと感じました。 -
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福島第一原発の所長であった吉田昌郎氏の証言を元にした「「吉田調書」の報道で朝日新聞が「作業員が所長命令に背いて撤退した」と報道し、後に謝罪会見を開く事態にまで至った誤報事件。生前の吉田氏にインタビューし、震災直後の現場の真実を「死の淵を見た男」で詳細に伝えた著者が、朝日新聞の報道内容とは違って本当はいかに現場の作業員の人たちが責任感を持って持ち場を死守したのかを改めて伝えるノンフィクション。是非「死の淵を見た男」と併せて読んでみて下さい。原発推進とか反原発とかの立場ではなく、一般論として危機管理とはどうあるべきか、報道とはどうあるべきか、非常に示唆に富んだ本だと思います。
「日常の営みは、非日常のためにのみ存在するのではない。日常の営みと非日常への備えのバランスを欠くようでは、人間の幸福に寄与するシステムとはいえない」という一節は、「非常時の安全」にどこまでのコストや不便さを私たちが許容できるのか、問いかけているのではないかと思います。 -
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田口(オリックス)、小久保(ホークス)、高沢(1996年首位打者・ロッテ)、西村(1998年首位打者・ロッテ)など数多くの好打者を育てた名コーチ・高畠導宏氏。30年に渡るプロ野球コーチの経験の後、高校野球の指導者を目指した志半ばで肝臓癌でお亡くなりになられました。高畠氏の壮絶な一生を教え子のプロ野球選手や関係者の証言で辿るノンフィクション。
高畠氏がプロ野球に在籍した1980年代のプロ野球の舞台裏を知るスポーツノンフィクションとして、部下や生徒を指導する指導者の心得を知る本として、様々な人に印象深く残る本だと思います。数多くのプロ野球選手を見てきた高畠氏が語る、伸びる人の共通点とは「1.素直であること、2.几帳面であること、3.準備を怠らないこと、4.好奇心旺盛であること、5.忍耐強いこと、6.気配りができること、7.夢を持ち、高い目標を持ち続けること」です。高畠氏の座右の銘は「覚悟に勝る決断なし」です。一つ一つの言葉に説得力があります。 -
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福島第一原発事故で、現場で何が起き、現場が何を思い、どう闘ったのかを描いたノンフィクション。当時の吉田所長をはじめ、多くの関係者へのインタビューを通じて、地震直後からの事実が克明に書かれている。電源喪失がわかった時点で消防車による注水を想定した行動や、放射線が強い真っ暗な原子炉建屋の中にベントのために手動でバルブを開けにいく決死隊の行動、二号機の格納容器の圧力が高まる中での決断など、あとから知って驚くと共に、現場の人々の覚悟と奮闘に頭が下がる。官邸の様子も生々しく描かれており、そのお粗末な行動には怒りさえ感じられる。現代社会では極限状況に追い込まれる場面はほとんどないが、人間の素の姿がむき出しにされる場面も多く、興味深いものがある。
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SFアニメの世界では宇宙まで飛び出す、大和。しかしその実際の歴史はよく知りませんでした。
この本では大和の建造から参加した主な海戦、そして大和の最後が描かれます。
実際にそれぞれの立場で大和に接してきた生存者の方々とのインタビューをもとに、大和の歴史を再構成する労作です。
連合艦隊がほとんど壊滅したレイテ沖海戦、この時点で艦隊を組めるレベルにはなく、また、どこに移動するにも航空機の援護が得られない状況になっていました。また、広島の呉軍港に係留されていた大和でしたが米軍の空爆が呉に及んだため、「このままでは最悪瀬戸内海で沈められる」恐れもでてきました。
燃料の重油もほとんど枯渇した中、大和は沖縄に向かいます。
大和にまつわる人間模様には…
砲術学校へ行けと沈没直前に退艦した弟と入れ違うように大和に着任した兄の話。
国のため、天皇のために潔く死ね、と教える陸軍に対し、「命は大切にしろ」と教えた海軍。(しかし、その海軍が神風特攻隊を組織するのですが)
大和が沈むときにできた大きな渦に巻き込まれそのまま溺死するかと思われたとき、大和の艦内で爆発があり、それに持ち上げられるように海面に出て九死に一生を得た人たち。(複数の証言あり)
私たち日本人が決して忘れてはならない歴史です。
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現代日本 ・現代に生きる我々の礎となり、あの戦争を自ら戦って頂いた先輩達が、我々後生の日本人に託した想いを正確に知りたい。そういう想いでこれまでも、それなりの数の書物を手に取らせて戴いてきました。本書は、それらの書とは少し違っていました。
本書は著者自ら本書で著しているとおり、「末端の兵士たちの実際の体験や思い」に焦点をあて、「当時主力として戦った元兵士を日本全国に訪ね歩き、その痛烈なそれぞれの体験を忠実に再現したノンフィクション」です。
著者の高い取材能力・事実と知識を区別するジャーナリストとしての誇り・質の高い文章力が「家族と祖国のために自らの命を捧げた若者たちに対する、後生の日本人としての尊敬と感謝を込めた鎮魂歌」とするに相応しい一冊を生み出しています。
諸先輩が後生に託した想いを理解し、それを引き継ぎ、それに少しでも報いることができるように行動し、それを次世代に伝える。一生をかけて取り組むに相応しいテーマだと思います。
本書は、この取り組みを具体的に助けてくれる良書です。