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2011年3月11日、一人の新聞記者が死んだ。福島民友新聞記者、熊田由貴生、享年24。福島県南相馬市で津波の最前線で取材をしていた熊田記者は、自分の命と引きかえに地元の人間の命を救った。その死は、仲間に衝撃を与えた。それは、ほかの記者たちも同じように津波を撮るべく海に向かい、そして、生命の危機に陥っていたからである。なかには目の前で津波に呑まれる人を救うことができなかった記者もいた。熊田記者の「死」は、生き残った記者たちに哀しみと傷痕を残した。取材の最前線でなぜ記者は、死んだのか。そして、その死は、なぜ仲間たちに負い目とトラウマを残したのか。非常用発電機のトラブルで新聞が発行できない崖っ淵に立たされ、さらには放射能汚染で支局も販売店も避難を余儀なくされた福島民友新聞を舞台に繰り広げられた新聞人たちの壮絶な闘い。「命」とは何か、「新聞」とは何か、を問う魂が震えるノンフィクション――。
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Posted by ブクログ
東日本大震災で大きな被害を受けた福島県に本社を置く福島民友新聞。地震、津波、原発災害と立て続けに大きな被害が出た地域の地方新聞は停電や原発災害による避難指示で新聞の発行さえも危ぶまれる状況となりました。そんな逆境の中、地震翌日の3月12日に地震被害を伝える福島民友新聞は発刊され、しかも驚くことに既に住民の大半が避難した地域に配達までされました。避難指示が解除となったとき、自宅に戻った住民の方が目にしたのは、被災翌日に自宅の郵便受けに配達されていた3月12日付の福島民友新聞だったのです。3月12日付の朝刊を配達するに至るまで、記者やデスク、そして配達員の方がどのように”あの日”を行動したのかを追うノンフィクションです。当たり前のように私たちの手許に毎日届く新聞ですが、それを支える人たちの心意気が伝わってくるノンフィクションでした。
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