門田隆将のレビュー一覧
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当時本当に死を意識しながら、決死隊として尽力されてきた人たちのリアルを知った。ここまで危機的状況だったとは。とにかく菅首相がいらんことしてくれるなぁーと思ったけど、東工大の出身で意外と物理の基礎知識があったこととか、情報がない中であの動きに至るのはやむを得ないのかなとか、少しわかることもあった。政府、東電本部と現場の動きとか、自分の会社でシステム障害起こした時の感じを思い出した。とにかく吉田所長のリーダーシップ。東工大大学院出身でどちらかというとエリートコースだったのかと思うけど、現場の作業員達とも関係性深く、学生時代から持っていた仏教への深い知識や関心のベースがあったからこそ、死の淵であれだけの力を発揮できたのかなと思う。
原発事故の話はファクトではなく、反原発派、原発推進派のイデオロギーに使われる。でものこの本はしっかりファクトを語っているし、本当に読みやすいのでおすすめしたい。 -
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米軍が硫黄島砲撃を開始したのが、昭和20年2月16日。以降、延べ11万1千人の大軍を上陸さる。
対する2万1千人の日本守備隊は地下壕に身を潜めながら徹底抗戦したが、ほぼ壊滅状態になり、3月半ばには、わずかな残存兵が決死の突撃を行い、壮烈な最後を迎える。
そんな中、海軍司令部壕で、アメリカのルーズベルト大統領に対して1通の手紙をしたためた男がいた。
彼の名は市丸利之助。海軍少将で、「予科練」生みの親と言われた有能で人格的にも優れた人物である。
彼が書いた手紙「ルーズベルトに与ふる書」には、アングロ・サクソンによる世界支配に対し、日本は東洋の解放を目指していたこと、真珠湾攻撃を始めるまでに追い詰めた原因はアメリカにある、共産圏のソ連・スターリンとどうやって協調していくのか、強者だけの独占は永遠の闘争を招き、人類に安寧・幸福の日は来ないなどといった内容のものであり、国際社会への懸念まで示されていた。
この手紙を英文に翻訳したのは、ハワイ生まれの日系二世で、米軍の無線電話傍受に携わる「特話員」だった三上弘文兵曹。アメリカ人の心情を理解し読みやすく品格ある英文に翻訳した。
そして、この英文と和文を腹に巻いて突撃し、“死して”手紙をアメリカ軍に届けた村上治重は通信参謀としての責務を全うした。
著者は、戦死したこの三人の物語を後世に引き継ごうと、ゆかりの人々を訪ね歩き、証言を集めた。
多数集められた証言の中でも、硫黄島の海軍司令部で唯一生き残った松本巌上等兵曹の証言は極めて貴重。
松本は生き残った運命を正面から受け止め、自らに課せられた責任を果たすかのように戦後、詳細な手記や証言を残した。
市丸の卓越した精神や死生観、家族への優しさ、温厚で教育熱心だった村上の息子が父の遺品である「ルーズベルトに与ふる書」の現物を後日探し当てた話、ホノルル生まれの秀才だった故に日本へ連れ帰られた三上の数奇な運命など、三人に関する史実や人間像が浮き彫りになる。
著者の熱量溢れる取材と文章力により、読み手は、三人を等身大の人として、親近感を感じることができる。
終盤に記述されている、日米開戦の裏に、ルーズベルトの前のフーバー大統領とグルー駐日大使が開戦回避に理解を示していたこと、資源のない日本が原料の供給を断ち切られたら、1千万から1千二百万の失業者が出ることになるなどの話があったことは勉強になった。
また、エピローグで紹介された、今年3月29日挙行の「日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式」の光景描写にも胸を打たれ、熱くこみ上げる思いをしたことを付記しておく。
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あのとき、あの場所で何が起こっていたのか。
フクシマ50を見てから読みました。
当時のことはよく覚えているけれど、あの爆発の元、必死に事態収束のために命をかけていた人がいたことを知らなかった。
というか、自分自身も平和ボケをしていて、今の日本で、まさか放射線の危険がある中で作業をするまい、という思い込みがあった。
じつは、このときの福島原発はほんとうにやばかった。すでに起こったことそのものが、やばいのだが、あと少しのところで、避難区域は東京まで及び、日本は分断、首都圏が機能しなくなり、数年は経済的混乱が起こるとされていたらしい。
なんだかわからないけど、最後はうまく行ったのだが、人ができることが、冷却くらいしかないってことが恐ろしい。
自分も仕事となったら、この場に命を預けられるだろうか。
このとき、現場では東電の人々が命懸けで作業をしていて、その詳細を詳らかにしていくのが本書である。
吉田昌郎の人柄も興味深く、なかなかドラマチックにまとめられているので、読みやすい。
映画、ドラマの原作にもなった本書でしか知れない事実もある。
よく、事故は人災というが、最後には安全より利益追求に傾いたトップの判断をしてきする記述もある。 -
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門田隆将さん著「死の淵を見た男」
3.11東日本大震災、福島第一原発が舞台。そこで生死をかけて原発事故を凌いだ東電の社員さん達のノンフィクション。
当時、14年前になるが自分は東京にいた。
15時Openの自分の経営する居酒屋の仕込み中で、営業開始前の慌ただしさの最中にあの地震が起きた。東京は大混乱に襲われ電話は繋がらず、その後電車も止まり帰宅困難者が溢れかえった。明日からの日常はどうなるのか?という不安が凄かった。
テレビでも再三津波の被害の映像が流れていて、翌日からは福島第一原発の映像が頻繁に流れていた。
その当時、原発事故の恐ろしさを知らなかった自分は調べれば調べるほど恐怖に駆られた。
はっきりと覚えているが、当時東京都知事だった石原慎太郎さんの有名な「天罰」発言、あれは自分に言われた言葉だと今でも思っている。石原慎太郎さんのその発言は都知事としての言葉として不適切だ、亡くなった人の事を考えて物を言え、とメディアから散々叩かれていたが、自分はあれで目が覚めた。
「なめてた」という言葉がピッタリと当てはまるくらい、あんな大震災が来るとは全く想像しないで暮らしていたのだから。
それから政治に関心を強く持つようになったし、震災天災には人一倍意識して気を付けるようになった。
自分自身の意識のきっかけにもなった東日本大震災。その時の福島第一原発。吉田所長をはじめ東電社員さんの方々の正に命がけでの復旧作業が描かれている。
凄まじい…
なんて表現したらいいのか?言葉が見当たらない。
確実に言える事は生死をかけて原発の暴走を止めてくれた方々がいるから今でも自分達国民は生活できているのだということ。
逆にもし被害が拡大していたならば、東京は首都機能を失い、人口の半分くらいの人々が被曝し、東北及び関東圏は放射能汚染地帯となり誰も住めない土地になってしまっていたのだと思うとゾッとする。
自分達の現在と未来を東電の社員さん達が守ってくれたのだと…感謝しかない。
この作品、いくつものエピソードが描かれているのだが、描かれる方々の誰もが命懸けだからこそ心を震わされるし、目元が熱くなってくる。
14年の月日が流れ、被災地の復興もだいぶ進み経済の安定もある。だからといって過去の惨劇とは絶対に言ってはいけない。
多くの方々が命をおとし、多くの方々がその悲しみを胸に生きているのだから。
その中でこの作品に描かれた方々がいたことも同時に知っておくべきだと思う。
地震大国日本、またいつか南海トラフ、他のアウターライズ地震、群発、富士山噴火、色々と想定できるがその都度自分にできる最良で最大の貢献を心がけていきたい、吉田所長みたいに東電の社員さん達みたいに。
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門田隆将さん著「尖閣1945」
著者の門田さんは『X』でもフォローさせて頂いている。
毎回色んな情報をあげて下さっており、いち早く最新情報が得られている。いつもありがとうございます。
考えてみれば『月間HANADA』等の小冊子で著者の記事などはよく読んでいるし、『X』でも投稿をよく読んでいるわりに、著者の作品を読んだことがなかった。著者の新書「大統領に告ぐ」の宣伝を『X』でみて読んでみたくなった。
まず手始めに今回著者の作品の中で一番惹かれたこの「尖閣1945」を読んでみることに。
物語は尖閣諸島の所有権が日本にあるのを裏付けるノンフィクションの史実が描かれている。日本、中国、台湾の三国間にある魚釣島、位置的にどの国も所有地と言ってもおかしくない立地。それが何故国際的に日本の所有地となっているかがこの本を読めばよくわかる。勉強になった。
尖閣諸島。今なお領有権問題が盛んで特に中国の圧は凄い。あの国士、石原慎太郎が都知事時代、東京都が所有地にしようとしたくらい日本にとって重要な土地で対中関係において最前線の場所と捉えていた。
結局は日本の国有地となったが、同盟国の米国の動きも合わせながらの日米中、三国の肝心要の土地であるのは変わらない。なんとしても守ってほしい、守らなければならない島だ。
今回この作品を読み終えて、魚釣島に住むのは困難だという事はよくわかった。
なにか自分にできないのか?と色々と調べていたら今現在、魚釣島に本籍を置く人が約50人いることがわかった。その方々はそこに住んでいないだろうが、日本の国土を守るため自分の本籍地を魚釣島にしているのだろう。
恐れ入った。その50人の方々に敬意を表したい。その方々がいることで、島が今現在も日本国の土地だという証明になるはずだ。国際的に島自体に本籍を持つ人がいるという事に凄く意味と価値がある。素晴らしすぎる。
自分もいつか年をとり自分の戸籍が社会的にそこまで必要じゃなくなった時、本籍地を魚釣島に変えようと思う。少しでも抑止力になれば幸いだ。
門田隆将さんの作品、初めて読んだがとても勉強になった。
暫くは著者の作品を読んでいってみようと思っている。
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門田氏の真骨頂。硫黄島といえば栗林忠道だと思うが、海軍予科練生みの親として名前しか知らなかった市丸利之助少将が、硫黄島での死の間際に「ルーズベルトに与ふる書」を記していたことは全く知らなかった。欧米の帝国主義と苛烈な植民地経営、自国繫栄のためならイデオロギーの全く異なるソ連とも手を結ぶ欺瞞を指摘し、持たざる国を戦争に向かわせた悪の帝国の遣り口を鋭く糾弾する。大国相手に純粋すぎる日本外交がデファクトスタンダードから外れている(現在も尚)ことも問題だが、太平洋戦争開戦の本質をついた持論には胸がすく想い。特に終章の「変わりゆく歴史的評価」が圧巻。最後通牒のハル・ノートの起草者がソ連のスパイだった事実も初めて知った。門田氏には右の言説より、本書のような埋もれて忘れられている戦争の時代の日本人の矜持を上梓し続けてもらいたい。
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筆者の意見や何かしらの圧力から事実を都合のいいように扱うものが多い中で、この本では事実があらゆる視点で描かれている。その人物たちの思い、言葉、見解の違い。どれかを否定するわけでもなく事実に基づいて書かれている点がリアル。
爆発をした。放射能が大量に排出された。現在も避難生活が続く人もいる。
被害をそれ以上に大きくしないために危険な現場にとどまって想像できない不安と恐怖を麻痺させて戦い続けてくれた姿を忘れてはいけないと改めて感じた。
当たり前のように語っていた、こういう職についたからには仕事をやるべきことを優先させるという姿から彼らの責任感の強さと勇敢さに震わされる。
繰り返される地震や津波に耐えながら命をかけ続けた存在に感謝したい。
一方でそういった現場の意見を聞き入れず、現場をさらに混乱させるような体制をとる、冷静さを失っている人物たちは指揮に関わらないでほしいと心から思う。 -
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ちょうどこの3.11のタイミングで、この本と出合いました。
当時の出来事が思い起こされます。
地震発生。避難。会社から歩いて帰宅。
TVで中継されていた福島原発の様子。
そして爆発。
そんな中、現場で対応し続けた人たち。
ドキュメンタリながらも、そのリーダビリティも素晴らしく、あれよあれよと読み進めることができます。
あの時、福島では何が起こっていたのか。
そこにいた人たちの戦い。思い。
理解することが出来ました。
そして、胸が熱くなりました。
後半は電車の中では読んではいけません!
当時も思っていましたが、本書を読んで思うのは、やはり政府のダメダメさ。菅直人の行動、無能さ。
しかし、本書では菅直人からもコメントを取っていて、菅直人の立場からのメッセージも述べられています。
自分にとっては、「だから何?」ってぐらいですが..
ちょうど、本書を読み終わった翌日が3月11日でした。
14:46に黙祷を捧げましたが、当時の事、そして、本書の事が思い出され、胸が熱くなりました。
命がけで東日本を救ってくれた方々に感謝!
日本人必読の書です。
2025.3.16
アマプラでFukushima50を見ました!
涙なくては見れませんでした。
映画含めて必読、必見です -
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大東亜戦争時のバシー海峡は「魔の海峡」と呼ばれ、数多の輸送船がアメリカの魚雷攻撃を受け、10万から20万とも言われる兵が海に沈んだ。
そのうちのひとりが『アンパンマン』の作者やなせたかしの弟。
一方、海に投げ出されながらも奇跡的に助かった中嶋秀治。中嶋氏は12日間も筏に掴まりながら漂流を続け、日に日にひとりまたひとりと仲間が力尽きて海に沈んでいき、最後生還したのは中嶋氏たったひとりだけだった。
仲間の慰霊の為に捧げた人生。なんとしても死んでいった仲間の無念を後世に伝えなければと、著者の取材に応じ語った事実は涙無くしては読めない。
そんな先人たちのおかげで、今の私たちがいると言う事を忘れずに、慰霊をしていきたいと思った。