門田隆将のレビュー一覧

  • 日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」

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    エルトゥールル号の遭難者の救出に力を尽くした串本の人々の話は知っていた。しかし、テヘランからの日本人を救出したのがトルコだったとは知らなかった。恥ずかしい。トルコについてもっと知りたくなった。また、海外で活躍する邦人を自衛隊が救えない現在の法規制は直ぐに改正すべきであることがよくわかった。本書は、多くの日本人に読んでもらいたい。

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    2019年09月29日
  • 慟哭の海峡

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    パシー海峡の戦闘で奇跡的に生還し後の人生を戦友たちの鎮魂に捧げた中嶋秀次氏と同じ戦闘で弟を亡くしたやなせたかし氏のノンフィクション。いまの平和な時代はこうした数多の方たちの犠牲の上にあることに感謝しかないです。そして、自分より優秀な下のきょうだいを亡くしたやなせ氏の無念が痛いほど分かります。アンパンマンの自己犠牲の精神は弟さんだったのですね。

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    2019年09月10日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    ・仮屋さん拉致の時の警察がクズ。このこともっと追求したのだろうか?地下鉄サリン防げたんじゃないの?
    ・再審請求中の人を死刑って。法務大臣全く精査していない。法務大臣と取り巻きがクズ。
    マスコミが作り上げた井上さんとこの本に出てくる井上さんは全くの別人。真摯に向かい合って助けてあげたいと思った人たちに感心する。この本もっと皆に知って欲しい。

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    2019年09月06日
  • 新聞という病

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    本書が伝えていることとは、
    新聞をはじめ、マスコミュニケーションの世界では、印象操作といわれる作為的な記事・報道により、事実とは異なる印象を与えて、ある思想を押し付けることを主目的に世論形成をしようとしていることがある。情報の取捨選択がとても大事だということ。
    はやりの言葉で言えばフェイクニュースとでも言えばいいか。
    あるニュースを耳にし、興味を持った時に取るべき行動とは?
    どの新聞の記事なのか?
    どのテレビ局からの情報なのか?
    元のソース(情報源)はどこからなのか?
    事件であれば、加害者のコメントなのか?被害者のものか?第三者?
    等、比較したり、さらに調査することで掘り下げないと、ミスリード

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    2019年08月27日
  • この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡

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    台湾には “雪中に炭を送る” という言葉があるそうです。一番大変な時に素早く手を差し伸べてくれる台湾。その理由はこの本にあるのではないでしょうか。
    戦後の台湾を救った日本人、根本博陸軍中将、戦時中敵だった相手から、終戦で日本の国と人を守るため貰った恩義、この事実にも驚きました。軍の正史、報道の伝えてきた事、消された事実があるうえで、ノンフィクション作品は伝えられない事実を残し伝えてゆくために、大切な媒体だと思いました。

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    2019年02月19日
  • 奇跡の歌~戦争と望郷とペギー葉山~

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    ペギー葉山といえばウルトラの母というイメージです。緑のおばさんといえばペギー葉山という刷り込みが有ります。子供の頃の印象というのは根深いものであります。
    当然歌手であることは知っていましたが、近代ポピュラーミュージックの偉人と申し上げても過言ではありますまい。この本を読むと特にそう思います。
    ペギーさんへのインタービューがきっかけとなったこの本ですが、主人公は彼女だけではなく、戦場で誰が歌い始めたか分からない「南国土佐をあとにして」という歌、そして遠く故郷を離れ何年もの期間辛い戦闘を経験した「鯨部隊」の方々、「鯨無頼」に拾われ人間を友に育った心優しい豹「ハチ公」沢山の主役達がいます。
    まずこの

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    2019年02月15日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    オウム死刑囚井上嘉浩氏について。読めばわかるが彼は死刑ではなく無期懲役であるべきだった人。日本の裁判の理不尽さに驚愕する。と同時に、これだけ知的で真面目で純粋だった若者を心酔させ間違った道に導いた麻原彰晃の罪の大きさに今更ながら震撼する。

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    2019年02月12日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    前書きにもある通り、門田作品初の加害者サイドのノンフィクション。これを超えるノンフィクションに今後あえないかもと思わせる、井上嘉浩&門田隆将の合作ともいえる魂の書。読めば読むほど落涙を禁じ得ない。井上の悟りの極致ともいえる「自分自身の内側に宿っている仏性こそが究極の真理」の件には魂を揺さぶられるほどの感動を覚えた。一人でも多くの方に読んでほしい作品です。

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    2019年01月20日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    2018年に読んだ本で1番印象に残った作品になった。井上嘉浩という人間についてマスコミ報道と違った形で理解出来た。皮肉にもオウム脱会をして後にこの人は悟りを開いたのだとおもう。

    そして逮捕後に死刑が確定した後に「支援する会」がオウムとは関係ない人々によって立ち上げられたことがその人間性を物語っている。

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    2018年12月31日
  • 『週刊文春』と『週刊新潮』 闘うメディアの全内幕

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    競い合うように数々のスクープを連発し、権力に挑み、大物のクビを飛ばし、事件の真相を追い、人間の真実を描いてきた『週刊文春』と『週刊新潮』。両誌の歴史と内幕を知り尽くしたOB2人が、すべてを語り尽くす。

    芸能スキャンダルを連発して一時期「文春砲」と持て囃された『週刊文春』も、部数は10年前の71%、『週刊新潮』に至っては52%なのだそうだ。2人の大物ОBの対談は「昔(自分たちの頃)はよかった」という老人の話のようなところも鼻につくけれど、昨今の新聞の堕落やTVワイドショーの手法への批判は正鵠を得ている。
    (B)

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    2018年08月05日
  • 慟哭の海峡

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    人としての出来の良し悪しというのは、命の重さに関係はないけれど……、それでもやはり大変優秀な若者が亡くなったという悲惨な事実。忘れ去られて行っているという厳しい現実。
    大正5年生まれのおじいちゃんと同世代だから身近に感じることもあり涙が止まらない。
    戦争は否定してもいいけれど、命を懸けて日本を護ってくれた英霊には、ただただ感謝しかない。
    あとがきにあるように、歴史は事実と体験。現実としてそのまま受け入れる鍛錬が必要。決して遊び道具にしてはいけないと怒りと共に思う。

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    2018年06月18日
  • 蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯

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    戦争の時代、多くの若者が亡くなった。日本にとってどれほどの損失であったかと思い、悔しくてたまらない。彼らはそれがその時代の逆らえない現実ととらえ、特攻に行く前日にも文句ひとつ言うことなくその目的に向かうことだけを考えていた。強い精神力を備えていた。こんな時代を二度と迎えてはいけないし、また今自由に意見の言える世の中であり、それはないと思いたい。ただ、当時の日本人の精神的な強さや何かに真摯に取り組む姿勢には感心する。ある意味忘れてはいけないことかもしれない。主人公の松藤大治さんの強さや正義感、人間的大きさを思う時、小さなことに悩む自分が勇気づけられる思いだ。

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    2018年05月26日
  • リーダーの本義

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    ネタバレ

    元週刊新潮の編集長の門田隆将氏、各分野での深い取材力に感服するとともにその思想にも共感を覚える。 リーダーの本義はその存在意義を慮れば自ずと見えてくると筆者は言う。正誤は別として本義に忠実に生きる人が本物のリーダーであると。 取り上げられた何人かの中、最も琴線に触れたのは、戦後に台湾を救った事で有名な根本陸軍中将。結果として天皇陛下終戦の詔書に背く事になっても、ソ連から邦人4万人を救った決断と行動に真のリーダーを見た。 光市母子殺害事件の本村さんについては別著「なぜ君は絶望と闘えたのか」を読んでみたい。

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    2018年05月19日
  • 裁判官が日本を滅ぼす

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    司法制度改革で改善されてはいるだろうが、裁判官の正義、公正なんてものは微塵もないと痛感。数多の裁判の特殊事例とも言えるが主文のレベルも酷い。 裁判は国家が犯罪者を裁く場で、被害者の居場所はない。 退役後を考えた結果ありきの判決が多く医療、銀行への勝訴は至難の技。 加えて少年の非行が対象の少年法が、少年ならという拡大解釈で詭弁強弁する人権派弁護士、それに乗りペティジャスティスを喧伝するマスコミ。振り回される情報弱者な国民。 逆に訴訟リスクによる産婦人科医不足問題も。事実やサイエンスを見極める事が肝要である

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    2018年05月19日
  • 尾根のかなたに 父と息子の日航機墜落事故

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    ネタバレ

    横山秀夫さんの「クライマーズハイ」を読んだことで、日航機墜落事故に興味を持ち、本書を拝読するに至った。
    1985年に起きた同事故は、私が生まれる前の事故であったが、事故の大きさから何度も耳にしたことのあるものである。
    当時のニュースや報道は見たことはないが、本書を読むことにより、事故の凄惨さや悲惨さがリアルに感じられ何度も涙した。
    愛する家族を突然失ったら、絶望で目の前が真っ暗になるだろう。
    だか、家族の遺体を持ち帰る為に、奮闘する遺族たちの姿は、日本人の持つ強さを感じさせてくれるものであった。

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    2017年11月26日
  • 奇跡の歌~戦争と望郷とペギー葉山~

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    今日ご紹介するのは、大野が誇る郷土・高知のノンフィクション作家・門田隆将先生の新刊「奇跡の歌 戦争と望郷とペギー葉山」である。

    大野が思うのは「門田先生はいつも絶妙ないい感じの日本人を取り上げるが、ネタが尽きることはないのかな?」ということだ。

    しかし、門田先生については、そのような懸念は不必要なようだ。今回も「日本人的な純日本人」をこれでもかと題材にしている。

    では、本作のテーマはというと、ペギー葉山さんが歌った「南国土佐を後にして」についての関係者の物語である。

    まず興味を引くのが、「南国土佐を後にして」しては本著にもあるように、作詞・作曲が不詳であり、その原曲が歌われた時代背景、

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    2017年08月01日
  • この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡

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    この小説を読んで、少なくない人が熱いモノが込み上げてくると思います。
    戦争というものを礼讃する気は毛頭ないですが、元陸軍中将の生き方には、
    尊敬の念を抱かずにはおれません。今では、このような人(仁義に生きた人)は、絶滅しています。

     やはり、覚悟を持った人間は違うなと思います。そして、覚悟の大きさが大きれば大きいほど、
    得られるモノも大きいのではないかと、この本を読んで感じました。また、覚悟の大きさが、
    苦難の大きさでもあると思います。なので、根本中将並びに仲間達が経験したことは、
    筆舌にし難い苦労があったと思います。

     私なんかは、流され、流され、生きてきたので、こういう器が大きい人の話

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    2017年06月06日
  • 記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞

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    東日本大震災で大きな被害を受けた福島県に本社を置く福島民友新聞。地震、津波、原発災害と立て続けに大きな被害が出た地域の地方新聞は停電や原発災害による避難指示で新聞の発行さえも危ぶまれる状況となりました。そんな逆境の中、地震翌日の3月12日に地震被害を伝える福島民友新聞は発刊され、しかも驚くことに既に住民の大半が避難した地域に配達までされました。避難指示が解除となったとき、自宅に戻った住民の方が目にしたのは、被災翌日に自宅の郵便受けに配達されていた3月12日付の福島民友新聞だったのです。3月12日付の朝刊を配達するに至るまで、記者やデスク、そして配達員の方がどのように”あの日”を行動したのかを追

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    2017年05月20日
  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発

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    門田隆将(1958年~)氏は、中大法学部政治学科卒、新潮社勤務を経て独立した作家、ジャーナリスト。芸術祭 テレビ・ドラマ部門 大賞(2010年)、山本七平賞(2010年)などの受賞歴あり。
    本書は、2011年3月11日の東日本大震災に伴って発生した福島第一原発の大事故について、同原発の所長を務め、現場で陣頭指揮をとった吉田昌郎氏とそのほかの多くの当事者へのインタビューをもとに書かれたノンフィクションである。2012年に出版、2016年文庫化された。また、2020年には「Fukushima50」として映画化された。
    福島第一原発事故については、原子力発電に関する専門性の高いものを含めて、様々な視

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    2021年11月15日
  • 記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞

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    福島民友新聞記者たちの怒濤の記録。
    津波で人の命を救って亡くなった記者、おじいさんと孫を救えず今も罪悪感に悩まされる記者。生き残った人たちにも震災は今も苦しめ続ける。震災を生き延びても、その後亡くなった記者もいる。紙齢を絶やさないという執念と何が起きたか伝えねばならない使命感のすさまじさ。16、17章は目頭が熱くなるのをおさえられなかった。
    おじいさんと孫を救えず苦しんでいる記者が今も続けておられたらいいのだが。福島民友新聞の記事を読んでみたい。
    本書の読後は背筋を伸ばさずにはいられない。

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    2017年03月15日